こんにちは、ばしです。
掲題の通り今回は靴ではなくカバンの話題です。
そもそも、出来るだけ手ぶらが好みな私は、通勤でもカバンは持たない主義です。プライベートでも荷物がない限りカバンは持たないので、営業カバン以外は滅多に出番がないのですが、やはり必要な時もある。
なもんで、古靴パトロールの際に見かけたこれぞというやつはごくたまに持ち帰ってきます。この十年で拾って来た中古のカバンはと言いますと、こんな感じ。
薄茶のこいつはアニアリ。
濃茶のダニエル&ボブ。
黒の営業カバンはHUNTING WORLD。
どれも中古で買って十年近く使ってますので、かなりヘタって来ました。ですが、どれも革製なので使用には全く問題なしであります。
つい最近プライベート用に買ったのは布製の黒。
持ち手がエキゾチックレザーみたいなこいつ、L.E.D.BITESというそうな。少し小ぶりなサイズ感が仰々しくなくてよい。
で、これらを踏まえ言えることは、
「トートバッグが好きだ」
「できるなら縦長が好みです」
とういうことです。なので、縦長のトート型のカバンに遭遇するとついつい触手が動く。つい先日も、ちょっとぼろめで安いやつに遭遇。思わず拾ってきました。
こんなやつ。
キャンバス地✕レザーのポケットつきのトート。ええと、トートって言ってよいのかどうか知りませんが、縦長です。好みです。
ポケットもクシャクシャしてますが、オリーブのキャンバスに茶色のレザーの縁取りがミリタリーっぽくて良い雰囲気です。なんか、その昔に爺さんが持ってたような年代物の雰囲気です。
底面にも厚手の革が使われていて結構しっかりしたつくりです。
角の部分があちらこちらと色剥げしてますが、塗ればきれいに整いそうです。
底やポケット縁取りなど、剥げた個所に靴クリーム塗り込んで整えるつもり、だったのですが、
自立しません。使い込まれてのことか、はたまた年代そのものが旧いのか。キャンバス部分がかなり柔らかくなっています。どうせならシャキッとさせて使おう。ということで、
百均で洗濯のり買ってきました。こいつでキャンバス地をバシッと整えて、革部分は色を塗ればかなりいい感じになるのではないか。ということで、先週末、土日の2日にわたりメンテナンスいたしましたので、その様子などレポートいたします。
まずはぬるま湯に浸けて丸洗いしよう。ポケットや内側などに余計なものが残ってないか確認してみましたところ、
あ、タグ発見。
「MAPHIA DESIGEN」とあります。その昔にマフィアがデザインしたモノらしい。いや、そうではなく「株式会社 伊藤鞄製作所 」さんというカバンメーカーさんの品らしい。ビンテージぽいけれどビンテージではないみたい。まあ、こだわりはない。
よし、では順次進めしょう。
中古のカバンですので、内側をすっきりキレイにしたい。ということで、内側お湯を注いでみる。
おお、すごい、中に水が溜まっていく。
縫い目から染み出てきますがそれもわずかで、水を運べそうなしっかりとした造りでびっくりです。
手を入れて内側をじゃぶじゃぶと洗う。
濯いだらお湯をはり、ポケットの面を上向きに15分。
ひっくり返してさらに15分。
ぐおお、汚れなのか布のグリーンか知りませんが、あまり良い眺めではないな。
思った以上に汚れているのかも。
段取り変更です。
洗濯機で洗おう。
洗剤入れて洗い、すすぎ、脱水してみた。
45分後。清潔という意味できれいになったのは間違いないと思われる。
ついで、さきほど登場した洗濯のりの出番です。
使用量はこんな感じらしい。ですが、がっつり立たせたいし、糊4:水6くらい、濃い目に溶いて塗布してみた。
方法はこんな感じ。
ビニール袋に洗濯のりと水を同量(目分量)を入れ、軍手を刷毛代わりにしてカバンのキャンバス部分に内側から塗り込んでみた。
革部分にはかからぬよう、手のひら、指先を使って解いた洗濯のりを刷り込む。
ポケットも内側から塗り込んで、紙丸めた紙を入れて形を整えて乾かす。
当然カバン本体も。ちょうど届いたamazonの箱はちょうどっぽい。こいつを入れて、ぴん、と突っ張った状態で乾かします。
こんな感じ。この状態で固まったらちょうどよさげです。外は生憎の雨模様。ということで、
洗濯モノのひしめく浴室乾燥中の風呂場で手早く乾かしてみた。
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翌日。
雨も止んだので、靴メンテの際に合わせて仕上げてました。まずは、洗濯のりの効果を確認です。中に詰めておいた紙類を除去して地面に置いてみる。
おおっ。
た、立っているっ。グッジョブです。ただ、何かの拍子にくしゃっとなりそう。当初よりはかなり改善しましたが、バキバキ、というほど固くはなっていない。塗布量がたらなかったのか。
他にもトラブルなど。
割れた。浴室乾燥で急激に乾かしたせいかもしれない。
ポケットの淵もパリパリになっている。ああ、しまったな。脱水後にデリケートクリームなど塗り込んでから乾かすべきでした。まあ、やっちまったものはしょうがない。
革の部分を乾燥させ過ぎてしまったので、あらためてデリケートクリームで水分栄養補給&クリストフポーニー・レザークリームで油分補給などして、剥げた部分には茶のワックスを入れてみる。
ワックスだとパンツなどに色移りしかねないので、ほんとは染料で着色した方が良いのでしょうが、靴メンテの作業から引き続きでやってますんで、もうね、面倒なんで。代わりといってはなんですが、からぶきをしっかりして余分なワックスは入念に除去したらメンテ完了です。
【BEFORE】
【AFTER】
ふむ、だいぶ整ったように思える。
【BEFORE】
【AFTER】
特にポケットがしゃきっとしました。
ひび割れたストラップ。かなりオイル入れたけども後の祭りです。丸洗いした結果、革が思いのほか硬くなって一瞬ひやりとしました。行き当たりばったりだからこうなる。まあ、ジッパーで開け閉めする形状ですし、とりあえず飾り的にこのままでいいや。まあ、結果オーライということで。何がオーライか知りませんが。
反対側はこんな感じ。なかなか素敵ではないか。
旧いミリタリーぽい雰囲気はそのままに、清潔に整いました。
サイズは大きすぎず小さすぎず。A4ファイルが縦に余裕で入ります。革の底面もしっかりしてますので、シューツリー入れた状態の靴を入れても底がたわむこともなさそうです。1500円+税と、これまで買った中古のカバンの中で最安値だったのですが、満足度はかなり高いです。新品で買ったらいくらくらいなのでしょう?
新品で欲しいな。
いや、そんな金があるなら、こいつに合わせる茶のビンテージを買おう。とりあえず、当面はGUCCIの茶のビットローファーなんかを合わせて休日に登板させてみようと思います。
(おしまい)