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いつかまた・出会いたい靴・ベストテン

こんにちは、ばしです。

 

古靴愛好家は、買うばかりでなく売ることも結構多い。

買ってみたものの小さくて履けないとか、他に欲しいのを見つけたから入れ替えようとか、知り合いの愛好家から譲ってほしいと頼まれたとか。まあ、理由は様々だと思います。で、たまに、今は手元にない靴を思い出して、懐かしんだり、なぜ手放したんだろうと後悔したり、、、ていうのは、私だけではないですよね笑。

転がしたり、リユースショップで処分したり、知り合いに履いてもらうことにしたりと様々ですが、これまで180足ほどを手放しました。普通なら手放した靴のことを目にすることはほぼないでしょうが、私の場合、調べ物をする際に、自分のブログの過去記事を参照することもしばしばです。そんなとき、「嗚呼なんで手放してしまったんだろう」、「マイサイズだったら絶対手放さないのに」なんて感慨に耽ることもしばしば。

 

今回はそんな靴特集です。

過去を振り返ることに何か意味があるのかどうか分かりませんが、今後どんな靴を真に買うべきか、自分はどんな靴が好みなのか、をあらためて考える上で、何がしかの参考・指針にもなるような気もします。

ということで、履けたのに手放したもの、小さくて履けなくて手放したもの、様々ですが、「も一度マイサイズのに出会えたら絶対買う!」と思う靴たちをランキングしてみました。

 

上位10ペア。

今回はカウントダウン形式でいってみましょう。

第10位から。

こいつ。

 

 

【第10位】BOYD’S THREAD NEEDLE STREET

滞在期間:2017年5月~2019年5月。
セントルイスにあった老舗の洋服店・BOYD’Sのペア。J&MやBOSTONIANに委託していたようですが、このペアがどこ製かはわからず終い。残念ながら7.5Cと小さめだったんですよね。

私の「ごっついソール好き」「ガンボート好き」は、このペアとの出会いから始まったのでした。このペアを購入頂いた方も、2度目のBOYD’Sとのこと。持っていたペアを手放して後悔して、探しておられたとのことでした。で、私も同じ道をたどっているわけですな。流通量は少ないですが、たまに見かけるBOYD’S。8D~9Dくらいのを見かけたらゲットしようと狙ってます。

 

 

【第9位】REGAL IMPERIAL GRADE LOAFER

滞在期間:2017年4月~2018年8月。
旧旧ロゴ、日本製靴製のリーガルインペリアル。同モデルの同サイズを見かけることがたまにあるのですが、個体としてのコンディションも抜群でした。

ちょうど手持ちのローファーが増えてきた時期ということもあり、1年ちょっとで手放したのですが、これはほんと凄い良かったです。旧旧ロゴのインペリアルを注視するようになったのは、このペアに出会ってからのように思います。元気かいな。

 

 

【第8位】スコッチグレイン 538

滞在期間:2016年5月~2018年12月。
リユースショップ巡りを始めた初期の頃に拾って来たペアです。素足でなんとか履けるくらいのサイズ感。結構お気に入りだったのですが、なぜだか家族からは「おじいさんみたいな靴」と不評でした。

結局、足サイズアップに伴いきつくなってしまい手放しました。いやあ、太るのは良くないですねぇ。後で調べてみたら、このペアは、アノネイ社のボカルーってやつを使用した「538」とうモデルだそうです。日本製の革靴といえばリーガル、との認識だった私にとって、日本製の靴もかなりやるな、と思ったペアだったのでした。

 

 

【第7位】GRENSON FOOTMASTER

滞在期間:2019年10月~2020年7月。
秋に買い、翌年の初夏まで。あれ、そんなに短期間だったんですね。こいつも素足でジャスト、とっても履き心地の良いペアでした。

古いグレンソンのペア。アッパーはアノネイカーフ。とても綺麗なボルドーカラーで、革質も柔らかくサイコーでした。この夏、久々に履こうと思ったら、売っ払っていたことに気づいた次第です。凄く気に入って頂いたと記憶してます。そりゃそうです、凄い素敵なペアでした。

 

 

【第6位】HANOVER IMPERIAL CORDOVAN 1960’s

滞在期間:2019年2月~2019年10月。
6.5Cととてもじゃないけど小さくて履けなかった初期型インペリアル。アンノウン扱いだったので、転がして儲けようと拾ってきて、きっちり儲けさせてもらったコードバンのペアです。

惜しむらくは、マイサイズでなかったことですね。このペアのマイサイズは、探しても探してもその後であったためしがありません。マイサイズでなくとも置いといたらよかったかな。とも思いましたが、購入者さんはドンピシャマイサイズだったそうです。いやあ、やはり靴は履いてなんぼです。よかったです。

 

 

【第5位】REGAL East Coast Collection

滞在期間:2018年4月~2018年9月。
リーガルの昔のアッパーラインであるイーストコーストコレクション。安く拾ってきて、割とすぐに転がしました。メルカリを始めて、転売が楽しくなりだした初期の頃に、リーガル売っ払おうと出品したのでした。

ですが、大後悔です。なんで売ってしまったのか、後悔の程度でいえば第一位かもしれません。そのくらい、クオリティも素晴らしく、マイサイズで履き心地もサイコーでした。このペア以降、リユースショップでイーストコーストを探す日々です。このペアに関しては、同じモデルのマイサイズのを必ず再購入するつもりです。

 

 

【第4位】CROWN WINDSOR by BOSTONIAN SHELL CORDOVAN

滞在期間:2017年6月~2018年4月。
ボストニアンのアッパーラインであるクラウンウインザー。実のところ、製造はHANOVERです。25.5-26.0サイズとのことだったのですが、届いたらなんとUS7サイズ。結局一度も履けぬまま、愛でるだけ泣。

最近あまり見なくなりましたね。球数も減ってきてるんでしょうか、クラウンウインザー。スムーズレザーの黒も持っていたのですがそれも転がしてしまった。程度の良いマイサイズを早めに1足確保せねばなりませんね。できればコードバンが良いのですが、そんな都合よく見つかるかな。

 

さて、ここまでの4位~10位。茶靴が優勢ですね。それも圧倒的に。このあと、どうなるのかな。がちで、よくわかってません。さっそくいってみます。

 

 

【第3位】FLORSHEIM IMPERIAL SHELL CORDOVAN WINGTIP

滞在期間:2018年4月~2019年9月。
S番代のフローシャイム・コードバン。9.5Cを中敷き入れて履いてましたが、微妙に大きい、ということで転がしました。儲かりました。

ですが、ですが・・・。アッパーの艶感とムラ感、最高でした。この後もコードバンそれなりに購入しているのですが、このペアのを上回るのに出会えません。こいつを手放した後、もうコードバンは決して売らない、と決めたのでした。後悔先に立たず。

 

 

【第2位】ジョンマー・コオロギ

滞在期間:2018年5月~2019年8月。
当時、見たことのないスタイルということもあり、コオロギ、と名付けました。メジャーでありながらもイマイチ、リセールバリューの高くないジョンマーということで転がしましたが、今更ながらこいつに関してはめちゃ後悔です笑。

アッパーラインのアリストクラフト。アッパーの革質は、レギュラーラインとは全く異なるものでした。ジョンマーやリーガルって、たいしたことないだろうって、舐めてしまいがちなんですよね。で、そんなのに限って、素晴らしいのが紛れていて、転がして後悔、ていうパターンなやつです。けどまあ、購入いただいた方には相当に気に入って頂いたみたい、というより、出品前に拙ブログ記事で気になっていたとのことで、出品を知って即ゲット頂きました。靴冥利に尽きる奴です。

 

さてさて、ここまで、圧倒的に茶靴が優位です。
ナンバーワンはどうなのでしょうね!?

「栄えある」かどうかは知りませんが笑、第一位、いってみましょう。

 

こいつ。

 

 

【第1位】LLOYD FOOT WEAR BY TECNIC

滞在期間:2018年5月~2019年8月。
ノーザンプトンの伝説的ファクトリー・TECNICテクニック。
ロイドフットウエア別注のこの靴を、下の手書き文字を手掛かりにTECNIC社製とつきとめました。

で、大変大変大変残念なことに、小さかった・・・。マイサイズであれば、絶対に売りに出してません。マイサイズでないけれども、手元に置いておきたくなるような素晴らしい出来栄えのペアでした。今もTECNICでググってます。今のところ、これ以上の状態のに当たりません。今のところ、はね。誰にも引けない凄いの、引き当ててやる。そう思える文句なしナンバーワンなのでした。

 

 

 

・・・いやあ、我ながら凄いのと沢山出会ってますね。今もメンテした際の興奮が蘇ってきます。ありがたい。古靴好きでよかった笑。

 

折角なんで、惜しくもベスト10入りを逃がした次点の10ペアもご紹介させていただきます(順不同)。

 

(その1)アポロAPOLLO(旧ディンケラッカー)

滞在期間:2018年11月~2020年1月。
ディンケラッカーの前身モデルであるアポロ。セメント製法のペアでしたので、厳密には「前身」、ではなく、「アポロ」のペアなんですかね。でも、全身にディンケラッカー臭がプンプン笑。

結局でかすぎて履けず。今はデカ足甲高の世田谷の甥っ子宅にいます。ディンケ熱に浮かれ始めたのはこのペアの所為です。ちょうどこの週末に大阪にも直営店がオープンしたディンケラッカー。もう少し安くなりませんか笑。

 

(その2)Hanover L.B.Sheppard signature

滞在期間:2018年6月~2019年2月。
3年前の自分への誕生日プレゼントだったやつ。靴下履いたら小さかったんで素足で履いてみたら気持ちよかった。これを機に革靴を普通に素足で履くようになりました。

状態も非常に良かったのですが、その後体重も順調に増加。かなりタイトになったので結局手放しました。ハノーバー製の靴は球数も多いし、状態の良いのもまだまだ残ってる印象です。あと何足か、ゲットしておかねば。

 

(その3)Edwin Clapp

滞在期間:2018年1月~2020年3月。
2018年の1足目としてNardさんで購入したド・ビンテージ。小さくて履けないことは分かっていながら、どうしても現物を触りたくてゲットしました。

昨年より売りを活発化する中で、小さくて履けないペア、ということで旅立たせました。ちなみに、その後さらに転がされたようで、今はインスタで繋がっているTさんの足元にジャストサイズなペアとして収まっているようです。いやあ、うらやましい、やはり靴は履いてなんぼです。

 

(その4)ALDEN 912

滞在期間:2019年6月~2020年10月。
マイセカンドオールデン。一昨年の自分への誕生日プレゼントでした。サイズもジャスト、ミニマルなオールデンぽくない雰囲気がまずまずのお気に入りでした。

しかしまあ、オールデンを何足も持っている中でこんなのもあってもいい、てなペアです。唯一のオールデンはやはりVチップが欲しい。ということでサヨナラしました。旦那様への記念日の品か何かとして旅立って行きました。おお、そういうの、いいですね。

 

(その5)Gold Bond by HARTT

滞在期間:2019年6月~2020年10月。
爪先から踵までのパーフォレーションが独特なGOLDBOND名義のCHEANEYのペア。カナダから取り寄せました。カナダ靴にはCHEANEY製のモノが結構紛れていてお安く買えることが多いです。

タイト目サイズを幅出ししましたがそれでも甲がきつい。結局手放しました。アッパーの革質も素晴らしく、マイサイズのがあれば今度こそ手放さない。似たようなの探してますが、なかなか出会えません。

 

(その6)ALLIGATOR FLORSHEIM

滞在期間:2020年3月~2021年1月。
リアルアリゲーターのフローシャイム。内側に印字が全くなく、カスタムメイドの品と思われます。

セラーの説明よりも随分と大きく、中敷き入れてもゴソゴソです。あちゃー。結局今は、同じ八尾市のビン靴フリークのMASUTAKAさんの足元にジャストな感じで収まってます。同氏は最近STETSONのアリゲーターも入手されたようです。私も負けてられない。

 

(その7)REDWING 8142 ROMEO

滞在期間:2019年3月10日~2019年3月15日。
レッドウイングのサイドゴアブーツ。拾ってきて、売りに出して、僅か1週間ほどで旅立っていきました。いやあ、REDWINGの人気は凄いですね。

8Eだったのですが、ブーツだからか、甲周りがブカブカでした。程度も良かったので残念です。マイサイズのROMEO、物色中です。マイオンリーREDWINGはこいつと決めてます。

 

(その8)CARMINA カルミーナ

滞在期間:2019年10月~2020年2月。
スペイン・マヨルカ島のシューメイカー・カルミーナ。リユースショップで激安で転がっていたのを拾ってきて数度履きました。

ジャストマイサイズだったのですが、転がす用に拾って来たことと、「俺っぽくない」との理由で手放したのですが、うーん、もっといた方が良かったな。そのうち1足くらいは手に入れて足を入れよう。

 

(その9)SPECTUSSHOECO.

滞在期間:2019年10月~2020年7月。
スぺクタスのキャップトゥ。休日のたびに履いてました。

踵のダイヤルをクルクルと回してワイヤーを締め上げるスタイルです。まあ、しゃれで買った靴だし、楽しんだし、そろそろ転がそう、ということで手放しましたが、ないと淋しい。そんな存在感たっぷりなやつでした。

 

(その10)Burberrys Imperial Grade

滞在期間:2019年10月~2020年7月。
大塚メイドのタッセルローファー。初・大塚製靴でしたが、クオリティが素晴らしくてびっくり。25.5EE、やや大きく、結局手放すことにしました。

「初」ということで、いろいろと調べてみてさらにびっくり。米英の一流どころに肩を並べる歴史あるシューメイカーなのでした。皇室御用達なのもうなずける歴史とクオリティ。誇らしいです。

 

 

(雑感)

いやあ、懐かしいです。ほんとどれも素晴らしいペアでした。こんなにたくさん靴を持っているのに、未練がましく思える、ということは、真に素敵なペアだった、ということかと思います。

古靴のいいところは沢山あるのですが、いろんな人の手(足)を渡り歩く、ということも魅力の一つです。どこかの誰かが大切に履いていた靴をたまたま手に入れて、足を入れて、で、またどこの誰かも分からない人の元で活躍する。

中古品の流通は活発になってはいますが、これほど丁寧に扱ってもらえて、これほど活躍しているグッズは靴のほかにはあまりないように思います。

 

 

このペア、フローシャイムです。足が太ってタイトになったUS7.5Dのスムーズレザーのロングウイング。ブログを始める前に手に入れて、記事にすることもないまま旅立たせた青窓のレギュラーラインです。

 

 

で、このペア、メルカリで転がしたのですが、今は私から数えること4人目くらい先の方の足元におさまってます。メルカリで売って、買った方がまた出品して、また・・・。で、出品されるたびにバージョンアップしてるんですよね。

最初はヒールトップ。オリジナルから変更されてました。すり減ってしまったんでしょうかね。次は、ハーフラバーされた状態でした。で、値段も私が転がした時よりも、コストかけた分だけアップしながら取引されていく・・・。

JEの二文字と20804の品番と619845のシリアルナンバーの7.5D。常々メルカリをウォッチしている私の眼に止まらぬはずがありません。

おー!あいつ、今こんな風なのね!?

と、元気な姿を見るのは嬉しいものです。懐かしい友人に会えるのも、メルカリとにらめっこするベネフィットのひとつです。

 

顧みてみますと、

私が入手して、ブログ記事で紹介しているペアを見て、同じように「おー!」と声を上げている方がいるのかもしれない。おー、いい加減な扱いはできないな。前の持ち主のときより素晴らしい状態を維持しなくては。

そんなのも、ビンテージシューズの楽しみの一つであり、ビン靴だからこそ味わえる楽しみなのかなア、などと思う次第です。

(おしまい)

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