こんにちは、ばしです。
今回はフローシャイムの旧い奴です。
実は今年1月から2月にかけてメンテしておったのですが上手くいかず。追加の手入れをどうしようかと思ってるうちに早や3月。結局、追加作業はもう少し暖かくなってから行うことにしましたので、一旦、これまでの作業状況を取りまとめておくことにしました。ということで、今回は昨年zazaさんから引き継いだペアの第5弾です。
Florsheim 43612
スペクテイター、といってよいのかな。いずれにせよネット以外では現物にお目にかかることの少ないツートンカラーのフローシャイムです。
クラック多数。
見た目の状態はあまりよくない。
なんだけど致命的なダメージではない。
履き口に切れ等はないしライニングもノーダメージ。一目見てかなり旧そうな個体と感じる。
ということで、フローシャイム恒例の年代判別と行きましょう。
サイズは11B。かなり大きめ。品番は「43612」。「4」が「白」を表す。
で、製造年月を表す2文字は「BF」。「B」は2月、「F」が西暦年の「19X5年」を意味する。
タン裏はフエルト。1960s-70sですかね。
トップリフトには釘穴。
1960sに顕著な仕様です。
削れは僅かで嬉しい。
ソックシート下に仕込まれたスポンジは半円形状に湾曲している。この仕様は1965年以前を意味するらしい。
ということで、
今回のこいつは【1965年2月製】の個体ということになる。僕よりも年上、還暦越えの61歳です。
青窓。履き口はダブルステッチ。
ひび割れドッグテール。
細長いアウトソール。
縫い目がありません。
ヒデゥン仕上げ?なのでしょうか?
いずれにせよ全長は私にはかなり長そう。11Bですしね。ですが、この年代のサイズ表記ほどあてにならないものはない。「意外と履けちゃった」なんてケースがこれまでも何度もあります。メンテしたら足を入れて確認です。
RenoMat リムーバー
強烈リムーバーで汚れ落とし。旧いスペクテイターは白い部分がバックスキンなことが多いのですが、こいつは顔料染めの白いシボ革。
バックスキンだったらこんな乱暴なことできませんが、顔料染めのこいつはにはレノマットで、シボの隙間の汚れを歯ブラシで掻き出す。
左右同時に進めていきましょう。
リッチデリケートクリーム
とりあえずいつもの手順で。
外側のひび割れが凄いです。
今回はこいつを集中ケアしよう。
マスタングペースト
圧倒的な浸透力が自慢の馬の油をたっぷり塗布します。
先ほどのひび割れ部分には特に念入りに。
踵も、履き口付近も、たっぷりたっぷり塗り込む。
箱に入れてしばし浸透させます。兎にも角にもアッパー全体が硬いんですよね。
浸透して少しくらい柔らかくならんかな。ここまで、今から2か月ほど前、1月18日の作業でした。
さて、時が進んで1か月後。
2月半ばに作業再開いたしました。
白く固まっているのはマスタングペースト。指の熱ですぐに溶けて浸透しやすいオイルクリームですが、余分なものはこのように白く固まる。
爪先に白い塊は見えない。
皺部分は見た目にはほぼ変わらず。ええ、このひび割れはなくなることはないでしょう。全体的にアッパーが硬いので少し柔らかくなれば、そんなことを考えながらの油分補給だったのですがどうでしょうかね。
よし、仕上げていきましょう。
LEXOL
浸透してない余分なオイルを除去。
コロニル1909(濃茶)
べネトレイとブラシで茶の部分に茶を入れる。
ひび割れの隙間から除く地色にもしっかりと茶を入れる。甲の白に茶がつかぬよう慎重に進める。
左足完了。
色は整った。
右足も同様に茶を入れたらメンテ完了です。
【BEFORE】
【AFTER】
正面からだとあまり変わりませんね。
【BEFORE】
【AFTER】
サイドから。クラックは目立たなくなった。
【BEFORE】
【AFTER】
斜めから。全体的に茶が濃くなった。
白場はあまり変化なしかも。
羽根から踵に向けて、少ししっとりしたように見える。
履いてみた。雰囲気大変グッドです。白と茶のコンビはこのくらい茶が濃い目だとメリハリが効いて良いですね。
サイズ感はと言いますと、ウイズは問題ないのですがやはりだいぶ長いです。右手の親指あたりが足の親指くらいかと。けどまあ、トゥも細身なので、中敷き足してロングノーズぽく履こう。パンツもワイドなやつにすれば見た目に違和感ないでしょう。
ただ、問題はまだアッパーが硬いこと。
オイルクリーム入れたら柔らかくなるかと思ったのですがそうでもない。こいつは久々にグリセリンで保湿してみようかと思案中です。再度クリームを落として、グリセリン保湿からの追いオイルしてみようかと思ってます。
で、どうせならもう少し季節が暖かくなってからが良いな。そんな考えもあって2月半ばの手入れ以降はそのまま放置状しております。再来月、5月のGWあたりで再度手を入れて、同じく5月中に足を入れてみよう、そんな計画です。
フローシャイムのスペクテイター自体が珍しいわけですが、エプロンフロントとなりますと、これはなかなかに貴重ではなかろうか。でかめサイズではありますがなんとか履きたい。どんな格好に合わせるか。カジュアル履きするコンビ靴特有の悩みであり楽しみでもあります。
早めに検討せねば。
(おしまい)







































