こんにちは、ばしです。
半月ほど前のことです。
北堀江の得意先に17時アポ。その日は電車で、そのまま直帰。
近鉄の大阪難波駅まで南へ約1キロのルートには、大阪ミナミを代表するビンテージショップが近接してます。
JAM堀江店、FLAG USED CLOHING、ショウザンビル。
覗き見しながら歩いて行こう。
1軒目、JAMさん。
3フロアだったはずがいつの間にやら3Fは倉庫になってました。レッドウイングやマーチンが相変わらず豊富ですが、私好みのビン靴の品揃えは減ったような。JAMさんは桃谷店の方が私好みかも。そんなことを思いながら次へ。
2軒目、FLAGさん。
これまで3~4回ほど足を運んでますが、サイズ合うのに出会ったことなくて、これまではまだお世話になったことありません。
こじんまりとした店内に、服も靴も、そこかしこにギュッと鎮座してます。
で、残念ながら今回もジャストマイサイズではないのですが、中敷き1枚入れたら履けそうな気になるやつを発見。海外から2足届いた直後だったので、やめとこうかと思いましたが、どうにもこうにも気になる。
たぶん、この機会を逃すと二度と出会わなそう。一生後悔しそう、と、訳の分からない言い訳を自分にしつつ、また、お店の方にも「このスタイルはまず、でないですよね」などと背中を押され、持ち帰ってきました。
こいつ。
PEAL&CO/BROOKS BROTHERS/EG
・SIZE:9 1/2
・茶色のウイングチップスリッポン
・Made in ENGLAND
イギリスのビスポークシューメーカーだったピールアンドカンパニー。
1965年に廃業。米国ブルックス社が、ロイヤルワラント(王室御用達)でもあった英国メーカーを存続させるべく、木型・職人・デザイン・称号を買い取り、今もその名が残っています(参考記事:ブルックスブラザーズ社BRANDSTORY)。
そんなピールの既製靴は、さまざまなシューメイカーが手掛けてきました。
チャーチ、アルフレッドサージェント、クロケット&ジョーンズ、そして、エドワードグリーン。
今回のペアは、アッパー内側にもブーツとキツネ、その下にPEAL LONDNの印字が。
FLAGさんでは、お店の人と「こいつ、チャーチ製ですかねえ」、なんて話していたのですが、家に帰って調べてみたところ、どうやらこいつ、この印字スタイルは、EG・エドワードグリーン製らしいです。
ネットで同型の黒のEG製というのも何点か見かけましたので、たぶん間違いなさそう。
ということは、おおっ、マイファーストEDWARD GREENです。
が、かなり古そう。
かつ、私の頭の中のグリーンとは「チェルシー」「ドーバー」「カドガン」といったモデルです。だいぶイメージ違いますが、まあ、よしとしましょう。
とりあえず、早速手入れです。
いつも通り、左から。
ステインリムーバー
汚れ落とし。ワックスはそれほど塗られてはいないようです。
レクソル
最近のマイブーム。歯ブラシでゴシゴシと。あ、ピンボケです笑。
念のため、こいつでメダリオンとコバ部分もしっかりと掻き出します。だいぶスッピンになったでしょうか。
リッチデリケートクリーム
FLAGさんでもメンテされてるとのことで、乾きはほとんどありません。
コロニル1909
仕上げ。指で塗って、ウエスで磨いて、ブラッシングです。
ソールトニック
底メンテ。ソールトニック、その後乾いたらブートブラックのニュートラル。
買ったときは気づきませんでしたが、どうやらリソールされてるようです。
張り替えられた部分にはグッドイヤーの縫い目が。土踏まず部分のもともとの部分には縫い目なし。当初はヒドゥンチャネルだったのでしょうか?
で、右も仕上げてメンテ終了です。
ビフォーアフター。
右はトゥに傷。甲部分も若干汚れてましたが、レクソルで、まあ、若干は綺麗になりましたでしょうか。
革質はややもちっとした感じでで良い感じです。
なかなかに素晴らしいです。いつ頃の年代なのでしょう。
で、こいつで3匹目のキツネです。キツネ三兄弟、記念撮影。
左はフォスター&サン。ビスポークの中古です。
右はチャーチ製のピール。子供たちの結婚式で履く用に買ったやつです。出番はまだまだ先になりそう。
で、そのキツネのシルエットですが、こんな感じです。
フォスター&サン。
EG製ピール。
チャーチ製ピール。
フォスターのキツネは地を這うように低い構えなのに対して、チャーチ製のキツネは背が高めです。しっぽも太い。
今回のEG製は、フォスター寄りの低い構え。
まあ、時系列でいえば、ピール廃業に伴い、伝説の職人、テリー・ムーア氏がフォスターに移籍して以降、フォスターのインソックにもキツネが出現した、との経緯です。なので、本家はピール。
ですが、時とともにキツネも進化したのでしょうか。チャーチ製のキツネは、EG製と比べると、キツネも、「PEAL&CO」の書体も随分異なります。
持ってはいないのですが、クロケット製はロゴもキツネも今回のものと同タイプのようです。
チャーチだけが違うのか、年代が違うのか。よくわかりません。
まあ、細かいことは後回し。とりあえず中敷き1枚足して履いてみました。
細身なのが幸いです。
ちょうどよさそうです。
何に合わせよう。
一生離さないやつが、また増えました。
最近、英国靴がマイブームです。
次は、何がいいかな。
出来ればぼろい奴で。
で、チャールズ・パッチ、貼りたいな。
私も同じ印字のもの持ってます。
私のもエドワードグリーン製と教えてもらいました。
この種類のピールはなかなか出てきませんよね。
このソールは、革を前貼りしてるんじゃないですか?レザーソールにラバーのかわりに革を貼る。英国ではよく行われるリペアだそうです。
縫いのない部分はオリジナルのソールではないでしょうか。私のピールはヒドゥンチャネルですし。
しかし、稀少なピールを3足もお持ちとは羨ましい。
なおけんたさん
やはりEG製なんですね。ありがとうございます。
なおけんたさんのピール、ブログで拝見しました。
ロゴもそうですが、飾り穴のデザインが同じですね!
で、革の前貼り、ですか。なるほどです。
この手のものは張り替えてるものだとばかり思ってました。
いつもありがとうございます。