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米国ビンテージ靴ノススメ【終章・前編】

こんにちは、ばしです。 

 

いよいよ、最終回です。


【序章】 ビンテージ靴の世界へようこそ
【二章】 ビンテージ靴の魅力について
【三章】 ビンテージ靴のメンテナンス方法
【四章】 ビンテージ靴を沢山見てみよう
【終章】 ビンテージ靴を手に入れよう ★

(まだの方はぜひ序章からお読みください。)


 

今回はいよいよ、古靴探しの旅に出ます!
どこで買うかによって予算や納期、購入できるペアとその状態などは様々です。
今回は、

【前編】
(1)購入先とそれぞれの特徴

(2)サイズに関する留意点

【後編】
(3)状態に関する留意点

(4)予算別・希望別の探し方

上記4つの視点で私なりの考えをまとめております。

予定よりボリュームが増えてしまったため、前編と後編、別記事に分けてUPします。

それでは、まずは前編、早速いってみしょう!

 

 


(1)購入先とそれぞれの特徴


30年以上の年月を経て、様々な経路を辿って貴方の元に届くビンテージシューズ。さあ、自分だけのペアを探す旅に出かけましょう!

 

 

ビンテージ靴、どこで買えばよいか?

図の通り、求める先は大きく5つです。外出自粛中のGWですが、心配ご無用です。実店舗を構える「vintageshop」と「リサイクルショップ」も、WEBで併売しているところがほとんどですので、基本的にほぼすべてにパソコン・スマホでアクセスできます。

STAY HOMEのままでビンテージシューズを漁ろうというのが今回の企画の趣旨です。

購入先によって、さまざまな特徴があります。
ざっとまとめてみました。

独断と偏見あるやもしれませんがお許しを。
黄色いセルはプラス要素、赤い文字はマイナス要素で、「(黄色の数)ー(赤の数)」の多い順に並んでます。

ゴールデンウイーク中に古靴漁りとメンテを楽しむこと

を重視してますので、届くまでに時間を要する「海外オークションサイト」は最下位。その次が、必ずしも落札できるとは限らない「国内オークションサイト」。次いで「リサイクルショップ」が三番手。宝探しはとっても楽しいですが、掘り出し物に出会えるのは年に数度程度と稀です。

もちろん、これら3つが充実していないわけではありません。
目利きしてのトレジャーハンティングはリサイクルショップが一番おススメで、私の最大の古靴の入手先です。が、十分な時間があるときでないと成果は得難いです。オークションサイトも大変充実はしているものの、初心者向けとは言い難い。

そんな理由から、今回は、「ビンテージショップ」と「フリマアプリ」の2つをメインに取り扱います。

余談ですが、表のビンテージショップの状態欄にある「◎メンテナンス・リペアされた上で店頭へ」「試着が可能」をプラス要素である黄色にしてません。
普通に考えればプラス要素なのですが、メンテナンスを楽しみたい人にとっては物足らないかもしれないし、店も閉まっていては試着もできない、との理由です。

あくまでもGWにSTAY HOMEを前提とした本企画上の扱いであることを重ねて付記しておきます。

 

 


(2)サイズに関する留意点


ネットでの買い物にはトラブルや失敗がついて回ります。
ビンテージ靴のネットでの購入の場合は、試着どころか実物を見ることすらないまま、購入の意思決定を行うことがその原因です。そして、靴の場合の最大の失敗が「サイズ」に関することではないでしょうか。

あなたの足のサイズは?

ときかれたら、なんて答えますか?
ちなみに、私の場合は「US8D」です。

(2000年前後のAllen Edmonds MacNeilの内側)

サイズ表記は、長さを意味する「インチ」と、甲周りの太さ(細さ)を表す「ウイズ(ワイズ)」の2つで表されます。ネットでの購入で失敗しないための第一歩がサイズ選びです。この上で重要なことは以下の3点です。

①自分の足のサイズを理解すること
②ジャスト~気持ち大き目サイズを選ぶこと
③内羽根の場合はより慎重に検討すること
④分からないなりに質問してみること

順に説明しますね。

 

 

①自分の足のサイズを理解すること

まずは何よりも大切なのがこれです。
今の自分の足サイズが何なのか、が、まずは基準になります。

とはいっても、メーカーによっても、靴のデザインによっても、年代によっても、個体差はあります。同じ日本のメーカーの靴でも、リーガルの26センチと他メーカーの26だと差異があることも。ちなみに、8Dサイズの私ですが、1980s頃の古いリーガルだと25EEがジャストだったりします。

センチだけでなく、インチ&ウイズで自分の足サイズを把握することが大切です。

自分の足がUSサイズで何インチか分からない人は、インチで自分の足サイズを把握している友人や知人に相談してみましょう。なお、この際、UKとUSでハーフサイズ異なりますので、どちらのサイズ表記での話なのかは十分に確認するようにしましょう。同じくらいのサイズ感の友人がいれば一番いいでしょうが、そうでなくとも、USもしくはUKサイズ表記の靴を履いている友人がいたら、試しに足をいれさせてもらいましょう。自分の足に合わないなりの参考になるかもしれません。

 

尚、1960年代前後の古い靴の中には、靴の内側のサイズの印字が以下のようなものが散見されます。

「480」(=8D)
「595」(=9.5E)
「290」(=9B)

法則があるのですが、わかりますでしょうか?
1桁目がウイズ(A=1、B=2、C=3・・・)、その後サイズ、との表記法です。
見つけたビンテージと思しきペアにこのようなサイズ表記があれば、1960s前後、古めのペアである可能性が高いです。

(8Dの私が素足で履けてしまう「670=7EE」のWEYENBURG(過去記事))

尚、「D8」(=8D)など、アルファベットと数字の並びが逆のものがあります。これは米国製ではなくカナダ製の靴にみられる表記です(参考記事)。

 


~寄り道~

サイズ把握は、お店で試着するのが一番ですが、こんな便利な手もあります。

ZOZOMAT」。知ってる人、すでに持っている人、いろいろでしょうが、写真の黒いマットとスマートフォンで、自分の足のサイズを3Dで測定できるものです。マットは無料で、申し込んでから7~10日ほどで手元に届きます。アプリをダウンロードしてカメラで撮影すると、自分の足サイズの3D画像と自分の足サイズに合うメーカーのモデルとサイズをお勧めしてもらえ、そのまま購入できる、というZOZOさんのサービスです。
マットさえあればアプリはダウンロードできますので、今すぐに図りたい人は友人知人でマットを持っている人を探しましょう。いなければしょうがない、申し込んで、届くのをマットきましょう。。。

これは私の足サイズです。US8D、US8.5C、US7.5Eあたりがストライクゾーンです。US9Dだと中敷を足してサイズ調整して履いてます。それ以外のサイズは基本的にはスルーしてます。足サイズが私と同じくらいであれば、私の足のサイズが参考になるかもしれません。

私のサイズが参考にならない方は、instagramインスタグラムで#zozomat で検索してみましょう。私を含め、自分の3D画像をアップしている人がたくさんいます。私のようなビンテージ靴愛好家のものもたくさんありますので、自分のサイズに近い人を探して、その人がどんなサイズを普段履いているかを調べてみる、直接たずねてみるのもありです。面倒ですが、一番確実かもしれません。きっと皆嬉しくて、しつこいくらいに親切に対応してくれること請け合いです。


 

 

②ジャスト~気持ち大き目サイズを選ぶこと

もちろん、ジャストサイズが理想ですが、以下の点に注意が必要です。

<ウイズ>
米国靴はサイズが大きく、ウイズが小さい(幅が狭い)靴が多いです。方や、日本人の足は幅広で甲が高い人が多いといわれており、標準は【Eウイズ】ともいわれています。そもそも、アメリカの規格と日本のJIS規格が全く同じではないのですが、相対的に幅の狭めの靴の流通が多いため、長さは足りているのに幅がきつくて痛い、履けない、なんてこともありますの注意が必要です。

<26センチ以下=US8以下は流通量が少ない>
大き目サイズが多い、と書きましたが、日本人に多い26センチ=US8前後のサイズは数が少なく、取り合いでもあるために流通量が総じて少ないです。ジャストサイズが理想ですが、そればかりを追い求めていたらなかなか手にすることができません。
なので、いつもより少し大きいものに中敷きを足してサイズ調整することも念頭にサイズを探しましょう。

写真、少し大きめなので中敷でサイズ調整して履いてるペアです。中敷きはすべて100円ショップで購入しました。中敷を入れておくと、オリジナルの中敷のロゴが擦り減らないで済む、という副次的なメリットもあります。革とコルクシートがあれば自分でも作れます(過去記事:「靴の中敷き、どこで買う? 自分で作る?」)。

足が大きくて細みで、これまで自分にあうサイズがないと悩んでいた人には、ビンテージ靴は最適です。大きい細いサイズが多い上に、日本国内では需要が少ないため、価格も廉価に設定されているものが多いです。

 

 

③内羽根の場合はより慎重に検討すること

紐で結ぶタイプの靴には「外羽根(ブラッチャー)」と「内羽根(バルモラル)」の2種類があります。

(左:内羽根のHANOVER製GoldBond、右:外羽根のStacyAdams

外羽根の靴は、羽根と羽根の間の隙間が広くも狭くもなるので、甲の高い人でも低い人でも、紐の締め方である程度の調整・対応が可能です。
一方、内羽根はその調整の余地が小さいため、特に幅広で甲の高い人は、サイズが合わず、痛くて履けない、結び目の1穴目が調整がきかないので、窮屈で足が入らない、といったことが起こりえます。

USサイズでの把握はできていなくとも、自分の足が、細め/広めのどちらなのかは、経験則的に把握している場合が多いのではないでしょうか。
幅広との自覚のある方は、特に内羽根の靴についてはサイズの確認・検討に注意が必要です。
また、外羽根・内羽根どちらの場合でも、よほど極端に足幅の狭い人以外は、Aウイズの靴は避けた方が良いですBウィズの場合も要注意です。

 

 

④分からないなりに質問してみること

自分の足のサイズがUSサイズで何なのか分からない。という人は少なくありません。なので、気になるペアを見つけたら、率直に質問してみましょう。

「普段は履いている革靴は、どこのメーカーでサイズは何ですか?」
「普段のそれらのペアと比べてサイズ感はどうですか?」
「靴の内側の印字の写真を見せてもらえませんか?」

「アウトソールの全長と幅のサイズを教えてもらえますか?」

メルカリなどのフリマアプリでは、出品者にこのような質問メッセージが送られて売ることはしょっちゅうです。

ただし、サイズ感は、タイト目が好き、少し余裕が欲しい、など、人によって好みもあります。また、普段履いている靴下の厚さ・薄さによってもフィット感は異なります。参考にはなりますが、これらもあくまでも参考程度、妄信はできません。

 


~寄り道~


海外のオークションサイトなどを見ていると、11Aとか、13B など、およそ日本では売っていないようなサイズの靴が沢山出回ってます。普段リーガルの26や27センチの靴を履いている人には恐らくまったく合わないサイズですが、そういったものも普通に流通しているということを念頭に置いておきましょう。

(左:US8.5E、中:US10.5A、右:US8C)

ちなみに私の場合ですが、
ベストサイズは26センチ相当のUS8Dですが、やや細身なので、ものによっては8Cも履けますし、爪先部分が広めのデザインだと7.5Dも履けます。ただ、そのくらいのサイズのペアは数が少ないので、8.5D~9Dくらいのものに中敷きを1枚足してサイズ調整したうえで履くことが最も多いです。

また、持っている靴の中で一番細身なもので10.5Aというものもあります。爪先部分は余りますが、土踏まず~かかと周りはジャストサイズです。メーカーによっても、形状によっても、足を入れた時の実際のサイズ感は様々だったりします(参考記事)。

で、購入時に気をつけないといけないのがこの点です。
インチとウイズの全く異なるペアが全て「26センチ」として出品されている恐れがある、ということです。フリマサイトでの出品時のサイズ表記はセンチですしウイズに関する記載項目がありません。便宜上どれかに当てはめなくてはいけないためこのようなことが起こります。

「普段US8D。で、同サイズと思って買ったら10Aだった」。

出品者に悪気がなくとも、こういったことが起こりえるので注意が必要です。

前回ご紹介したブログでも、この手のサイズにまつわる記事が沢山ありますので参考にしてみてください。

 

【超重要!】サイズに関する留意点まとめ

★USサイズで自分の足サイズ(インチ&ウイズ)を把握しよう!
★検討中の靴のサイズ表記(インチ&ウイズ)を必ず確認しよう!
★「A」や「B」ウイズのサイズに出会ったら注意しよう!
★少し大き目程度なら中敷きを足してサイズ調整しよう!
★幅広・甲高の人は「内羽根」よりも「外羽根」がベター!


 

以上、前編はここまで。お疲れ様でした。

後編へ続く。

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