こんにちは、ばしです。
このところ、古靴探しはメルカリやヤフオク、SEKAIMONほか、ネットでの徘徊が多く、リユースショップは近所ばかり。遠方へはあまり足を運んでません。
で、かわりに、というわけでもないのですが、レディスコーナーもちょこちょこと物色したりします。娘のマーチン探しだけが目的ではありません。
たまに、こんな奴がいるから。
ビンテージプレーントゥ
・SIZE:24EE
・360グッドイヤー&ヒドゥンチャネル
・Made in JAPAN
大き目サイズのレディス商品がメンズコーナーにあったり、その逆もあったりするリユースショップ。明らかにメンズライクなこいつ。レディスの雑多な靴コーナーに鎮座しておりました。
そりゃだれも買いませんわな。でかいですもの。こんな幅広の足の女性はほとんどいないでしょう。あまりに不憫で、いつものごとく拾ってきました。
サイズ表記は24EE。ですが、リーガルの表記みたい、少し大きめです。素足であればなんとか入りますが、私向きではない。25センチくらいの人向けのよう。
360グッドイヤー。底に縫い目はありません。ヒドゥンチャネルなのでしょうか。オールレザーのソールは立体的。ビスポークorレディメイド、どちらなのでしょう。
ゴム製のヒールは穴あきで、60年代の米国靴のような雰囲気。羽根の付け根には、掬い縫(すくいぬい)の意匠。
先日のANDOVERの踵もそうでしたが、無意味に高度な技術が施されていて素敵です笑。
インソックのロゴを調べてみました。こんな由来のジャパニーズメーカーのペアでした。
ORIENTAL SHOES
1957年創業。
奈良県大和高田市にある靴メーカー「オリエンタルシューズ」。HIROSHI TSUBOUCHIなどの製造を担うファクトリーで、ENZO BONAFEの日本総代理店だそう。
最近はOEMだけでなく、WFGと組んで自社ブランドの本格靴「ORIENTAL」にも注力されているとのこと。
自宅から大和高田まで、車で40分ほどです。そんな近くにこんなメーカーあったのね。関西人としては何やら誇らしい。応援せねば。
(オリエンタルシューズさんHP:http://www.oriental-shoes.co.jp/index.html)
どうやらこいつ、そんなオリエンタルシューズさんの、おそらく30~40年程度前のお品、のようです。
いつもの要領(ステインリムーバー→各種クリーム)で、早速手入れしてみました。ビフォー&アフター。
素晴らしいです。いやはや、こいつ、何者ですか? クリームだけでこの輝き。アッパーの革質が素晴らしいのでしょう。大変申し訳ないですが、リーガルやスコッチグレインの靴よりも、革質に関しては遥か上をいくような印象です。
朝日を浴びて輝く爪先。
土曜の午後から手入れ。で、翌・日曜朝の写真です。明るさの具合が随分異なりますが、それをさっぴいても綺麗になりました。で、ヒール周り。
釣り込まれた跡のある踵。「ORIENTAL」のロゴのあるトップリフト。減りもわずかです。土踏まず当たりの刻印は「24EE」と、なんと!JISマークです!! 安全靴ではありません、念のため笑。それにしても、いやはや、時代を感じさせる素敵なペアです。
全体像、再掲。
シボ革といっていいのか、アッパー全体に細かな皺が。その皺の隙間の汚れがステインリムーバーではとりきれず、トゥだけが光ってます。
全体を蘇らせるべく、新たな強力リムーバーを取り寄せました。
12月最初となるこの週末、再度メンテして、本来の姿を拝みたいと思います。
お楽しみ~。
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