筆記体フローシャイム(後編)

こんにちは、ばしです。

 

今回は前回からの続きです。
筆記体フローシャイム、この週末に引き続きのメンテを行いました。

 

前回の状況としましては、

・消しゴムをかけたもののアッパーはあまり綺麗にならず
・アロエローション&グリセリン塗布するも効果イマイチ

と、徒労な感じで終わりました。こんな感じになってます。

正直、メンテ前とあんまり変わりなし笑。
で、硬いです。カチカチです。

なもんで、あらためて、今回の目的は、

・アッパーを少しでも綺麗にしたい
・アッパーに柔軟性をとり戻したい

と、まあ、こんな感じ。
要は、前回と目指すべきゴールは同じです。
今のままでは足を入れたら裂けそうな気がして怖いです。

ヌバックのような白い硬いアッパー、何をどうすべきか。
この1週間ほど考えまして、最終的に普通のスムーズレザーとおんなじノリでやってみることにしました。

土曜の朝早くから、早速メンテ再開です。

 

 

デリケートクリームもどき投入

100均のクリームで保湿です。指にとってたっぷりと塗り込みます。
いつも通り、まずは左から。

 

湿って色が濃くなりました。表面も「ぬめっ」とするのですが、5分も経てば元通りな感じです。前回保湿したつもりですが、全く足りていなかったのかもしれません。
で、すみません、普通に撮影してるのですが、白い靴って、露出の加減か何かわかりませんが、撮影難しいです。ご容赦ください。

 

でもって、次いで右。

薄く塗りこむ、というよりは、分厚く盛り上がるくらい乗せちゃいましょう。

4分の1ほど残っていたクリームが底をつき、新しいのを投入です。
100円なんで、気兼ねなくたっぷり使えます。

で、すぐにさらっと乾燥して、5分もすればまた元通りです。

 

ということで、2順目に突入です。

トゥに、たっぷり、たっぷり。

羽根部分も、内外ともにしっかりしっかり塗り込んでみました。

結局、これを5回くらい繰り返したところで、ようやく柔らかさが感じられるようになりました。

新品のクリームも残り3分の1ほど。結局、丸1個弱分塗り込んだ勘定です。

乾いてパリパリで、良くも悪くも整っていたトゥも、羽根との境目あたりが少し波打ってます。

やはり、思った以上に乾燥していたのかもしれません。足入れてたら、バリっと裂けてたかも。おお、こわ。

で、再度陰干しです。

 

このまま一晩放置です。
で、翌・日曜の朝。

昨日の朝よりはしなやかな感じがします。
保湿はこれ以上やっても同じでしょう。
仕上げていきましょう。

 

ベビーパウダー投入

以前ホワイトバックの汚れ隠しと購入したベビーパウダー投入します。こいつで物理的に汚れを隠せないかな、と。

左、入れてみました。あんまりわからないですね。
右、で、ビフォーアフター。

【BEFORE】

【AFTER】

 

【BEFORE】

【AFTER】

まあ、気持ちマシな程度です。よし、一旦仕上げちゃいましょう。

 

コロニル1909

ヌバックか何かだと思うのですが、起毛感は皆無です。いつも通り、コロニル入れてみました。

うーん、まだまだ薄汚れてますね。。。と、思いつきました。

 

 

アックリル絵具

以前、汚いヒロシツボウチの白いペアのメンテの際の残りです。
ガンプラ汚す要領で、パサパサやってみましょう。

あ、駄目です。
白すぎます。

黄色の絵の具がないので、替わりにサフィールクレムのライトブランで色調整です。

まあ、さっきよりはましかな・・・まあ、悪くはないですが、そこだけ周囲から浮いたみたいです。

追加でコロニルを投入。こいつで周囲に満遍なく塗り広げることで、違和感がましになれば、との目論見です。

少し、ぼやけたような気がします。
トゥでもやってみました。

【BEFORE】

【アクリル絵の具】

【コロニル1909】

 

まあ、悪くはないかな。やらないよりはましでしょう。左右ともに目立つ部分は同様の処置を施し、ひとまず、メンテ終了です。

全景。

うん、遠目では綺麗に見えます笑。

これにてメンテ完了です。

ということで、あらためて、ご紹介します。

 

 

Florsheim S-57

いやはや、なかなかに手がかかりました。処置が適切だったかどうか、自信はありませんが、なんとか履けるレベルにはなったかと思います。
ということで、早速足を入れてみました。

おお、タイト目ではありますが、なんとか収まりました。
Cウイズの内羽根、ということで、ひょっとしたら入らないのではと心配しましたが、割と普通に収まりました。

いくら古いといはいえ、しょせん靴です。ギアです。履いてなんぼです!
履いてなんぼ、なのですが・・・。

特徴的なトップリフト。左右で兼用ではありません。
右には右用、左には左用。こんなのこれまで見たことありません。
で、写真の左はましですが、右にはひび割れなども入ってます。

アッパーはそれなりにしなやかになりましたので、履ける状態にはなったと思いますが、これでガンガンに歩いたら、ヒールトップが崩壊しそうです。

もしそうなったら、恐らくこいつの替えは、ない、でしょうね。
不本意ながら、こいつは鑑賞用なのかもしれません。

あらためて、内側の印字。

「S74」。
あ、ピンクの小さい足は、お隣の保育園児・そよかちゃんの足です。玄関で作業してますと、また靴やってる!といって遊びに来てくれます。

それはさておき、
「S74」。

こいつは随分古いペアのようです。

アメリカのビン靴蒐集家デビッドさんがブログ「vcleat.com」で掲載されている1938年のカタログによく似たペアを発見しました。

THE MILBURNというこのモデル。よく似てますが、品番はS-765です。
S74ではない。

で、よく見ますと、ディテールも微妙に異なります。

羽根を走る線が1本です。S-765は、下のように2本、ダブルステッチです。

 

Old Fashioned Men」のしんすのすけさん情報によりますと、しんのすけさんがお持ちの1930年のカタログでは、品番「s-67」と「s-68」の2桁のペアがあり、どちらも短靴ではなくてアンクルブーツだそうです。

同じ2桁品番の今回のペアは、デザインは1920sには存在していた1930sのペアの可能性が高そう、とのこと。

ほー。そんな古いのがよくもまあ残ってたもんです。

おー。思えばうちの親父(1940年製)よりも爺さんです。

あらためて、全景。

 

うん、やはりこいつは無理して履いてはいけないやつみたいです。

私にとって最も古いペアは、私にとって初の観賞用のペアとなりました。

うーん、

小さくて履けないならあきらめもつきますが、履けるのに履かないって・・・。

まあ、そんなのが1足くらいあってもいいですかね。

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