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バブアーのオイルジャケット③修繕&リプルーフ編

こんにちは、ばしです。

 

革靴をころころ転がしてる私。

実は、最近は服も結構転がしてます。昨年暮れから今年にかけて、冬物の衣類をメルカリに出品したのですが思いのほかすぐに売れた。

まずはセーター。今シーズンに2枚ほどユーズドのセーターを購入したのですが、箪笥に入りきらなかったのでトコロテン式に2枚出品。

このところ英国モノがお気に入り(2)より)

L.L.Beanのセーター。先シーズンに3枚購入しまして、もう少し買い増すつもりでしたが取り止め。手前の2枚、ネイビーとベージュを売っ払いました。

 

次にコート。

中古で買ったバブアーのスウェイルデイルとキャメルウールのラヴェンハム、ほか新品で買った高級でない黒いダウンのチェスターコート。

こんな顔ぶれです。

コートも5着くらいで着まわしてますので、どれも出番はそう多くはないし傷みもない。ですが、3着とも一定期間着ましたのでそろそろお役御免です。達者でな~。

スウェイルデイルとキャメルウールの2着は3、4年前のオフシーズンに底値で買いました。冬の寒い時期に相場価格で売れたので、送料等差し引いても若干の黒字。おお、いいですね、靴だけでなく服についても「服代を掛けない人生」を目指したくなる、そんな年末年始でありました。

で、黒っぽいのが2着売れたので、そろそろ黒っぽいコートが1着欲しい。ということで、メンテ途中で放置していたやつを再度弄ることにいたしました。

こいつ。

 

 

Barbour Beaufort

先のシーズンの終わりころに安く買ったバブアー。おそらくビンテージと思われますが、オイルの臭いがクサいと家族からブーイングが。で、2度にわたりオイルを抜くべく丸洗いしましたところで作業は中断しておりました。

(過去記事)
バブアーのオイルジャケットを丸洗い①うまくいかなかった編
バブアーのオイルジャケットを丸洗い②浸け置き洗い編

 

「②浸け置き洗い」した直後の状態がこちら。

色がスカスカになりました。

臭いはかなり軽減しまして、仕上げにファブリーズを振りかけたのが昨年の十月初旬のこと。その後丸3ヶ月放置しまして、いよいよ仕上げです。

 

臭いはかなりなくなったみたい。
このまま着ることも考えたのですが、オイルが抜けたバブアーってなんだか間抜けです。かつ、欲しいのは黒っぽいコートです。オイルを入れ直すことを「リプルーフ」というそうな。それを自分でやってみようとのことなわけですが、

バブアー社から発売されているこのオイルはかなり人気で一時は入荷待ちの状態だったらしい。えっ、そんな待てないな。あ、いや、今は在庫あるみたい、ですがお値段かなりお高いね。ということで、代替として使われることのあるらしいワックスを使ってみることにいたしました。

蜜蝋とパラフィンでできた「Greenland Wax(グリーンランドワックス)」。固形のワックスです。お値段もAmazonで1500円ほどと手頃なこいつ、アウトドアで使用するテントの撥水加工に使用するもののようですが、コート類の防水加工に代用することもあるらしい。で、バブアーのオイルジャケットのリプルーフに使ってる人もいるらしい。

今回は「BarbourオイルドジャケットをFJALLRAVENグリーンランドワックスでリプルーフする」 というブログ記事を拝見しまして、私もこいつでやってみることにしました。詳細はそちらの方が詳しいかも、参照ください。

てなことで、いよいよ作業開始です。

 

 

☆★☆

 

 

作業は2ステップ。

【ステップ1】破けの修繕
【ステップ2】ワックスの塗布とアイロンがけ

シンプルな作業を根気よく行いました。

 

 

【ステップ1】破けの修繕

このバブアー、かなりぼろくて穴が結構空いてます。

こんなとか、

こんなとか。

大きなのが背中に4カ所ほど。他にも袖口などに擦り切れなど。このままではあまりにみすぼらしいので塞いでおくことにしました。こいつを使います。

百均でゲットした補修クロス。アイロンで簡単に圧着できる優れもの、のように思われます。

穴より大きめにシートに切り出して、

中に突っ込んで、

位置を整えて、

アイロンで10秒ほど。

あ、一部貼り付かず。

縫っといた。

小さめの穴は、

糸を付けた状態で最寄りの大きめの穴からシートを突っ込んで、

手繰り寄せる。

位置を決めたら糸を抜き、

アイロンをかける!

おおっ、しっかりとくっついた。で、熱がかかった個所が色が濃くなりました。落ち切れていないオイル等の成分が熱で溶けだした、のだと思われます。

修繕個所が濃くなり斑模様になりました。ワックスを塗布して熱をかけることで、全体がこんな風に色濃くなって欲しい。どの程度黒く、暗くなるかわかりませんが、期待感を持って次のステップへ。

 

【ステップ2】ワックスの塗布とアイロンがけ

ワックスの使い方はシンプルです。

①固形のこのワックスを塗り込んで
②アイロンやドライヤーの熱で溶かし入れる
③これを何度も繰り返す

アイロンもしくはドライヤーと根気さえあれば誰にでも出来そうな感じです。なお、仕上がりについてですが、あくまでも代用品の固形ワックスを使用しますので、純正のオイル使用時と比較すると恐らく仕上がりも異なるようにも思われますので、実施の際は自己責任で行いましょう。で、そんなことは基本的に気にしない&気にならない私であります。作業は比較的時間の余裕のあるこの三連休に取り組んでみた次第です。

 

繰り返しになりますが、作業はシンプルです。

ワックスを塗布して、

アイロンをかけると、

少し色が濃くなる。

塗布する量が多ければ多いほど、

色はより濃くなるようです。

今回はこれを6回くらい繰り返しました。
進め方としては、

「全体に塗って全体にアイロンがけ」よりは、「部分ごとに塗って部分ごとにアイロンがけ」の方が作業性が良いと思われます。かつ、より手際よく作業を進めるには、一度ずつ塗り広げていくのではなく、「一度塗ってアイロンをかけ、表面が熱いうちにさらにワックスを塗ってアイロンをかける」というやり方がワックスの浸透により効果的なように思われます。

 

どんな感じかと言いますと、

がっつりと塗り込んで、

アイロンをかける。
かけた直後の熱いうちに追いワックスをしますと、

表面の熱でワックスが溶け出す感じがします。

追いアイロンをかけると、

効率よくかつ均一に塗り込めるように思われます。

身頃と背中、完了。

袖との色の差異が鮮明です。
まずまず良い感じではないかな。
そんなことを2日にわたり行いました。

ワックスを半分くらい使いましたので、かなりの蜜蝋とパラフィンが浸透した、と思われます。重さもビフォーアフターで計っておいたら良かったな。まあそれは次回ということで。見た目のビフォーアフターはこんな感じ。

 

【BEFORE①】購入時点

【BEFORE②】丸洗い後

【AFTER】

青っぽくてヨレヨレでスカスカした印象だったのが、張りが出て黒みを帯びて、ヘビーデューティな雰囲気になりました。私がユーズドで購入した時点と比べても、我ながら良い仕上がりではないかなと思ったり。ただし、これは作業を終えて間がない時点のモノです。

 

翌朝、再度確認してみますと、

雰囲気は堅くなり、白っぽい「あたり」みたいなのが出てます。

蜜蝋?パラフィン?が冷えて固まり、袖を何度も通したことで曲げた部分が皺のように白くなったと思われます。うーむ、想定外ですがこれでいいのでしょうか。ワックス入れたらこんなもんなんですかね?

ただまあ、

お陰で修繕個所は目立ちにくくなった。

なった・・・?

ワックスはまだ半分くらい残ってるし、気が向いたら追いワックスでもしてみようか。ま、何はともあれ作業は一旦これで終了です。

 

早速着てみた。

この日は三連休の最終日。

家内と兵庫方面へ御朱印もらいに寺巡りでした。上着はビューフォート。セーターは2枚売ったけど1枚残しておいた冒頭のL.L.Bean。英国モノには英国モノです。であるならば、

足元も英国モノにしてみた。年末に発熱前にゲットしたJ.CREW名義のアルフレッドサージェント。メンテまだなのですが、とりあえず先に履き下してみた。

で、あらためて主役のビューフォート。

う、うーむ。

間近で見ると白い斑が凄いです。また、当初と比べると着心地はかなり硬い。まるでテントを着てるみたいな気がしないでもない。ですが、「ビンテージだし、これはこういうものなのだ!」とばかりに涼しい顔で着ていれば誰も何も思わないでしょう。いや、顔は涼しげでも見た目以上に結構温かいんですけどね。

で、近くで見るからこうなわけで、遠目にみたらそれほどでもないのではないか。確認のため家内に写真を撮ってもらいました。

どうでしょう。

サイズはジャストではないかな。で、見た目の印象ですが、正面からの場合はポケットやら前立て等の切り返しもあってそれほど気にならないかと。ですが、バックシャンは、1枚ものの背中は白い皺だらけともいえそうです。ちなみにこの白いのは「チョークマーク」というらしい。で、このチョークマーク、温めると消えるらしい。

 

昨日夜早速に試してみた。

見頃のチョークマーク。

ドライヤーの温風をしっかりと当てますと、

おお、ワックスが溶けて白いのが消えた。

さらに酷い背中も、

ちちんぷいぷい。

おお、効果抜群です。

黒く、

なった。
白くなったらまたドライヤーですかね。こいつ着て出かける準備すればよい。髪を整えるついでにそのまま全身にもドライヤー。そんな手間でもないです。

なのですが、

ワタクシ的にはこのチョークマークだらけのも嫌いではない。

ただし、この状態で着る場合は他のアイテムはカジュアルでない方がいいですかね。若者ならともかく、いい歳したオヤジがこの下に色褪せたデニムにスニーカーなど履いてますとタダの小汚いオッサンになてしまう。今回のように本格靴履いて、パンツもスラックス的なモノであれば「いい味出してるオヤジ」になれるかも。なれないかも。

最近バブアー人気が凄いらしいですね。

かくいう私もそれに乗っかっているわけですが、メンズ・レディスともに色んなセレクトショップ等の店頭で見かけます。若い人も、私のようなオッサンも、いろんな人が着ている。家内までもが興味持ち出したみたいです。思えば、老若男女に似合う人気のアイテムなんてそうは多くはない。このことも定番アイテムであり続ている理由なのかもしれませんね。

購入から1年弱。メンテ開始から約4か月。臭いもなくなり、ようやくなんとか着れるようになりました。春はまだ遠く、登板機会はまだまだ豊富にあります。この冬は週末ごとに袖を通してみようと思います。

 

(おしまい)

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