こんにちは、ばしです。
靴の数を減らさなければいけない私。
売りにも精を出してますが、これは相手あってのことです。
減らすことよりも増やさぬことが肝要です。
なもんで、雑多な安価な靴どもに安易に手を出すのは控えよう。
というのが最近の心構えです。
で、気持ちがそんな風だと行動はどうなるか。
①中途半端な価格帯(二~五千円くらい)の半端な靴には手を出さない。
②極端に安い靴(千円未満、五百円前後が嬉しい)は手を出してしまう。
③高価格帯(二~三万円くらい)の靴でも買わなきゃならんものは買う。
てなことになります。
まあ、端的に、いつもの逆さですかな。
①が、リサイクルショップの雑多な靴コーナーのボリュームゾーンです。
自分で履くには財布にも優しい。ただ、海外のビン靴は少ないです。国内メーカーのものが多い印象。で、似たような靴が多いので、いざ転がそうとするとなかなか売れない。この層に安易に手を出さないことで、購入数ならびにその後「なかなか売れてくれないストック」の増加を抑制する狙いです。
②は、そもそも数が少ないです。
で、安くてぼろくてどうしようのないものが多い。転がしうる値打ちのあるやつは稀です。なので、候補も少ないし、買ったとして懐にやさしい。で、転がす場合も価格がお手軽だから買い手がつきやすい。万一売れなくてタダで引き取ってもらったしても、損害も軽微です。
③は、良い靴が沢山あります。
お金を出せば当然良い靴は買えます。で、私の場合、その中でもよほどお買い得なものでないと手を出しません。高い靴ばかりそんな買えませんし、お買い得な靴もそれほど多くはないので、「これは今買っておかないとまずい」と言う靴以外は安易に手を出しません。
安易には手を出してません。
出してないんです。が、あるにはあるんですよね。
良い買い物したつもりです。
こいつ。
COLE HAAN , WERNER
アメリカから届いたUS8.5D。
値段は書きませんが、送料を含めても相場より相当程度安かったです。
理由はわかりません。たぶん、私がラッキーなのでしょう。
この、ビンテージ感満載のスペードソールに惹かれたのですが、1ヵ月くらい検討してました。で、何者かが判明した時点で、ポチっと購入しました。
ソールにもある通り、こいつ、アメリカのシューメイカーのビンテージなのに、なぜだかイタリア製なんですよね。
そう、このペアは、リアル・ビンテージではなく、同社の1930年代頃の復刻モデルだそうです。まあ、いろいろ蘊蓄ありそうですが、まずは儀式です。
いつも通り、まずは左から。
ステインリムーバー
汚れも、ワックス等もありません。
キレイなもんです。
LEXOL
いつも通りのルーティンです。
コバ周りはきれいにしましょう。
リッチデリケートクリーム
100均の「もどき」ではない方で。
復刻モデルとはいえ、なかなかの高級品のようなので。
TAPIR レダーオイル
ビンテージではないし、乾き等もそんなありませんが、まあ、いつもの手順で。
マットな感じになりました。これもいつも通り。
コロニル1909シュプリームクリームデラックス
指で直接塗って、拭き取って、ブラッシング。
良い感じです。
PARADE GLOSS PRESTIGE
爪先だけ軽くワックス入れてみました。
うん、あんまり変わりませんが、まあ、良しとしましょう。
右も同様の手順で、メンテ完了です。
ビフォーアフター。
【BEFORE】
【AFETR】
もともと綺麗だったのでそんなに変化ありません。
強いて言うなら、オイルのせいで黒がより黒くなったかな。
コバ周りも綺麗になって、しっかりと引き締まったかな。
サイドビュー。
うーん、ソールがイカしてます。
まさに、エッジが効いてます。
このスペードソール、靴底面も綺麗にしましょう。
右にだけ、銀色で「599P」の文字が。
ソールに手書きで書かれたこの手の数字。中古靴の値札替わりに直接書いてあるのをよく見かけますが、これもそうなのでしょうか。5ドル99セント?だとすれば安すぎるし、「P」って何?
うーん、よう分かりませんが、要らないんで、除光液で消しちゃいましょう。
で、がっつり磨きます。ソールトニック塗って、モウブレイ・クリームナチュラーレ、最後にパレードグロスのニュートラル。
おー、グラマラスかつスパルタンな雰囲気が蘇りました。
あらためて、全景。
うーん、カッコいい。
車に例えるなら、古いコブラかコルベット、ですかね。
ディテール。
鋭角に貼りだしたコバ。
まずは外側。
次いで、内側。
スペードの形に似ているので「スペードソール」と言われますが、烏賊(いか)っぽくもあります。どっちにしても、イカしてます。
中面。
縫い目が見えます。コバに出し縫い、内にも縫い目。これは、グッドイヤーとマッケイーを足して2で割った「ブレイクラピッド製法(blake rapid process)」のようです。
内側の印字はこんな感じ。
手書きです。
STYLE:09961
SIZE:8 1/2 D
HANDMADE BY:・・・
・・・は職人さんの名前かと思われます。
滲んでしまって判読できませんが、いずれにせよ、スペシャル感満載です。
あらためて、トゥ。
少し鷲鼻っぽい、特徴的なフォルムです。
外ハトメも効いてます。
1928年創業のCOLE HAAN。
今では服飾品全般を扱うブランドになってますが、紳士靴専業のメーカーとして創業したようです。
そんな同社の創業間もない頃のペアがこれだそう。
An Uptown Dandyさんのブログ記事からスクショ拝借してきました。
購入を迷っていたのですが、こちらの記事を見つけて買うことを決めました。
自社の往年の靴の復刻。力を入れないわけがありません。
そういえば、もう1足持っている復刻モデルもイタリア製です。
CHURCH’S SHANGHAIⅡ。
上海が英国の半植民地だった時代、1929年のモデルの復刻だそう。
新品の時点でビンテージライクな加工を施すため、わざわざイタリアに発注がかけられたそうです。
この2足、偶然でしょうが、どちらも1930年頃、同時期の復刻モデルです。
何か年代に意味というか、普遍的な理由みたいなものがあるのでしょうか?
単なる偶然?
で、どちらもイタリアメイド。
まあ、コールハンについては、米国内で今も製造しているメーカーは僅かになっちゃいましたから、海外に委託するしかないんでしょうね。
それはそれで寂しいですね。
ですがまあ、こんな素敵なペアです。
復刻されて、多く方が喜んでいることでしょう。
最後に、再度、アップで。
シボもくっきり、効いてます。
バックシャン。
赤のタグが効いてます。
履いたら見えないんですけどね。
最後に、正面から。
シボ革の、外鳩目の、6穴の、内羽根のウイングチップ。
あらためて思いますに、あんまり見たことないかも。
一生離さないやつがまた1足増えました。
震えるほどに、嬉しい。
大切に履こう。
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