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謎の赤いサイドレース

こんにちは、ばしです。

 

春めいてきましたね。3月一発目は、色目も春らしいこちらのペア。

赤茶。大き目サイズ。サイドレース。詳細不明なものの、漂うレアな雰囲気。結構珍しいやつではないかと思われます。
以前登場したアレンのチェスターを買った古着屋で、安さも手伝って即買い。
そこから3週間、正体を探る謎解きの旅が始まったのでした。 

 

中敷きのロゴ判別

うっすらと痕跡が残る中敷きのロゴ。当初は、なんとなくフレンチシュライナーかと思っていたのですが、あらためてネットでロゴの写真をよーく確認してみたら、どうやら違うらしい。よーく見ると、ラッパのマークではない。やはり、このロゴの判読が一番の近道ということで、あれやこれやと眺めてみるも、中々に読めない。さっぱりわからん。

 

角度を変え、陰影をつけてiPHONEで写真をとり、さらに画像を様々に加工してみたところ、なんとかうっすらと文字が・・・。P?T?I?何文字ある?うーん。「ビンテージ」「靴」「P」などとググってみること数週間。まったく成果なし。

これはやはり、判読するしかない!ということで、あらためて写真と現物とにらめっこすること1週間。

ついにその時がきました!

 

PRICES HAND FINISHED

 

値段の話ではありません。中敷きのロゴ。

特徴的に修飾されたアルファベットですが、確かに「P」「R」「I」「C」「E」「S」とありました。

PRICES!

なんだ、内側にも同じ印字があるじゃない。。ともあれ、これでようやく辿り着いた。あとはググるだけ!・・・と思ったのも束の間。一向に辿り着きません。

そりゃそうですね。「靴」「ビンテージ」「PRICES」なんてキーワードだと、色んな靴が値段とともに出るわ出るわ(笑)。埒があきません。

一旦開きかけた扉が閉じそうになる感覚。あー、このままずっと、こいつが何者か分からないまま過ごすのか。そう思った時、あの存在に思い至りました。

 

私の古靴バイブル、SUPER8SHOESさん

最後にすがるべきはやはりここでした。というか、きっと最初からそうだったんでしょうね。ようやく思い至り、ホームページの「ブランド名から選ぶ」を見てみると、、、。ない。ありませぬ。

そんなあぁ。こちらでだめならもう駄目だ。あきらめかけて、最後に一縷の希望を胸に、「フリーワードで検索」で「PRICES」と入力してみたら。。。

 

なんと、出ました。奇跡が起きました!1件ヒット!さすが、です。日本を代表するビンシューショップさんの面目躍如の瞬間でした。次の東京出張では足を運ばねば。

 

PRICES サイドレースプレーントゥ

 

 

・サイズ表記:41D
・ハーフミッドソール
・フエルトのタン裏
・イカした軽めのスペードソール
・Made in CANADA

初カナディです。「PRICES」というのがブランド名なのか、ショップ名なのか、メーカー名なのか、定かではないようです。年代は、SUPER8SHOESさんのデッドストックが1940~1950年頃。私のは、デッドではありませんし、スタイルも異なりますが、ソールの形状、コバの張り出し、ハーフミッドソールなど、ほぼ同様の仕様のようです。

1950年前後だとして、70年ほど前です。1940年生まれの私の父が小学生のころに作られたペア、ということですね。年始に買ったエドウィン・クラップとほぼ同年代です。

作りは、そんな古いものとは思えないほどしっかりとしています。革も分厚く、適度に柔らかい。履き口両サイドに切り返しがありますので、1枚仕立てではないものの贅沢な作りです。そして、なんといってもこのデザイン。サイドレースって、こんな昔からあったんですね。

私には大きすぎるのが残念ですが、息子にはちょうどよさそう。大切に手入れして、いつか彼に譲ろうと思っています。履いてくれたら嬉しいな。

また来週!

 

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