こんんちは、ばしです。
人生初のメルカリ出品は昨年2018年の4月でした。
早いもので約1年経ちました。
出品するだけでなく、どんな靴がいくらくらいで流通しているのか。
いくらぐらいで売れて、また、売れてないのか。
出品者目線で、眺めているだけで参考になります。
一方、メルカリ内を散策しているだけで、知らなかったメーカーや知らなかった世界に触れられて、一個人として触発されることもしばしばです。
比較的新しいブランド、若い方に人気のブランド、で、ほー、こんな本格的なのもあるのね、などと、見ているだけで勉強になるし、楽しいです。
こんなのが売れるんだ。
こんなの買うんだ。
業者さんもいるのね。
よくもまあ、そんなのを今まで大切に持ってたね。
旦那さんのを勝手に売っていいの?
などなど、単なる「売り買い」に留まらないドラマ性を感じることもしばしばです笑。
しかし、私にとってメルカリは、あくまでも履かない靴を手放すための場です。決して仕入れの場ではありません。あ、いや、そもそも仕入れという概念はなくてですね、あー、いや、その・・・。
まあ、実際、メルカリで靴を買って、その靴を売ったことはありません。それは私の流儀ではありません。足で稼ぐのが私の流儀です。こんな店にこんなものがこんな値段で!という発見が嬉しい。また、そんな店を人知れず発掘するのが楽しい。
娘や嫁の靴はメルカリで買っても、自分用は買わない。買ったことありません。ずっとそう、これからもそうと決めていたのに・・・。
1年持ちませんでした。嬉しい誤算。
こいつのせいです。
CHURCH’S SHANGHAI
・SIZE:UK7(?)
・Uウィング
・Made in ITALY
「シャンハイ」と書いて「シャンガイ」と呼ぶらしいチャーチのモデル。ゴムソールにも「CHURCH」。英国靴にしては意外と派手です。
で、こいつは、英国靴なのにイタリア製、らしい。さもありなん。
SHANGHAI
2011年にリリースされたチャーチのモデル、”SHANGHAI”。
新しいデザインのモデルではありません。上海が英国の半植民地だった時代、1929年のモデルの復刻版だそうです。
大切に履かれていた当時の実際の靴が、チャーチの工房に修理に持ち込まれた。で、そんな当時の古靴に触発されて企画・製作されたのが復刻SHANGHAI。
ただし、そのままの復刻では面白くない。
ということで、新品の靴を1足ずつ職人がわざわざビンテージ加工を施すという手の入れよう。で、そんなビンテージ加工を可能にする技術がイタリアにある、ということで、メイド・イン・イタリー、だそうです。
一見するとグッドイヤーですが、マッケイとグッドイヤーのいいとこ取り製法のブレイクラピッド製法。ゴムソールも踵の減りまでダメージ加工を施してあるらしい。
新品なのにビンテージ、という、このモデルは、イタリアでは2011年の発売当初、あっという間に大ヒットモデルとなり、品薄状態に。日本でも入手はなかなか困難だったそうです。で、今も続くモデルになっている模様。
ほー、そんなペアなんですね。
ですが、別に、そんな人気のシャンガイなるペアを前々から欲しかったわけでも、イタリアメイドのチャーチが欲しかったわけでもありません。恥ずかしながら、このペアに出会うまで、そもそもその存在すら知りませんでした。
単に、ビンテージライクな雰囲気に惚れてしまっただけ、です。
ええ、お察しのとおり、Uウィングの面構えにいかれてしまいました。
買って後悔はありません。というか、大満足です。
こいつは、このところ「当たり」続きのマイサイズ・自分用です。
ジレンマを抱えつつ、さっそく手入れです。
シャンガイをメンテ
ジレンマです。なぜ、ジレンマ、なのか?
普通は、古くなったビンテージをいかに蘇らせるか、が、ビン靴趣味の楽しみであり醍醐味なんだと思います。
今回はどうか。
そもそも新品時点でビンテージ風です。
なぜなら、そんな加工だから。
で、そんな靴の中古です。
なもんで、どこまでがビンテージ加工で、どこからが使用によるものか、判別できません。
で、どんな風にメンテしたらよいか?
普通なら新品時を目標メンテするわけですが、こいつは新品時点でビンテージ風です。ですが、使用された分は手入れしたい。
うーん、落とし処が定まりません。ややこしい。
けどまあ、私にとっては、そんなものとは露知らずに見初めたUウィングです。当初の想定どおりでいきましょう。まあ、特段汚れもなさそうなので、ブラッシングして、ステインリムーバーはなし、で、あとはいつもどおり。
まずは左から。
(1)デリケートクリーム
(2)モゥブレイプレステージ・クリームナチュラーレ
(3)コロニル1909シュプリームデラックス
そもそも、新しい革です。痛みは見た目だけ。ダメージはゼロです。で、チャーチの靴です。半端なわけがありません。
右も仕上げて、こんな感じ。
鋭角に曲がるライン。際立ってます。
イタリアらしい雰囲気の柔らかなレザーです。
美フォーアフター(笑)。
【BEFORE】
【AFTER】
いやはや、素敵です。
さっそく履いてみました。
サイズもちょうど。柔らかな履き心地。文句なしです。
細かなことですが、”SHANGHAI”なるペアは、キルトつきのベルティッドスリッポンのようです。こんなやつ。これ、新品の写真です。キルト部分もヴィンテージ加工済みとのこと。芸が細かい。
で、レースアップ仕様の今回のペアは、”SHANGHAI2”なるモデルだそうです。たしかに、あらためて確認してみたら、ちゃんと「2」と印字してあります。
調べてみたところ、現行モデルにはレースアップ仕様の「2」はラインナップにはないようです。うーん、私にはこっち(「2」)のほうが断然素敵に見えるのですが、好みは様々ですね。
どうやら私は、ラテン系の血は薄いようです。
ま、靴に関しては、それもオーケーですな。
がしかし、恋愛に関しては、も少しラテン的な情熱家でもよかったかも、今さらながら。
いやまだ間に合う!こいつ履いて今からチャレンジです!
いやそれなら足元は「2」でなくラテン系のキルトスリッポンの方やないか?
いやそれ、持ってまへん・・・。
うーん、ジレンマです。
(参考:他のチャーチの記事一覧)