こんにちは、ばしです。
最近忙しいです。
土曜日ですが今日も仕事。決算対応。やむなし。そもそも5月はGW明けからずっと忙しい毎日です。仕事では珍しくトラブル対応。リカバリーのため検品やら内職的な手作業やら、想定外予定外の業務対応でやや疲弊気味です。昨夜はマッサージに行ってほぐしてきてもらいました。
古靴関連も活況です。
ブログは週5更新に変更して早や半月。作業は思いのほか順調です。大丈夫かな、ネタに困らないかな、などと懸念しておりましたが、全くもって余計な心配でした。5月、これまでも結構靴を買いました。よくもまあこんなに出会うもんだと自身も驚くほどです。
リペアグッズも色々買い揃えました。リペアしないといけない靴も山積みです。なのですが、いまだ手付かず。加えて、財布拾ってきたり、ネクタイ修理したり、記事にすることは腐るほどある。なんだけど、なかなか筆が進まない。やることだらけで、気ばかり焦る今日この頃です。
けどまあ、忙しいのは嫌いではない。暇よりもずっといい。で、そんな忙しい毎日の楽しみといえば、私の場合はやはり古靴であります。今週は2足履き下しました。順番前後しますが、今回と次回で、木曜日に履き下したこいつをご紹介。
Dexter wingtip shoes
先日拾ってきたデクスター。マイファースト・デクスターです。初見のシューメイカーですので簡単に概略確認です。
Vcleat.comさんによりますと、
Dexter – founded in Dexter Maine in 1958. Sold to Berkshire Hathaway in 1993. Ended US Production in 2001. Part of HH Brown Co.
1958年創業ということは、かなり新しいブランドです。米国での生産は2001年に終了したらしい。あまり革靴のイメージは強くないかもしれない。
ビン靴ショショップCHETTさんによりますと、
Dexter(デクスター)は1957年創業した米国シューズメーカーです。他の老舗シューズメーカーと比べると、長い歴史ではありませんが、現在も米国製の靴を生産し続けています。現在では、世界NO1シェアを誇るボーリング用品のブランドとなり世界中から愛されているブランドです。
そう、ボーリングシューズをはじめとするボーリング用品ブランドとして有名らしいです。革靴についてはそんな高級な靴ではありません。フローシャイムが「大衆高級靴」とすると、デクスターは高級のつかない「大衆靴」といった感じでしょうか。ただ、米国靴らしい佇まいは他と変わらず、それでいて気軽に気兼ねなく履ける、といった印象です。
4、5年前まではリユースショップでもちょこちょこ見かけておりましたが、最近はとんと見なくなったんですよね。1足くらい持ってた方がいいかなと、探していたところでした。
思えば出会う、叶う、というのが最近の私。今回もお安く拾ってまいりました。
見ての通り、状態はそんなに良くはありません。かといってダメージがあるわけでもない。甲の皺はきついけれどオリジナルのトップリフトの削れは僅かで、まだまだ履けるレベルです。問題はどの程度のレベルまできれいに蘇るか。2日がかりでメンテしました。今回は、
「ガラスレザーっぽいこのアッパーに水分・油分・クリームがどの程度浸み込むのか」
というのがテーマとなります。本記事「前編」は初日の状況。次回の「後編」で2日目の状況~履き下ろした感想などをリポートいたします。では、作業の前にディテールのご紹介。
内羽根5穴のウイングチップ。光沢ある赤茶がアメリカンな雰囲気かと。この状態で履くならブルーデニムに合わせたくなりますが、仕事で履くので、「毎日違うタイクツ」の最終週で登板させますので、仕事の足元程度にはきれいにしたい。
甲の皺を改善したい。
爪先のこの色むらはどうにかできるのだろうか。
クラックや大きなダメージはなさそうです。
履き口やや擦れてますが、まあこのくらいは許容範囲です。
レザーソールもへたりはありません。見た目ほどには酷使されてはいないのかな。
履き口付近に割れ・切れが散見されます。水分補給して色入れたらわからなくなるでしょうし、使用には問題ないでしょう。
オリジナルのトップリフト。
まだまだ残ってます。
爪先側はファブリックのライナー。それ以外はオール濃いグレーです。
土踏まずあたりにアーチサポート。半円形状の厚手のクッションが入ってます。
ソックシートの下もほぼ全面にクッション。創業の新しいシューメイカーですので、新しい技術に基づくケミカル素材も当たり前のように使われてます。
サイズ表記は【8 1/2M】。M=Medium、おおむねDウイズ相当と思われます。おおむねマイサイズ。追加中敷きはあってもいいかも、なくてもいいかも、そんな印象です。
値段は伏せますが、大衆靴のまあまあ履かれたやつ相応のお値段でした。折角なんで小綺麗にしましょう。
いつも通りまずは左足から。
ステインリムーバー
ワックスの類はほぼ皆無でした。ツリーも入れてもらってなかったのかもね。日本に来てからワークシューズのノリでカジュアルに履かれていたのではないかと想像してみたり。
LEXOL
コバ回りをメインに。アッパーも拭きましたが変化なし。
RenoMat リムーバー
強力リムーバー投入。こびりついた薄汚れを除去です。
切り返し部分は汚れの宝庫。指では落ちない。
レノマットを歯ブラシにとって擦る。
それなりに除去できたような。
安っぽいグロス感が減りました。
準備完了。
デリケートクリームもどき
(主に)水分補給。いつもの百均のヒト用クリーム、多少は染みてくれるかも。
少しばかりは吸い込んだのでしょうか。
しっとりと光ります。ただ、がっつりとは染みない。
甲のきつい皺部分は、
内側からたっぷりと塗り込む。
革靴は濡らした状態でツリーを入れて乾燥させると形が結構整います。丸洗いはしませんが、リシェイプしたい甲の部分は大量に塗り込んでおきました。
擦れ傷のある履き口と踵ライナーにもたっぷりと。
最後に、油分をたっぷり。
クリストフポーニーレザークリーム
メンソレータムの香りのこいつを(少しだけ染みる)ガラスのアッパーにたっぷりと塗り込みました。
おお、ギラギラしてきた。
皺部分にはさらに追いオイル。
いい色艶、
ではないかな。
右足も同じ手順で。
右足トゥの色むらはこの時点では変化なし。やむなし。
全体的にオイリーな感じですが、このまま時間をおきますと、傷みがちな箇所ほど浸み込んでマット調に変化します。ノーダメージな部分はオイリーなまま変化なし、というのがこれまで使ってみた際の状況です。
甲の皺部分は裏側からもヒト用クリームを塗り込んでます。感想と同時に若干縮むことで皺が伸びる、ことが期待されます。
5月11日(土)15:39の状態。
一晩寝かせて翌朝から作業再開です。
どんな風に変化しているでしょうか。
続きは明日、ブログも一晩寝かせます。
(つづく)