こんにちは、ばしです。
タイトルにあります通り、米国ビンテージ靴を中心に扱う(はずの)拙ブログ。
最近は脱線し過ぎて、色んなの拾って来過ぎなもんで、皆さんもお忘れかもしれません。
かく言う私も忘れかけてたりして。ですが、確かにそんな趣旨で2017年11月にスタートしたのでした。
で、2年と3カ月。この間、どんな米国メイカー・セラーのペアがどのくらい登場したのか、ずらずらっと、あらためて数えてみました。
Alden
Allen Edmonds
Bates
Bostonian
Boyd’s
Brooks Brothers
Chippewa
Cole Haan
Cove Shoe
Crosby Square
Edwin Clapp
Florsheim
Foot-So-Port
Foot Joy
Freeman
G.H.Bass
Hanover
Hy-Test
Iron Age
Jarman
Johnston & Murphy
Leverenz shoe company
Lytton’s
Mason
Oakwood
Red Wing
Sears
Stacy Adams
Stafford
Stuart Holmes
Thom Mcan
Wellco
Weyenburg
Wright
Wolverine
【35】、ありました。そんなにあったのね。
まあ、この2年で沢山買いましたもんね。
で、たくさん売って、すでに手元(足元)にないものもチラホラあります。
個別に見てみますと、まったく聞いたことのなかったようなマイナーどころも結構ありますが、米国ビン靴のメジャーどころといわれるものは、概ね押さえていたつもりでした。
こいつを除いて。
マイファースト・ネトルトン
ようやく手に入れました。
アメリカの靴好きなら誰もが探しているといって過言でないネトルトン。
一般にはあまり知られていないかもしれません。
あらためて、こんなシューメイカーです。
Nettleton ネトルトン
1879年、ニューヨーク州シラキュースにて創業。
「靴のロースロイス」と呼ばれたこともある伝説のシューメイカーで、ライト兄弟やセオドア・ルーズベルト大統領も愛用していたとの話もある、アメリカを代表する高級シュー・メーカーです。
「ローファー」という名称も元々は同社の商標登録らしい。ですが、多くの米国靴メイカーと同様、残念ながら、1980年代にブランドは消滅してしまいました。
(※最近になって復活しているらしいです http://nettletonshoes.com/)
前々から気になっていて、探していたネトルトンのペア。
1足目が今となったことに特段の理由はありません。たまたまです。が、強いてあげるなら、マイサイズとの出会いがなかったことと、どうせなら1960-70s頃の古いペアを、と、選り好みし過ぎていたことでしょうか。
まあ、それ以前にそもそも、このメイカーの現物にお目にかかることはそんなにありません。
私の古靴漁りの主戦場であるリサイクルショップでは、まず、見かけません。皆無です。
ビンテージショップでも似たようなものでしょう。弾数は非常に少ないように思います。たまに見かけたとしても、サイズがでかいか、値段がお高いかのどちらか。
ずっとずっと探していて、年代は新しめではあるものの、状態の良いマイサイズに近いのを見つけ思わずゲットしたとの経緯です。
で、いよいよ履き下すべく、先週末にメンテしました。
いつも通り、まずは左から。
ステインリムーバーで汚れ落とし
かなりワックスが塗りこまれてました。がっつり落としたつもりですが、うまくいったでしょうか。
艶感はなくなり、マットな感じになりました。今回の「職人ロゴ」のこのペアは、ネトルトンの後期、1970-80年代のペアです。80年代のアメリカは不景気で、どのシューメイカーもコストダウンに迫られ、結果クオリティダウンが見受けられるのが一般的です。
が、なんかこいつ、良さげな感じです。
LEXOLでさらに汚れ落とし
最近この工程は必ずしも必要ないようにも思えてきました。よほどでない限りアッパーにはいらないかな。コバ周りが綺麗になるのでついつい。まあ、ルーティーンです。
デリケートクリームもどき
モウブレイの代替品のDAISOヒト用クリーム。保湿と栄養補給です。指で塗り込んで、乾拭きだけでトゥが綺麗に光ります。やはり、アッパーの革質は通常以上、なんでしょうか。
ピントあってませんが、内側にもたっぷりと塗り込みます。乾燥はダメージにつながりかねませんので、特に踵内側と履き口周りを入念に。
TAPIR レダーオイル
油分補給&保革。ですが、落ち切っていない余分な黒いワックスも除去してくれます。ぼろ布がここに及んで尚、結構黒くなりました。
前の工程での艶がなくなり、再度マットな感じになりました。
よし、最後の仕上げです。
コロニル1909シュプリームクリームデラックス
塗り込んで、軽くブラッシング。
おー。いい感じです。ワックスが無くなりましたので、黒さは減りましたが、透明な艶感はむしろ増したように思えます。
クリームが素晴らしいのか、アッパーの革質が素晴らしいのか。まあ、両方なんでしょうね。いずれにせよ、分厚いのに柔らかい雰囲気が写真からでも伝わってきます。
右も仕上げてしまいましょう。
同様の手順で仕上げて、ビフォーアフター。
【BEFORE】
【AFTER】
うん、美しいです。短めだった紐も、新品の平紐に交換しました。
アップだとこんな感じ。
パーフォレーション部分。切り返し部分となる上のラインがダブルステッチ、下はシングルとなってます。
こちらも同様にダブルステッチがちらほら。丁寧な造作です。
サイズは8ハーフのCウィズ。普段8Dの私、内羽根だし、サイズ合うのではと思い切りましたが、予想通り、中敷きなしでいい感じです。
お尻周り。ドッグテイル。適度にコロンとしたかかと周り。グラマラスなシェイプとはいえませんが、そもそもが細身なCウィズですから、まあ、こんなもんでしょう。
少しピンボケですが、楔形のトップリフトの削れもそれほどでもなく、ガンガンいけそうです。
再度、全景。
うん、満足です。手持ちのほかの1980sの靴と比べますと、今回のペアの方がアッパーの革質が良いように思えます。ワックスもなくてOKでしょう。
最近茶色の靴が多かったので、普段履きの黒が増えたのは嬉しいです。
ネトルトンといえば、外羽根ロングウイングかアルゴンキン(Vチップ)が多いように思います。内羽根パンチドキャップトゥ、って、珍しいのかもしれません。
オーソドックスなスタイルですし、長い付き合いになりそうです。
天気予報では明日の大阪は晴れ。
履き下しましょうかね。
楽しみ~。