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自分で紺ブレを袖出し

こんにちは、ばしです。

 

今日で10月も終わりですね。

11月を迎える直前に秋冬支度の仕上げです。先日、中古で買った紺ブレを丸洗いの上乾燥機にかけ、サイズを縮めました(「紺ブレを縮めてみた」参照)。

今回はその後の追加作業です。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

見事に縮みました。
ちなみに、それぞれの着丈の実寸はといいますと、

左(ベージュ):74センチ。
右(ネイビー):当初76センチが74センチに。

ビフォーアフターで約2%ちょっと縮みました。
結構な伸縮率です。ただ、

 

【BEFORE】

【AFTER】

袖も縮んだっ(汗)。

左の袖口がよれよれです。

変なとこに折り目が。

表と裏の生地の伸縮率が異なるせいなどによりこんな風になったと思われます。まあ、想定内ではあります。よし、予定通り、袖を自分で出してみることにしました。

 

 

手順はこうです。

【1】袖口をほどく
【2】アイロンで皺を伸ばす
【3】出す長さを決めて折り目をつける

【4】ボタン位置を1個分ずらす
【5】袖を縫い直す

上手くいったらお慰み。
大切なのは、

「K・K・K(根気・気合・根性)」

だな。
いつも通り、まずは左からいきましょう。
レッツ・ゴー。

 

 

【1】袖口をほどく

まずは何よりも最初に、袖口の縫い糸を全て切ってほどきます。裏地が縫い留められているのをほどくのはもちろん、

すみません、部位の名称が分かりませんが、ボタンのついてる周辺はさらにいろいろと縫い留められているようです。この内側部分は出した後で表側となり見える部分になりますので、生地を傷めぬよう糸だけを切らねばなりません。簡単に外れたらよいのですが・・・。

よし、まずは裏地を外そう。

ここから糸を切っていく。

チョキンッ。

お!

おお~!

外れました!
さて、この裏地を奥に突っ込んで表生地の袖口の処理です。

この糸は外す必要があるのかないのか。
よく分からないけれども、簡単に留めてあるだけのようなので、必要なら留め直せばよい、とのことで、チョキンッ。

その他、とりあえず縫い目を全てほどきました。
右も同じ手順で。

これを、

こうして、

こいつも切ったら、

こうなる!!

袖口の長さですが、裏地はといいますと、

元の折り目から3.5センチほど生地の余りがあります。

表は5センチほど。目いっぱいは出せないでしょうから、裏地の余りマイナス1センチとして、【2.5センチ】程度が出せるMAXの長さのようです。

ちょうど表地の生地の端と元の折り目の中央辺りが新しい折り目、といった感じでしょうか。元の折り目の跡が結構きついですが取れるかな。まあ、生地は厚手で柔らかだし、色もネイビーで濃い。さらに、よおく見るとうっすらとヘリンボーンの折柄が入ってます。比較的目立ちづらい生地のようですので、上手くいくことを祈りましょう。

 

 

【2】アイロンで皺を伸ばす

このあとの作業が進めやすくなるよう、裏地、表地ともにしっかりとアイロンがけです。裏地はパリッと。

表はといいますと、

強くアイロンがけすると毛並がつぶれそうです。アイロンかけたところだけ風合いが変わりそう。少しだけ距離を離して、蒸気を目いっぱいかけながら熱をかける。

当て布して、でもいいのでしょうが、それでも生地がぺったんこになりそう。ぷしゅぷしゅぷしゅぷしゅ、としながらアイロンを撫でるように動かし、蒸気と熱で攻撃です。

おお、まずまずではないか。
吊ってみた。

おお、

伸びました。

着てみた。

うん、長さは足りそうですね。

 

 

【3】出す長さを決めて折り目をつける

着た状態で仕上がり後の長さの確認です。

2.5センチ詰めるとこんな感じ。

手を下ろした状態で1センチほど、曲げたらプラス1センチほど袖が出ます。ちょうどよさそうです。リフォームに出すと、こんな風に作業の途中での確認はできないでしょうから、このあたりの調整が効くのがDIYでやるメリットかもしれないな。

よし、2.5センチ出すことに決定。

元の折り目と生地端の中央辺りで折る。

マチ針で留めて、

仮留めしたら、

長さの確認です。

うん、まあ、大丈夫でしょう。

内側からアイロンをかけ、新しい折り目をつける。ここは少ししっかりめにアイロンがけ。

外からも。こちらはあまり力を入れず。
けれども、蒸気でしっかりとアイロンがけ。

裏地はしっかりと。元の余りの長さは3.5センチ。表地は2.5センチ縮めましたので、裏地も2.5センチ縮めたら余りは1センチ。結局、1センチプラスアルファの箇所で折り目を付けました。

 

 

【4】ボタン位置を1個分ずらす

2.5センチ出しましたので、ボタン位置を変えねばなりません。

5センチの余白あり。元の感じに近づけるには2個ずらす必要があるわけですが、面倒なんで1個だけずらそう。理由は、複数のボタンを一列にきちんとつける自信がないから。1個なら少しくらい歪んでもそんな分からんでしょう。相変わらずテキトーな私である。

1個つけ直しました。本切羽ではないのですが、ボタンホールを模したステッチがあります。これは私のスキルではどうにもなりません。まあ、誰も他人の袖口のステッチなんて気に留めないでしょう。とりあえずこのままで。

 

さて、

 

【5】袖を縫い直す

表地に裏地を縫い留めるわけですが、その前に。

この2か所は元から縫い留めてありましたので、同じように縫います。

縫った。で、

糸を外した所為でガバッと開いた状態のボタン付近も。

とりあえずここまで縫いました。やり方がこれで良いのかどうかは分かりませんが、まあ、問題ないでしょう。プロにはプロのやり方があるでしょうし、「よりベターなやり方」もあるのでしょうが、しょせん人間のやることです、唯一無二の正解があるわけではなかろう。これで良し。

 

さて、後は裏地を縫い留める。

ここからは場所を変え、ハンガーに吊るした状態で作業を進めてみました。そうすることで、裏生地だけねじれたり、適切でない箇所に縫い留めたりすることを回避できるのではないか、との思惑です。

順次縫っていきます。

綺麗ではないですが、

着てしまえば見えません。

これにて作業完了!!!

 

 

 

【BEFORE】

もとはこの状態を、

 

【AFTER①】

乾燥機で丈を縮めて、

 

【AFTER②】

自分で袖出し!!

 

試着確認。

おおっ。

ちょうど良さげです。
元の折り目も思ったほどは目立たないかな。
まずまず、上出来ではないか。
おお、グッジョブ、俺。

 

 

☆★☆★☆★☆

 

 

さて、これにて秋冬支度は完了。
なのですが、月が変わるのを前に確認を兼ねて、昨日さっそく着てみた。

サイズはジャストです。

着丈はちょうどいい感じ。胸周りも少し縮みましたが、タイトめなれど窮屈というほどではなく好みなサイズ感となりました。広めのラペルもそれほど気にはならないしゴージラインも高めで、クラシックな感じで悪くない。というか、結構好みです。

で、肝心の袖口はと言いますと、

どうでしょう?

いい感じではないかな??
元の袖の折り目がうっすらと残ってますが、目を凝らさない限りわからんでしょう。一つだけ付け替えたボタンと当初ままのボタン穴飾りも、素材感のある生地ということも手伝ってそれほど気にはならない。袖からボタンまでのスペースも、まあ、何とかギリギリ気にならない。よねっ?

で、この日の胸元は白シャツにロイヤルクレストタイ。このネクタイを選んだ理由がこれ。

「このネクタイは紺ブレに合わせてください」

との説明書きが。
はい、承知しました。指示通りボタンは3つで、パッチアンドフラップポケットのやつにしました。そう言われたらそうせねばね。ちょうどいいタイミングで良かったね。

え?
何?
違う?

まあ、よいではないか。

で、

このままネクタイの写真で本記事を締めても良いのですが、拙ブログは古靴ブログです。ネクタイは締めても記事は締めない。生地の、もとい、記事の締めはやはり革靴がよいな。てなことで、

 

どんっ。

この日の足元はCHEANEYのPTB

理由は特にないのですが、月曜日は黒のキャップトゥもしくはPTBを選びがちな私です。そんなこともあって、こいつの出番は月曜日が多いような気がする。チーニーでスタートすることで、地ぃにぃ足のついた1週間になるとかならんとか。知らんけど。

そんなことで、

「自分で紺ブレを袖出し」。プロには到底及びはしませんが、素人の初めての試みとしては意外となんとかなったかなと。ただ、熱でサイズを縮めるのは思い通りにいかない恐れもあるのであまりお勧めはできないかも。

デニムやミリタリー系やツイードとかならまだしも、特にウールは、ね。どんなふうになるか想像がつきません。今回は濃い色目でかつ毛羽立ちも目立ちにくい厚手の生地だったのでどうにかこうにかでしたが、「最終手段として」くらいに思っといた方がいいんでしょうね。

そういう意味では、今回はうまく行ってラッキーでした。おお、神様ありがとうございました。なにはともあれ、今回もこれにて目出度く無事に完全完了であります。

 

ミッション☆コンプリート。

 

(おしまい)

 

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