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五都市のBURWOOD

こんにちは、ばしです。

 

先月23日(木)は勤労感謝の日。

祝日のこの日、縁ありまして2足ゲットしました。1足めは近所のリサイクルショップにて、アンノウンなミリタリーシューズ。1足ゲットできましたのでもうそれで充分、と言う勿れ。こいつはいわば1軒目の前の「ゼロ軒目」での出来事です(過去記事こちら)。

この日は午後から久々にリユースショップ巡りと決めておりましたので、その後予定通りクルマで5軒ほど巡ってきました。今回はいつもの南河内方面に加え、堺市東部の店にも久々に出向きました。

常々申しております通り、リユースショップでの古靴漁りの要諦は「こまめに顔を出すこと」です。今回久々に足を運んだところで大した成果はないだろうな。そう思っていたのですが、いやあ、意外にもドンピシャなタイミングとなったようです。1足持ち帰ってまいりました。

 

こいつ。

 

 

 

Church’s Burwood(五都市)

久々のチャーチです。

これまでチャーチは「三都市」以前の旧いやつしか買ったことなかったのですが、今回は「五都市」です。かなり最近のやつです。どの程度旧いのか新しいのか、英国靴・チャーチの都市名による製造年代判定法を念のためおさらいです。

 

 

都市名による製造年代判定

チャーチはソックシートに記載のある都市名によりおおよその年代判別が可能です。

~1960半ば:都市なし
~1970年代:二都市(LONDON・NEWYORK)
~1999前後:三都市(LONDON・NEWYORK・PARIS)
~2017年頃:四都市(三都市+MILAN
 それ以降~:五都市(三都市+MILAN+TOKYO)

 

 

「ビンテージ・チャーチ」と呼ばれるのは「三都市」まで。「四都市」の時代からプラダ傘下となり、それに伴いミラノが加わり、靴自体もラスト(木型)や革質なども変化した、と言うことは靴好きの多くの方がご存知の通りです。

で、古靴好きな私ですので、持ってるチャーチは「二都市(旧旧チャーチ)」と「三都市(旧チャーチ)」。四と五は持ってませんでした。

理由は、最近のだからではなく「値段が高い」から。まあ、三都市や二都市も、ビンテージとはいえ「中古の靴」にしては決してお安くはないわけですが、最近の年代のものは発売時の価格自体が相対的に高くなているため、中古とはいえ状態の良いものは結構値が張ることも多いです。

欧米の高級靴は、特にここ数年の値上げが顕著なわけですが、その中でもチャーチの値上げが凄いらしい。革靴ブログ・THE OLD RIVER BLOGさんの最近の記事「10年前と現在の革靴の値上げ率を調査」によりますと、十年前との比較ではチャーチの値上がり率は郡を抜いてなんと130%! 

「1.3倍」ではありません。「2.3倍」です!! 倍以上。で、値上後の現行価格はといいますと、シャノンやディプロマットなどの主要モデルの新品価格は「176,000円!」なのだそう。念の為、「1万7600円」ではありません。「17万6000円」です。調べてみましたところ、バーウッドも同様に176,000円でした。

 

 

・・・・いやあ、

これはもう、一般人が履く靴の値段ではないな。

値上げの要因は明確で、日本のみが長年デフレ下の間に他国では所得も物価も相当に上昇したことところに昨今の円安の影響なども大きいようです。

で、チャーチの場合はそれに加え、先ほどの「プラダ傘下」となったことで、より富裕層向けへとブランディングされたことも要因のひとつであるらしい。なるほど、やはり一般人向けではないね。

で、今回はユーズドとはいえそんな五都市の状態の良いバーウッドが税別【15,000円】。現行価格の約十分の一です。で、そんなやつがサイズ7.5Fとジャストマイサイズ。おお、これは千載一遇のチャンス!

なんだけれども・・・、

旧いビンテージならともかく、一般人の私が五都市って、どうよっ?? とも思ったのですが、それってソックシートのロゴの話ですし、履けば見えないし分からない。

そもそも「ばしさん、それって何都市?」だなんて誰も聞いてこないし。もし訊かれたら、その時はしらばっくれよう。何都市かはなんとしてでも明かさない、なんちゃって。

 

まあ、そんなわけで、今やハイブランドといえなくもないチャーチですが新品ではなくユーズドです。それに、仮に右から左に転がしても損することはないだろう、やらんけど。ということで、貯金したつもりで持ち帰ってきたのでした。

 

 

それはさておき、なぜそんなに安かったのか?

状態も良いしダメージもほとんどありません。

セカストでも比較的商品ラインナップが若者向けの店ゆえになかなかこの手の靴は売れないのかも。そのほかに考えられる理由はとしてこれかな。

ハーフラバーが装着されていること。リペア目的で貼られたものではなさそうなのですが、ぱっと見「リペア」と捉えられがちなハーフラバー。オリジナルのソールのままで磨きこまれた状態であれば、2~3割は高い値札になってたのかもね。

「UNION」とあります。

ユニオンワークスさんに出されたのでしょうか。だとすればこれだけで五千円くらいかかってるんではないかな。まあ、私にしてみればラッキーこの上なし、です。

 

さて、ビンテージではないし、渇きもダメージもなさそうですが、儀式です。いつも通りメンテしました。

まずは左足から。

 

 

ステインリムーバー

内羽根の紐は全部抜かずに1穴目だけ通しておくと、あとで通し直すときにスムーズです。

分からん程度に、ではありますが、バーガンディ系のワックスが塗られてました。ガラスレザーにワックスは不要と思うのですが、まあ、好みや理由は人それぞれ。

 

 

LEXOL

コバ回りを入念に、歯ブラシで掻き出しました。

おお、引き締まる。ところで、黒ほど黒くなく、茶というには濃い。焦げ茶です。チャーチの色目には「ライトエボニー」というのがあるらしいですが、おそらくそいつかと思われます。

 

 

リッチデリケートクリーム

バインダーカーフはガラスレザーなのにクリームが入る、というように言われてます。

グングン入る、という実感は皆無ですが、まあ、入ってるような気がする。実際のところはともかく、暗示にかかりやすい私です。

 

 

TAPIR レダーオイル

油分は入るのかな?

よくわかりませんが、まあ、なんか整ったような気がする。

 

さて、オイルのあとはソールなのですが、

今回はやることなし。
さて、仕上げましょう。

 

 

コロニル1909(ムショク)

おお、艶やかになりました。

目立った傷もなし。オーケーっす。
右も同じ手順でメンテして、紐を通して完了です。

風呂上りみたくすっきりしました。

紐はこのままでいいかな。
飽きたら濃茶の平紐に交換しましょう。

さて、

 

 

バインダーカーフ比較

チャーチのガラスレザーといえば「バインダーカーフ」です。三都市以前が「ブックバインダーカーフ」、四都市以降は「ポリッシュドバインダーカーフ」。名称も変わりましたが、製法も変わったらしい。違いはあるのだろうか?

右は三都市・旧チャーチ。

マイファースト・チャーチで、「ブックバインダーカーフ」のペアです。色も形も異なりますが、どちらもバインダーカーフです。皮革を比較。比べてみましょう。

 

 

・・・よくワカラナイ。

あ、すみません、秒でギブアップです。
そう、私は少しだけ違いの分かる男です。
まあ、そんな素人な私には同じに見えます。

このタイミングでサンダルウッドの旧チャーチも同じ手順でメンテしたのですが、クリームもオイルも、入ってるような入ってないような感じもほぼ同じように思えます。

ただ、新旧を比較してほかに気付いたことが。

左はUK7.5F。
に対しまして、
右はUK8.0D。

確かに、アウトソールは8.0の方が大きい。
なのですが、アッパーの爪先から踵までの長さは同じに見えます。

アッパーの踵分を揃えますと、

再掲。爪先の位置もほぼ同じです。

左は81ラストに対し右は224ラスト。ラストは異なり、サイズもウイズも異なりますが、ほぼほぼ似たようなサイズ感です。だから何がどう、という訳ではないのですが。

歴史と伝統。

変えてはいけないものと変えるべきものとがある。分厚いダブルソールの「正にチャーチ」というサイドビューは、時を経ても変わらないみたいです。

一言でいうなれば、「サイコー」。

で、

昨日履き下ろしました。

冬場は日の出の時刻が遅く、朝早くに撮影した写真は暗め。ですが、曇りがちなイギリスの昼間のようと言えなくもない。まあ、こんなのもありかな。たまたまですがこの日はツイードのパンツ。チャーチとツイードって、相性良いみたいですね。

で、足を入れた感想としましては、指先周りに結構な余裕があります。「F」ってチャーチの標準のウイズですよね。意外とゆったりしてますが、これはラストの所為なのでしょうか。タイト目が好みな私ですが、まあ、全く問題はなくいい感じで、チャーチらしいがっしりとした履き心地です。

一言でいうなれば、「サイコー」。

 

 

さて、最後に再度全景。

 

 

当たりくじ🎯を引く予感がしていた11月。

予感通りのひと月の最後は王道英国靴。締めに相応しい一足となりました。こいつのせいで収支は「予算通り」どころかはるかにオーバーとなりましたが、後悔はありません。ま、おかげで真っ赤っかですが。

 

いや、焦げ茶です。

 

(おしまい)

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