こんにちは、ばしです。
嫁も子供らもそれぞれ忙しく、単独行動の機会が多かったGW。
ひとり、ぷらり、と、大阪は泉南方面へリサイクルショップ巡りをしてきました。
で、案の定、おもろいのみつけ、退屈しのぎに拾ってきました。
わざわざ高速料金払って拾ってきた、こいつ。
ヌバックのホワイトバックスです。
左踵が若干裂けており、アッパーもそれなりに汚れ、傷も付いてますが、手触りはなかなかに素敵です。
中敷きの形状も良い雰囲気です。期待感を煽られます。
で、コバ周りはこんな感じ。
以前ビンテージショップで「1950sのブルースエード」のペアというのを見かけたことがあるのですが、それと似た雰囲気です。
こいつも1950-60sくらいでしょうか?
ヴィンテージ感がぷんぷんします。
で、ワンコインでお釣りです。
ソッコーゲットしました笑。
一体何者なのでしょう?
面白そうです。
細かく見ていきましょう。
アッパー
3穴外羽根のプレーントゥ。
羽根から履き口にかけてのステッチは3連です。なかなかに細かな、丁寧な仕事です。
次いで、
アウトソール
ビブラムのハーフラバーが貼られてますが、元々はレザーソール。
ホワイトバックス=レンガソール、と決めつけてました。珍しい。
「43 5」の数字はサイズ表記でしょう。
で、ご覧の通り、ソール角の切れ込みが若干浮いてます。
ヒドゥンチャネルです。こんなホワイトバックス、見たことないです。
ライニング
レザーライナー、で、トゥ側はファブリック(布)です。
タン裏は変わった造作です。
基本、レザー。で、白い△部分がトゥから続くファブリックです。
理由は定かではありませんが、こじゃれてますね。
好きです、こういう意味不明なやつ。
内側の印字は「10/6 E 9 6」。底のサイズ表記が「43 5」でしたので、おそらく9インチのEウイズでしょう。私には大き目のサイズ感はまさにそんな感じです。
タン裏
左足のタン裏です。
刻印が2種。
右の楕円は「B」以外は判読できません。
左の刻印は「ARMEE」でしょうか?
ARMEE。アーミー? ARMY!?
こいつ、ひょっとして非・英語圏のサービスシューズか何かでしょうか?
しかし、サービスシューズで白? ヒドゥンチャネル?
そんなの聞いたことありませんが、可能性としては高そうです。
サービスシューズなら年代が分かるモノがありそう、と、右足のタン裏をみてみると・・・。
ありました!
こっちは判読可能です。
「28 1 55」
恐らく、1955年1月28日、ということでしょう。
当初の見立て通り、やはり1950s。
どこの国のものでしょう?
ほかに手掛かりはないか、と、いじくってますと、インソック奥に何やら刻印が・・・。
ありました!
綺麗に撮れました!
(苦戦しまして、実は7枚目でようやく判読可能な写真です)。
中央には数字が見て取れます。
「1/55」。ごじゅうごぶんのいち。どういった意味なのでしょう。
タン裏と同様に、55年の1月、ということでいいのでしょうか?
取り囲むようにアルファベットが。
「CHAUSSURES BELOR**Y」
下段には、
「DIJON」
CHAUSSURES/ショセ、です。フランス語で「靴」です。
BELOR**Y、は、メーカー名でしょうか?
**の文字は、どうやっても判読できません。
DIJON/デイジョン、です。街の名前でした。
フランス中部に位置するディジョンは、かつてはブルゴーニュ公国の首都であった歴史ある、ワインとマスタードで有名な都市だそうです。
色々と調べてみましたところ、FRENCH NAVYのサービスシューズには、稀に礼装用の白のペアがあるらしい。
こいつもおそらく、そんなペアの一つ、なのでしょうか。
フランスのサービスシューズはMARBOT社のものが多く出回っているようですが、こいつがどのメーカーのものかはさっぱり分かりません。
「BELOR**Y」の「**」が手掛かりでしょうか?
ぼちぼちと調べてみることにします。
ああ、悩ましい。
私には大きめですが、踵の裂けは修理すべきでしょうか?
ああ、悩ましい。
ヌバックのアッパーの手入れはどのようにすればよいでしょう?
ああ、悩ましい。
けどまあ、ちょっと嬉しい、かも。
あ、ちょっと、じゃない、かも笑。