Freek2Freek

ウールのダブルライダース

こんにちは、ばしです。

 

大阪も朝晩はすっかりひんやりです。

まあ、11月ももうすぐ半ばですので季節もそれなりに進むってもんです。晴れた日の夕暮れ時に西の空を眺めて、濃いオレンジとインクブルーのコントラストに秋の深まりを感じる、そんな今日この頃です。

今年の秋冬は「仕事着をカジュアルに」と決めた私。まあ、「カジュアル」といっても必ずしも個々のアイテムの話ではなく、シャツにネクタイに靴にと、「トータルでの印象」ということになる。なのですが、個々のアイテムレベルでも昨年までは週末専用だったやつらも仕事着として投入する予定です。

 

そうしますと、不具合も生じます。

靴は問題ない。たくさんあるから。問題は上着です。週末用の服なんて、そもそもそんな沢山持ってません。そんなやつをウイークデーに登板させますと、さてさて、週末に私は一体全体何を着ればよいというのか、となる。やはり、オンとオフ、境無く同じものを着るのは避けたい。ということで、

こんなの拾ってきました。

 

 

ダブルライダースジャケット

ライダースジャケットを買ったは30年ぶりです。若い頃、二十代前半の頃に着ていたのは黒いレザーのシングルのやつ。アメリカ製だったけどSchottでもAVIREXでもなく、聞いたことのないメイカーのタグが付いてました。

一般的に「革のライダースジャケット」といえばダブルをイメージするのかな。シングルだとライダースというよりは「革ジャン」といった印象です。ダブルのはとてもカッコいいのですが、なんとなく着づらい、着こなすのが難しい印象です。

「革のダブルのライダースジャケット」というと、なんというか、人一倍こだわりのある人やとびっきりオシャレな人が着るもののようなイメージです。例えば、愛車がハーレーのバイク乗りとか、あるいはロックやパンクのミュージシャンとか。バイクも乗らないしバンドマンでもない私は、ダブルのをどのように着こなせばよいか想像がつかず、シングルのを買って501とマーチンなんかに合わせていたのでした。

厚手の革の黒いライダース。社会人になってから新品を買ったのですが、週末しか着ないのでヘタって馴染むことはなく数年着ても革は硬めのまま。その後結婚して子供が生まれて、赤ん坊を抱っこするにはごっついジッパーが危険だし、硬めの革の塩梅もあまりよろしくなくて、その後ほとんど着ないまま三十代半ばの頃におさらばしたのでした。

 

あれからニ十年。

最近は、若い頃に欲しかったけど買えなかったモノや、いいなあと思いながらもチャレンジできなかったモノを見かけるとついつい欲しくなる。ダブルの革のライダースもそうで、古靴のパトロール時に見かける度に「カッコいいなあ」と思いながらも手が出ずにおりました。

一番の理由は、そもそもどんなパンツやインナーを合わせればよいか分からないこと。雑誌なんかを参考にしようと思うものの、若者と同じで良いはずがない。そして何より、アラフィフのオヤジがダブルのライダースを着る際にどんな靴に合わせるべきかがわからない。雑誌を読んでも靴のことまで書いてないし。

 

なんだけれども、

今回見つけたやつはレザーではないし黒くもない。これならいけるかも。

メイカーなどは良く分かりませんが、そもそもそんなもの興味もありません。重要なのはサイズ感と見た目。サイズはオーケー。見た目は、

ウールネップで優し気な雰囲気。

ダブルライダースだけれども、これなら見た目にハード過ぎないし、ウールジャケットのノリで着こなしやすそうだし、何より手持の服や靴にも合いそうです。で、安かった。ええ、ユーズドです。セカストさんのお世話になりました。

ユーズドの服を買う際、安めのを狙う場合の価格の目安は2~3千円。このくらいなら、モノさえ悪くなければ誰かが着てくれるでしょう。飽きたら転がす。そもそもが安いですし、送料分などはマイナスになるだろうけど、1シーズンのレンタル料と思えば痛くも痒くもない。人にもモノにも地球にも優しい。

モノによっては息子に着てもらいます。ちょこちょこ私の買った古着のお古をプレゼントしてます。今回のは好みにあわなかったようで「要らない」とのこと。来シーズン前に転がすか、はたまたずっと我が家にステイとなるのか。まだなんとも分かりませんが、できれば後者となれば良いな。ま、私次第なんですけどね。

そんなことで、さっそく当番させました。

 

 

【その①】STEPHAN SCHNEIDER

グレーのトップスにはグレーの足元。

というわけではなく、

ジッパーな上着にはジッパーな靴。にしてみた。

十月半ばはまだ暖かくて、中はTシャツで十分でした。
で、ようよう見てみたら、上着のジッパーは2本あります。靴は1本だけ。これはいかん、ということで、翌週末はこいつ。

 

 

【その②】TOKIO by DOMON

ダブルジッパーの上着には、

靴もダブルジッパーにしてみた。

上着と靴を2本のジッパーでコーディネートしてみた。

まあ、誰もそんなこといちいち気にしてないし、見てもないだろうけど。

ですが、物事には理由が必要です。まあ、いつもそうでなくても良いけれど、できればあった方が良い。なんといいますか、よく言えば必然性。悪く言えば言い訳。言い訳は得意です。

 

で、ここで早くも問題が発生。

ジッパータイプの靴は他にはもうありません。このライダースジャケットに合わせるモノは他にはないのか。ならば、これならどうだっ。

 

 

【その③】ダブルにはダブル

月並みですがライダースジャケットといえばボトムはデニムですかね。

ダブルブレストの上着にはダブルネームなやつで。靴はワンコイン・チロリアンシューズ。そう、500円で拾ってきたやつです。靴がこいつであるのはたまたまです。理由は特にない。ちなみに、ダブルネームなのは靴ではなくデニムの方。

Dieselとadidasのコラボなやつ。
結構ぼろいですが、たまにしか履かないからぼろさ加減がさらに進むことはない。このまま維持して十年ほど寝かせたら高値で売れるかな。まあ、無理でしょうな。

Tシャツは今年息子から誕プレでもらったやつ。11月最初の週末は暑いくらいの晴天でした。Tシャツは今年はこれで着納めでしょうかね。で、胸元がうすっぺらいですね。筋トレさぼってるからでしょうね。そろそろいい加減再開せねば。

さて、もう一丁。

 

 

【その④】ライダースといえばブーツ

ひと月の間に季節はだいぶ進み、昨日は大阪でも木枯らし1号が吹いたらしい。ということで、

ブーツ投入。

やっぱライダースにはブーツでしょう。CoSTUME NATIONAL のジョージブーツ。爪先丸いのが良いかなあ、とのことでこいつにしてみた。実のところ、

グレーの布にはグレーの布、てことで、最初はこいつ(HESCHUNG GINKGO)にしようと思ってたんですがやめました。なぜなら、

履いたらズボンの裾で隠れてしまい、そうだと分からないんですよね。爪先もシャープだし、黒いし、足元だけほんの少しハードな感じもするのでやめといた。

お腹がほんのりふっくらしてきました。
新しい命が宿っ・・・、てはおりません。

 

 

☆★☆★☆★☆

 

 

「ドアインザフェイス」

という言葉があるそうな。なんでも、「最初に“大きな要求” をして断られたあとで、本命の“小さな要求” をすると相手に承諾されやすい」、という交渉術なんだそう。おお、そういやそんな話聞いたことあるな。

今回に当てはめてみますと、「黒革のダブルライダース」が大きな要求で、小さな要求である「グレーのウールのやつ」から始めてみたわけですが、まあ、妥当な判断でしょう。

だって、週末もジャケット着てた私がいきなり黒革のダブルライダースなんか着た日にゃあ、

「ばしさん急にどうされたんですか?」
「パパいきなり若作りがすぎるんちゃう?」

なんて言われかねない。その点、今回のチョイスなら皆「ふーん」「へえー」となるでしょう。ちょうどよい。がしかし、“小さな要求” で満足したままで良いのか、俺、とも思う。

やはり本来の「黒革のダブル」を目指すべきであろうか。いや、その前にもうワンクッション挟むか。「茶のダブル」できざみんでみるのはどうだろう・・・。

いやはや、

一体全体私は誰と交渉しているのでしょうね。まあ、いずれにしましても、間もなく本格的な冬がやってきます。昨日の夜も結構寒かったし、このライダースジャケットの出番もそろそろ終了、次の出番は来春かな。

次は茶か、黒か。春まで時間はたっぷりあります。どうしよう、ああしよう、こうしよう、なんて風にじっくり考えてみようと思う次第です。

 

それが僕のこうしよう術。

 

(おしまい)

 

 

モバイルバージョンを終了