こんにちは、ばしです。
今回は予告どおり、前回の最後にチラリとお目見えしたペアです。
いやはや、リサイクルショップでこんなの拾うことになろうとは、想像すらしてませんでした。こんなのがあんな値段で売られていたら、そりゃ、私でなくとも拾って帰ってしまいます。そんな、拾ってきたMade in ENGLAND第2弾、は、こいつ。
ポールセン・スコーン
・SIZE:UK 7 1/2 E
・赤茶のキャップトゥ
・Made in ENGLAND
全体的に履きこまれた感はなし。インソックのロゴの擦れもほぼ皆無。アッパーも傷のほとんどないゴッドコンディションです。何より、革の質が素晴らしい。たぶん、今まで履いた靴の中で最も上質なペアです。きめの非常に細かい、おそらく、カーフスキン。
ヒールは交換済、あわせてハーフラバー済。で、なんとこれが「ミスターミニット」!
ポールセン・スコーンをミスターミニットでリペア、って、すごいですね。あんまり聞いたことありません。が、ミスターミニット、仕事は丁寧で全く問題ありません。ていうか、リペアしてから履いた形跡がほとんどないのですが。
POULSEN SKONE ポールセン・スコーン
英国を代表する靴ブランド。以前も登場しましたが、1989年11月号のBRUTUSの表紙を飾ったブランドです。
当時の英国靴ブームの立役者と言っていいでしょう。
ブランド略歴、は、こんな感じ。
1885年創業。客と1対1で、とことん話し合い、必ず満足してもらえる靴を作って来たビスポーク・シューメイカー。40年間という永きに渡るレディメイド(既製靴)への要望を受け、1938年に製造開始。1972年、英国の紳士用装身具商である「ニュー・アンド・リングウッド」に吸収合併され、現在のジャーミンストリートの店舗へ移る。
雑誌を読み返し、抜粋・要約してみました。この頃はもうビスポークではなく、レディメイドメインだったようで、その製造を委託されていたのがエドワードグリーンとクロケットアンドジョーンズだったらしいです。
今回拾ってきたペア。ライナーに手書き文字、なので、このペアはエドワードグリーン製と思われます。
右足には「K31607」、左足には「J7713(J1713?)7 1-2E 160」の文字が。どういう意味かは勉強不足で良く分かりませんが、調べてみた限りではおそらくこいつは90年代前半のペア。エドワードグリーンの旧工場製、と言われるお品のようです。
(※2018/6/3付け訂正;グリーンではなく、1960sのクロケット&ジョーンズ製のようでした。)
(※2023/10/9付け追加訂正;年代は1960sではなく1990s頃、BEAMSさんの別注による品のようでした。お詫び&訂正いたします。詳しくはこちらの記事&コメント欄を参照ください。)
いずれにせよ、学生時代に憧れた英国靴の憧れのブランド。嬉しい限りです。
当時のBRUTUSの記事によると、ポールセン・スコーンの靴は、当時の英国での価格がお安いモデルで130ポンドくらいから。現在は1ポンド150円前後ですが、1990年前後の当時は250円前後でした。当時のロンドンで購入したとして日本円で32000円くらいから。
当時、インポートものの英国靴は、大体日本では2倍前後の値札が付いていたと記憶しています。実際、当時のこのクラスのペアは6~7万円くらいの値段のものが多かったですね。
ちなみに、同じくBRUTUSの別の記事によりますと、当時はビスポーク100%だったジョンロブは、シュートゥリーつきで1000ポンドから、という価格帯だったとのこと。当時のレートで25万円から。うわ。すごい世界ですね。
最近はもっぱらジャケパンに外羽根、な私。これから夏場にかけて、汗かいて靴も傷みがちな季節ですので、登場機会は限られるかと思いますが、こいつはしばらく手元(足元?)に置いておこうと思います。
ていうか、一生手放さないかも(笑) そう思わせるペアです。
てなことで、ごきげんよう!