こんにちは、ばしです。
もう3年。まだ3年。ブログを始めて丸3年。
最初の記事「古ぃ靴フリークのブログ、スタート」を投稿したのが2017年11月26日でした。ちょうど3年前の昨日のことです。
お蔭様で本日より4年目に突入です。
これまでお付き合い頂きありがとうございます。4年目になったからといって何が変わるというわけでもありませんが、引き続きお付き合いのほど、よろしくお願いいたします。
毎年1年経つごとに、自分へのご褒美を準備してきました。
2年目は、GRENSON G2 PERCY。でかくて転がしてもう手元にありません。
3年目は、Alligator McHale。まだ履き下ろせてません。近々履く予定です。
4年目は、ずっと欲しくて探してたやつにしよう。
と、心に決めておりました。
まあ、毎月ご褒美のくせに、なんて話もあるにはあるんですけどね笑。
ともあれ、4年目最初の投稿は丸3年頑張ってきた自分へのご褒美。
こいつで。
Allen Edmonds 4365 “SENECA”
Vチップといえば、ALDENオールデン、NETTLETONネトルトンが有名ですが、アレンエドモンズにもラインアップがありました。Brentowoodという名のモデル。1980年代に存在したBrentowoodは、ビン靴としての流通は僅かなようです。そして、その後継として、2004-2005年の2年間だけ製造されたのがこのSENECAセネカ。黒と茶の2色がラインナップされてたようです。
「4365」=SENECA(茶色)のシリアルナンバーです。その隣の4桁の数字「3284」。一桁目の「4」が製造年の1桁を表す、というのがアレンです。2004-2005年の2年だけ作られたモデルですので、この個体は2004年製ということになります。
ずっと探していたペアですが、近しいサイズのものになかなか出会えませんでした。7.5-8.5あたりのサイズはそもそもなかなかにない。9.5Aのペアを試し履きしたこともありましたが、細くて履けない。今回は8 1/2D。8Dがジャストですが、許容範囲のサイズです。
2004年製造ですので、中敷きのロゴはいわゆる「縦文字」ロゴ。ソックシートは若干飴色になってます。内側のライナーにも擦れがありますので、そこそこ履いてもらっていたペアかと思われます。
とはいえ、「ビンテージ」ではない、新しい年代のアレンのペアです。フットプリントはついてはいますが薄め。状態は良く、比較的新しい年代のものであることも伺えます。
アッパーの状態も良さそう。ということで、ネットで見かけて即、購入しました。今回はロンドンのセラーから。英国から米国靴、ということもあってか、送料込みで70ポンドと、相場よりもかなりお買い得な価格設定でした。
おお!セネカよ!
ウエルカム・トゥ・ジャパン!
私は中敷きINして、息子にはそのままでジャストなサイズ感です。
こいつは、私と彼と、二代にわたって活躍しそう、長らく我が家にステイすることになりそうです。
ということで、儀式です。
早速メンテです。いつも通り、まずは左から。
ステインリムーバー
べったり、というわけではありませんでしたが、赤みの強いワックスが塗り込まれていました。
アッパー、傷もなく、コンディションは良好です。
LEXOL
いつも通りの手順です。
コバ周りをしっかりと。
リッチデリケートクリーム
100均の「もどき」ではないほうで。
ビンテージでもないし、乾き、ということもありません。
TAPIR LEDER OIL
油分補給&保革。
いつものことですが、こいつを入れるとマットな感じになります。
コロニル1909シュプリームクリームデラックス
仕上げ。
アッパーも、クリームも、素晴らしい。
ソールも磨いて、右も同様の手順で仕上がて、メンテ完了です。
ビフォーアフター。
【BEFORE】
【AFTER】
メンテして、赤みも減り、くすみも減って、本来の輝きがさらに引き立ちました。
【BEFORE】
【AFTER】
ソールもヒールトップもオリジナル。ハーフラバーすべきか、どうしよう。
合わせモカのトゥ。丁寧な技です。
今回メンテしてみての感想をひとつ、それは、アッパーの革質。その良さに驚きました。セネカはそのスタイルゆえ、「Vチップのカテゴリのペア」としての言及が多く、その革質に関するコメントをあまり見かけたことがなかったのですが、これほど上質だったとは。正直、驚きです。
どんな感じかといいますと、分厚くて、やわらかくて、表面が「すべすべ」しています。で、手入れした分だけきっちりと光る。クリーム類は直接指にとって塗り込むことにしてますが、革質の素晴らしさが指先に伝わっきて、嬉しい瞬間でした。
今もなお、昔ながらの製法で米国内で作り続けているのは、このアレンとオールデン、僅か2社になってしまったらしい。ですが、アレンも数年前に大手資本傘下となり、最近では「インド製のアレン」なんかも出回りだしてるみたいです。
ビンテージというには新しめこのロゴのペアも、今のうちに確保しておく必要があるかもしれません。
これより古い年代の他のロゴのペアも持ってはいますが、私はなんだか、このロゴのペアとの縁が多いんですよね。
マイ・アレンエドモンズs
思えば、私が米国ビン靴の世界に足を踏み入れるきっかけになったのもアレン・エドモンズで、最初に買ったアレンも、今回のと同じロゴでした。
(参考記事:「ヴィンテージシューズ界への入り口(私の場合)」)
“Dickson”
センターシームの“Dickson”というモデル。
こいつを購入したのが、今からちょうど6年前、2014年の11月です。この1足を皮切りに、6年で買いも買ったり265足(※息子・娘・妻・親父のペア25足を含む)。内、約半分の139足は売ったり、人にあげたりしてすでに旅立たせました。
で、265足のうち、アレンは今回のアレンが11足目。アレン・リーガル・フローシャイムあたりの扱いが一番多いです。「扱い」って、靴屋みたいですね。
で、今回の写真のロゴまでが、古き良き時代の面影を残すもの、ということになるかと思います。このロゴのペアは都合6足。
ほかのロゴも含め、これまでの、マイ・アレンアーカイブ、ご紹介です。
“Dellwood”
中敷き二重でサイズ調整していた8Eこのペア。確か、3足目のアレンでしたが、すでに旅立たせました。
“MacNeil“
コードバンのマクニール。8Dでジャストマイサイズ。
こいつもコードバン。あみあみ模様は追加されていた中敷きの跡です。
“BAYFIELD”
クロムエクセルレザー。見ての通り、ブーツです。
以上、今回のSENECA含め、「縦文字」ロゴ。1990年前半~2013年ころまでのようです。ちなみに、そのあとのロゴがこんなのです。
“LaSalle”
ロゴも違いますが、ソックシート自体がクッション性のあるものになってます。
履き心地はすごくよかったです。が、時代が新しいのと、シングルソールが薄いので、ソッコー転がしました。底は厚手が好みです。
古いロゴ、縦文字の前はこんな感じ。
ぼろくて見えづらくてすみません。横書きで、「Allen Edmonds」と大文字と小文字混在の表記。1980年後半~1990年前半のロゴです。
その前の年代(1980年前半)のものは、「ALLEN EDMONDS」と大文字のみ表記らしいですが、生憎持っておりません。
その前がこちら。
「Ostendo」との表記のあるこのロゴ。1960~1970年代のとのこと。このロゴのぺアはもう1足持ってます。
ペッカリー=猪系の革のペア。ロゴはさきほどと同じです。と思ったら、「Nailess」とあります。こちらのほうが古いペアですね。こあたりのロゴのペアが、ビンテージアレンのど・ストライクということのようです。
で、さらに古いのもあります。
“Leeds”
現行の「Leeds」とは異なるスタイルのこのペア。1940年代のペアです。
こんな感じで、布タグがついてます。タグの色は赤もあったり、文字のフォントも異なるものがあったりしますが、布タグ=古いやつです。このペア、残念ながら私には小さくて、絶賛売り出し中です。手元に大事においておくつもりでしたが、やはり靴は履いてなんぼです。
そんなアレンですが、シューメイカーとしては今も昔もかなり大手の部類のようです。日本ではオールデン人気がすごいですが、企業規模ではアレンが格段に大きい。まあ、だからこそ、大手資本がその傘下にと触手を伸ばしたということなのでしょう。
古い歴史を持ち、規模も大きく、かつ、今もなお続く米国の老舗ブランドですので、長年にわたって供給されてきたその量も多く、結果として中古で出回るペア数も多いのであろうと思われます。
とはいえ、布タグなどの古いペアは絶滅危惧種です。横書きの80年代のものも見かけますが、少なくなってきているような。やはり、比較的年代の新しい「縦文字」のロゴのものが、流通量としても多くなっているように思われます。その証拠に、来月届く予定のアレンのロゴも「縦文字」です・・・。
はは、はい。
今、日本に向かう洋上にアレンが1足あります。気分も上々です。
自分へのクリスマスプレゼントです。
ただ、洋上にもう1足あるんですよね、クリスマスプレゼント。
そちらはアレンではありません。以前、サイズが大きくてしぶしぶ手放したペアのほぼマイサイズと思しきやつです。どちらも12月中には到着、どちらも12月中に紹介予定です。
どっちが先に到着するでしょう。
「A」か?
「F」か?
ええぃ、貴様ら、競争だっ笑!
まあ、そんな感じで、4年目もよろしくお願いいたします。