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Exotic Church’s

こんにちは、ばしです。

 

7月、素敵な出会いが沢山ありました。

なもんで結構沢山買いました、はは。まあ、お陰様で売りの方も結構順調でした。ですが、相変わらず絶対量は減らない、はは。なので、8月は「がち」でやります。売るか売らまいかどうしようか、と、悩んでたやつは一気に売りに出す予定です。

まあ、売りに出す=売れる、ではないですしね。まずは売りに出さねば何も始まらない。さて、何を売りに出そう。過去に何が売れやすかったかな。いろいろと振り返ってみて思いますには、これまで、結構たくさんの靴を手に入れ、手を入れ、足を入れてきました。

それでも未だ見ぬ、未だ手にしていない靴も少なくないのですが、通り一遍でないものも含め、それなりにいろんなペアに出会えて来たように思います。素晴らしいペアが沢山ありますが、そんな中で特に印象的なものはというと、それはエキゾチックレザーです。

ワニ、トカゲ、ラクダ、サメ、ハラコ、ペッカリー、アンテロープ・・・、手放したものも含めて様々に結構あります。で、未だ手にしていないもので一度はモノにしたいと思っているのは、エイ、カメ、ヘビ、ゾウ。そして、

こいつ。

 

 

FIGHTING SEAL

お安く出品された直後に出くわしたようです。相場よりも相当に安い。ただ、サイズ感に不安が。細すぎないか? もろもろ検討を重ねた結果、不安を払拭できたので、売れてしまう前にと慌ててぽちりました。予定外。まあ、いつも予定外ですが。

LONDONとNEWYORKの二都市。
いわゆる、旧旧チャーチのペアです。旧旧チャーチは1960s後半から1970s頃に作られたものとのこと。で、1960sのものはヒドゥンチャネル、1970s以降年代が下がってくるとオープンチャネルのものも増えてくるらしい。

こいつは1970s頃のペアのようです。二都市のペアは2足目です。1足目もオープンチャネルで同年代のようですが、ソックシートのロゴはこちらの方がはっきりくっきりです。

ロゴ、再掲。

御馴染みの「CustomGrade」の下に囲い文字で「FIGHTING SEAL」。
オットセイ、と思いこんでましたが、「チャーチ」「FIGHTING SEAL」で記事を調べましたところ、どうやらアザラシ、みたいです。まあ、どっちでもいんですけどね。

いや、実はアザラシと判明して嬉しかったりします。理由は後程。

皺が独特です。

宇宙人の顔みたいなシューキーパーがついてきました。

「SEAL」だけでアザラシという意味ですよね。
「FIGHTING」って、何?

と思って眺めていたら、何やら噛んだ跡のような傷が。喧嘩の名残でしょうか。FIGHTING~とは、野生のアザラシ、という意味なんですかね。まあ、野生でないアザラシなんて聞いたことないですが。

内側。後ろ半分にはライナーあり。前半分はアンラインです。

タンもアンライン。結構分厚いです。で、結構柔らかいです。

内側の文字。読みづらいですね。モデル名は、「W・・・kin」…???。
わからん、まあ、なんでもいいや。

さて、アザラシのメンテって、どうすればいいのでしょう。まあ。エキゾチックレザーとはいえ、爬虫類ではないですし、きっといつも通りで大丈夫でしょう。それも含めて検証しました。

 

ステインリムーバー

写真の色目が青く映ってます。お許しを。

まあ、普通な印象です。

 

LEXOL

コバ周りだけアッパーの皺も、歯ブラシで掻き出す。

まあ、いつもと変わらずです。

歯形が痛々しい。

 

リッチデリケートクリーム

多少乾きがあったようです。

結構吸い込みました。

 

ブートブラックリッチモイスチャー

指でしっかり塗り込む。

おお。

なんかよさげです。で、いつもならこのあとTAPIRレダーオイルなのですが、オイル入れるのはなんとなくやめました。理由はありません。

で、仕上げのステップに行きます。

 

コロニルの・・・・

コロニルで仕上げです。何色にしましょう?
いつもならニュートラルなのですが、今回は色を入れたいな。ミディアムブラウンか、ダークブラウンか。

とりあえずまずはニュートラル。

いつもな感じ。

いい感じ。

すごい迫力です。

 

とりあえず、右も同様に仕上げてみました。

おお、いい感じです。いい感じですが、少し派手すぎます。もっとダークな方が好みです。濃茶、入れてみよう。

まずは右に追加してみました。艶感がアップしたような。

色目は、変わったような、変わらんような。

右も濃茶いれて、メンテ完了です。

どーん。

ソールもいつも通り、トニックいれて無色のKIWIで磨きました。
ビフォーアフター。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、いい艶感です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

やはりビンテージ特有の渇きがあったようです。いつも通りの手順で、いつも通りな感じで改善しました。

メンテはオーケーです。あとは履けるかどうか。

「D」「90」とあります。UK9.0Dです。確かチャーチの標準サイズは「F」だったような。「D」はかなり細身と言えます。実寸どのくらいでしょう?セラー情報では以下の通りなのでした。

Sole Length – 11 1/2″ (at the longest point)
Inside Length – 11 1/8″
Sole Width – 3 3/4″ (at the widest point)

ソール全長11.5インチ=29.21センチ。
 →少し大き目ですがOKです。
内寸全長11.125インチ=28.26センチ。
 →少し大きいかな。
ウイズ最大3.75インチ=9.525センチ。
 →うーん、うーん・・・。

ウイズは大体いつも10センチ以上です。9.5は、入るのだろうか?
試し履きのできないネットでの購入の場合によくある悩ましい話です。同じサイズでも年代によってサイズ感が異なることもありますし、メーカーによっては同サイズでも個体差の大きなものもあるようです。

さて、こんなとき皆さんはどのように判断されてますか?
メルカリならセラーにとことん質問するとか。
海外だと英語でのやり取りは面倒です。

私の場合、こんなやり方です。今回もやってみました。

 

①実寸写真を縁取る

右は出品時の写真です。画像DATAをエクセルに貼り付けて、実寸である全長29.21センチに拡大します。出品時にソールの写真がなければできない方法ですが、今回はありました。ラッキーでした。

左はその実物大写真に縁取りを入れたものです。白い破線の全長が29.21センチになってます。最大幅部分にも線を入れてみます。長さをエクセル上で確認してみますと、9.5センチです。概ねセラーの言う通りのサイズ感です。

さて、次のステップです。

 

②類似寸法の靴と比較

左は旧チャーチの靴底です。ちなみにサイズはUK8E。こいつを右のと似たようなアングルで写真を撮り、エクセル上で(ワードでもイラレでも構いません)実寸に調整して並べます。そのうえで、右の破線を左に重ねてみて、差異がどの程度あるのかを確認してみます。

 

 

③比較検討(仮説)

8Eと9Dですが、全長はほぼ同じです。踵周りもほぼ同じ。で、前半分の形状が特徴的に異なります。9Dアザラシの形状は、親指付け根にはかなり余裕があるようです。で、小指側はかなりタイト。なんというか、アザラシの白い破線のほうがより「く」の字の角度がきつい。

で、そもそもの8Eの旧チャーチのサイズ感・フィット感はといいますと、踵周りはジャスト。長さはほんの少し長いですが問題なし。親指付け根辺りはちょうどで、小指側は余裕あり。白の破線の小指部分が、履けるかどうかの要諦となりそうですが、私の足形状なら、なんとかなるかも、問題ないかも知れない。

ちなみに、私の足の形はこんなです。

お見苦しくてすみません。サイズはUS8Dです。私の場合、小指付け根が親指付け根よりもだいぶ低いのが特徴のようです。同じ8Dでも足の形がスクエアであれば間違いなく見送るところですが、これならなんとなく期待が持てます。

とはいえ、そもそものセラーによる測定値に多少の誤差があるかもしれません。実物の方が小さければ、恐らく即アウト、です。さて、どうしましょう。セラーを信じることにしたのでした。

さて、実際どうなのでしょう。実物同士比べてみましょう。

 

右が件の73ラストの旧チャーチです。何度も売りに出しては売れず、を繰り返してきたのは今日のこの日のためだったのかもしれません。で、サイズ感、上から見た限り、ほぼ同じです。

爪先。アザラシの方がすこーしだけ大きい?まあ、誤差の範囲。

踵。こちらはほぼ同じ。ですが、アザラシの方が肉厚のようなので、トータルでほぼ同サイズと言ってよさそう。

サイドビュー。見た限り、同じ。さて、お気づきの通り、どちらもシングルソールです。当たり前ですが、ダブルソールと比べるのはNGです。

比べてみました。右のサンダルウッドの旧チャーチもサイズは8Dです。ダブルソールで、ソールはずいぶん大きいです。シングルとダブルのソールサイズの比較は何も参考になりませんので注意ください。

さて、シングル同志です、長さや高さは同じっぽいですが、幅はどうでしょう。

事前の比較通り、です。

細すぎて履けなさそうに見えますが、DATA通り、仮説通りであればいけるはず。

足を入れてみました。

 

 

おお~。

セラーの言うサイズ通り、事前の見立て通りです。全く問題なし。
セラー情報である「最大幅9.5センチ」だけで判断してたら、間違いなくスルーしていたであろうこのペア。ひと手間を惜しまなかったことで目出度く迎えることができました。グッジョブ、俺。

 

そこで、歓びの一句。

アウトかなオットセイフだアシカらず

いや、オットセイでもアシカでもなくアザラシでした。
そこで、もう一句。

ニューフェイス中古だけれどアザラシい

1足で二句詠めてラッキーです。アザラシと分かってよかった。

 

まあ、アシカアザラシオットセイってどれも似たようなもんです。
実物見たってどれがどれか見分けつきまへん。
革になってしもたら余計わからんわな。

 

 

ま、そんなことで。

  

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