和創良靴のウイングチップスリッポン

こんにちは、ばしです。

 

メルカリでしばしば古靴を購入します。

その上では、スマホやPCでのこまめなチェックは日々のルーティンです。様々なキーワード等で検索してして新しく出品された順に上から1点ずつ見ていく、なんてことをしょっちゅうやってます。検索条件を登録しておけば新規に出品があればプッシュ機能でも通知をもらうことも可能です。

「FLORSHEIM」と「ALLEN EDMONDS」での検索はほぼ毎日と言っていいくらいの頻度で、新たに出品された顔ぶれのチェックを欠かしません。まあ、別に毎日でなくとも構わんのですが、お買い得品が知らぬ間に売れてしまってたことを後になって知り、「こんなのが売りに出てたんだ、ウッキーッ」となるのも腹立たしいので、しょっちゅう見てます。

方や、名のあるシューメイカー「以外」の掘り出し物を探すのも大きな楽しみの一つです。いや、ひょっとしたらそっちの方が楽しいかもしれない。「アンノウンブランド」扱いで安く出品されているものの中から「これは!」と思えるものがないかを探るわけですが、この際の役立つのが価格帯による検索機能です。

5千円以下の革靴を検索しますとあれやこれやと出てくる。売り手側が「勿体ないから誰かに履いてもらおう」てな意図で出品されていますので、安い価格帯の中でも玉石混交です。サイズでの絞り込みも可能ですが、それはあまりやらない。出品情報があてにならないこともたまにあるし、マイサイズでないやつでも史料として欲しいと思えるやつもあったりしますので、間口は広い方が良い。

そんな風に目利きしたやつが思った通り素敵なやつだったりすると喜びもひとしおです。今回はそんな風にゲットしたペアです。

 

こんなやつ。

茶色のシボ革のペア。
靴自体にはブランド名の手掛かりとなるモノは皆無なのですが、どうです? このペア、どう思われます?

こいつ、ラバーのアウトソールが特徴的で、メルカリでは「メンズ 紳士 TUFF ローファー」との商品名で売りに出ておりました。

なるほど、Tuffとあります。日本製のようです。サイズ表記はMとありますが、出品者情報では「25-26センチ」というアバウトなサイズ紹介でありました。

けれども、なんだか凄いちゃんとした造りの靴に思える。そんなやつが、お値段3900円とお買い得と思われる。おお、これ、いいかもね。マイサイズならラッキーかもね。ということでぽちったわけですが、

届いて得心。

出品時には写真もコメントにもなかったオリジナルの箱つきで送られてきました。

なんか書いてます。

和創良靴

とあります。おお、こいつは宮城興業さんのパターンオーダーのラインのやつです。以前一足持っておりました(過去記事「アンノウン・Uチップの正体」)。

アノネイ社のカーフのアッパー。爪先はスキンステッチ。サイズもジャストで滅茶苦茶素敵なペアだったのですが、うーむ、なんで売っぱらってしまったのでしょう。大変後悔しております。

 

さておき、

今回も負けず劣らず良さげなやつです。
ただ、1点だけ懸念が。

SIZE 23 1/2 F

とのこと。ええっ?23.5センチ??それって家内と娘の足サイズです。流石にそこまで小さくはないはず。と、足を入れてみた。

ちゃんと入りました。

ですが、立って歩くには少しばかり無理があるかも。23.5センチということはなさそうですが、US6EEE=幅広24.5センチくらいのサイズ感のように思える。

普段使いしてる41サイズのシューツリーを入れてみたけど入りません。幅は余裕あるのですが長さがね。要は、ウイズがかなり大きいです。なので、US8D、26センチの私の足も入るには入った。なんだけれども、爪先は流石に窮屈です。ちぇっ、つまらん。けど、いい靴ですのでだれか履くでしょう。

とりあえず儀式です。
状態もよいし、両足まとめてサクッといってみた。

 

LEXOL

汚れ落とし。というほど汚れてすらない。ちなみにシューツリーは先ほどのとは別の小さめサイズのモノをいれてます。

 

 

デリケートクリーム

STANNDARD PRODUCTSのやつを投入。

 

コロニル1909(ムショク)

いつものクリームで仕上げ。

 

最後にアウトソールも。

TUFFソールに泥が付いていたので綺麗にしとく。

LEXOL垂らして、

歯ブラシで万遍なく。ボロ布で拭いたら、

全体を入念にブラッシング。

綺麗になった!!

コバインクも入れたらメンテ完了です。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

元が綺麗なのでほぼ変化なし。

 

【BEFORE】

【AFTER】

ソールが綺麗だと新品みたいです。

トップリフトの削れ具合から察するに、せいぜい数度履き程度ではないかと思われます。

実際、内側もこの状態です。ソックシートにフットプリントは皆無です。和創良靴のペアは全国の宮城興業提携店でオーダー&購入できるらしい。価格帯は4万円前後から、で、オプションによって諭吉が増えていく。

色々と調べてみ見たところ、今回のこのシボ革のアッパー、アノネイ社の「ハイランド」という革のようです。オプション仕様です。このアッパーを選択するだけで1万5千円くらい価格がアップするらしい。つまり、こいつ、5万円オーバーのペア、と推察されます。なんでそんな靴を手放すことになったのでしょうね。こいつ、他にも靴好きを満足させるべく様々な仕様が見受けられます。

 

サイドビュー。

がっちりした造りなわけですが、

見よ、このストームウエルト。
幅は通常よりも広い。通常でこうなのか、わざわざこだわってこの幅なのか。

そんなストームウエルトは踵までぐるりと360度。いわゆるダブルウエルトってやつです。また、踵はシームレスになっていてとてもチャーミングに仕上がってます。

こいつ、前半分がナチュラルカラーのレザーライナーで、うしろ半分が緑のライニングです。で、タン裏まで緑。濃い茶に濃い緑。とても素敵なチョイスであります。

スタイルはセンターエラスティックのウイングチップ。

エドワードグリーンのWIGMOREと同じスタイルなわけですが、幅広過ぎるフォルムのせいであくまでも日本製てな雰囲気。なわけですが、ラバーソールで晴雨兼用、シボ革ゆえ傷も目立ちづらく、日常使いでガンガン履けるペアです。

折角の素敵なペアなのに、マイサイズでないのが悔やまれます。息子の足にも小さい。なのですが、娘の彼氏がこのくらいのサイズなんですよね。幅広過ぎないかとの懸念もありますが、フィットするなら奴の足元で。合わなければ転がそう。履きたい人はそれなりの数はいそうです。

 

しかしまあ、あれですね。

サイズについては残念な結果ですが、やむなしなのです。といいますのは、セラーに質問・確認すれば今回のようなことはないのでしょうが、掘り出し物と思しき靴の場合、質問&確認だなんて悠長なことしてる間にほかの人に掻っ攫われちゃうんですよね。実際これまで何度もそんな苦い経験をしております。

なもんで、モノが良さそうならサイズ確認はなしのままで前に進むしかない。そう、そんなときの私にはバックギヤはないのです。で、結果、今回はモノは良かった。間違いなかった。毎日のようにメルカリの画像とコメントを見続けてますので、今回もほぼ見立て通り狂いはなかった。私の目もだいぶ肥えてきたようです。

 

腹周りも肥えてきたのが最近の悩みです。

 

(おしまい)

 

 

2件のコメント

  1. こんにちは

    幅広のスリッポン、いかにも日本の革靴といった出で立ちで良きですね。
    宮城興業の靴、名前は知っているのですが未だにお目にかかったことがありません。いつの日が手にして‥いや足にしてみたいものです。

    メルカリにおいて少ない情報からあれやこれや推察してのバクチ買い、僕もたまにやります。 良い物がこの値段だと絶対お買得なんだろうけど情報不足で二の足を踏む‥いいねだけが溜まってみんな様子見してたりするんですよね。そんなのをサクッと買って当たりだと気持ちいい!
    まぁ外れたら転がせばいっか♪てな言い訳しつつ(笑)

    1. 三十郎さん
      こんにちは。そうそうまさにバクチ買いですね。なんだけれど、運任せではなく自分の判断・目利きの要素が大きいから、当たりを引いた時には「よっしゃぁ!」となりますよね。靴の良し悪しよりもそちらの要素の方が大きくて、中毒的な面もバクチぽいかなと笑。

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