こんにちは、ばしです。
先々週の土曜日。
娘と家内をイベント会場まで車で送り届けた帰り道。
当然のごとく、近くのリサイクルショップを巡ります。
足を運んだ3軒目、ありました。
こいつ。
FLORSHEIM IMPERIAL QUALITY, KENMOOR
・SIZE:8 1/2 E
・内側印字:92604 LD
・黒のロングウィング
・Made in USA
米国ビンテージ靴の雄・フローシャイム。
で、フローシャイムといえばケンムール(ケンムーア)。
ど真ん中、なやつです。
5ネイルに、内側Vクリート。2連の釘も1本も抜け落ちずに残ってます。
お安く拾ってきました。
見つけて、手に取って、値札見て、足も入れずにレジに直行です。
お店での滞在時間はおそらく5分にも満たなかったような。
嬉しいハプニングです。
フローシャイム・インペリアルの年代判別方法
これまでも何度か触れてますが、製造年月が特定できるのがフローシャイムの魅力の一つです。
ビン靴好きな日本人の方々の手によって、詳細な年代判別方法が確立・紹介されてます。
「フローシャイム」「年代判別」で検索するとすぐ出てきますが、私がいつも確認させて頂いてるなおけんたさんのブログページを紹介しておきます。
Florsheim Imperialの年代判別についてのまとめ
詳しくはそちらを参照ください。
で、今回のペアはざっくりこんな感じです。
内側の印字の”LD”が製造年月を表します。
「L」:製造「月」
「D」:西暦での製造「年」の一ケタ目
月は、1月~12月が、A~Lに対応し、
年は、0年~9年が、A~Jに対応しています。
「LD」は、「12 3」で、西暦の1ケタが3年の12月製、ということになりますので、1963年、73年、83年、のいずれかの12月製、ということになります。
年代の判別は、中敷きの形状や、ヒールのVクリートの位置などが手掛かりとなります。
今回のペアは、
◎タン裏にクッションが入った仕様(74年頃まで)
◎ソックシートの前方がV字ではなく直線(73年以降)
ということから、1973年12月製、ということになります。
私は1969年6月生まれ(昨日で50歳、大台に乗らせて頂きました)でして、まずは「FJ」のアルファベットを手掛かりに、同い年・同じ月生まれのインペリアルを探し求める旅の途中だったりします。
ともあれ、ウエルカム!ケンムール!
ようこそ、旅人の元へ。
早速手入れです。
ケンムールをメンテナンス
取り立ててダメージ等はなさそうなのでいつも通り、で、念のため軽く保湿です。
1)ステインリムーバーで汚れ落とし
写真ありません。撮り忘れました笑。
ワックスもそれほど入ってませんでした。目立った傷もなく、グッドコンディション。
2)グリセリン保湿
グリセリン3:水7、濃度30%のグリセリン水をコットンパフに浸してアッパーを覆います。履き口は特に割れやすいので内側まで巻き込むように。
保存状態が悪く、過度に乾燥してしまった状態だと、足を入れた瞬間に革が裂けることがあるそうです。って、最近私も経験しちゃいました・・・涙。
まあ、こいつはカラカラというほどでなく、念のため。1時間ほど放置です。
ちなみにグリセリンは、あなたの近所のドラッグストアで1000円ほどで売ってます。
3)デリケートクリーム
グリセリン水入れましたので、不要なのかもしれませんが、いつもの手順で。
4)コロニル1909
栄養補給&つや出しはこれで。
から拭きして、底にソールトニック入れて、メンテ完了です。
ビフォーアフター。
靴紐も新品の平紐に交換しました。
見た目あんまり変化なしです。
そもそものコンディションがグッドです。
45年も前の靴とは思えません。
この時代の中古のケンムールは、状態によりますが、安いもので15000円~高いもので25000円くらいが相場のようです。
今回はなんと5000円。笑いが止まりません笑。
いつものランチ代程度、ではなく、結構儲かりそうです。うしし。
なんて思っていたら、なんということでしょう。
中敷き1枚入れてみたら吸いつくようにジャストです。
ケンムールは、茶色のロイヤルインペリアルが1足あるだけ。
黒は持ってません。
こいつは自分で履くことにしましょう。
しかしまあ、またもやです。
オオマイガ。
転売用にと拾ってきたやつに限って、旅立たない。
いつもこんなです。
けどまあ、
嬉しいから、良しとしましょう笑。
状態の良いケンムールが5000円!
いつもながら、羨ましいほどのお店ですね。お宝発見率がすごく高いですねえ。
私の周囲ではほとんど見つけられません。
私は今は現行の靴かちょっと古い靴ばかり手に入れてます。
ケンムールって、古靴の基準になってますよね。「ケンムールより・・・である」という言葉で他の古靴を表現することが多いですね。
一家に一台・・・じゃなくて古靴愛好家に一足はケンムール、ですかね。
なおけんたさん
私もびっくりでした笑。
ちなみに、今回は偶に顔をのぞかせる全国チェーンのリユースショップで、この店では初めての買い物でした。
最近増えているリサイクルショップでは、アルバイトが値決めをすることはないとしても、お店の人も若い人が多いです。
持ち込まれたとしても、この手の年代ものの目利きは無理でしょうね。
ただ仮に目利きができてしまうと、今度は買取額も再販時の価格も高くならざるを得ない。
ビンテージショップではなく、あくまでもリサイクルショップとしては、短期間に商品を何度もくるくる回転させるやり方に間違いはないんだと思います。
で、そこが、稀に掘り出し物にありつける、嬉しいポイントだったりするんですよね笑。