こんんちは、ばしです。
記念日には靴を買います。
まあ、記念日でなくても買うのですが笑。今回は何を買おうかな。来月11月で、ブログを開始して5年目突入となりますのでその記念です。
丸4年頑張った自分へのご褒美ですので、予算も普段より大きめでもいいかな。と、気持ちも大きくしながらサイトのチェックに余念のない私。最近はebayかEtsyが主戦場です。海外での購入の場合、セラーの事情にもよりもますが、到着まで早くても2週間程度はかかります。
11月に間に合うよう今月末から来月初めころには発注したい。ただ、なかなかに「これぞ!」という目ぼしいものが見つからない。まあ、そりゃそうです。普段より予算大きめといえども、そんな中でもお買い得&お値打ちなものにしか触手が動きません。
まあ、時間はまだあります。ゆっくり探そう。で、目先を変えて何気にメルカリを覗いてみましたところ、なんと!出会ってしまいました。2週間どころか購入した翌日には発送され、その翌日朝には届くというスピード対応。我が家にやってきた10月の3足目。
こいつ。
Florsheim 20662 The Plateau with BOX
なんと、元箱つきのフローシャイムが出品されておりました。夢にまで見たフローシャイムの箱。サイズは8.5C。普段8.0Dな私ですので、サイズも恐らくは問題ないはず。まあ、古いペアの場合は少し小さめこともありますが、それでも履けないことはないだろう。開けてみましょう。
おおー、靴が入ってます。当たり前か。
状態、よさげです。あ、靴の話です。
こういうの、なんていう名称なんですかね。よくわかりませんが、ロゴ印刷された薄い紙も入ってます。おおー、素晴らしい。
最悪履けなくとも、右から左に転がすだけでも損はしないであろうお買い得品です。これはいくしかありません。まあ、結果としてはドンピシャなサイズ感なのでしたので、こいつは売らないやつとあいなりました。
The Plateauとの名のこのペア。1960sのものです。フローシャイムの年代判別法はいろんな方が詳細に解説されております。私も何度か同様の説明をさせて頂ておりますが、最近拙ブログをご覧いただき始めた方もおられるようなので、あらためて、基本的なところをかいつまみながら年代判定を行ってみたいと思います。
フローシャイムの年代判別方法
インペリアルグレードとレギュラーラインとでは、共通な事柄と異なる点とがありますが、今回はレギュラーラインのペアについて。インペリアルについてはまた別の機会に。
まず、内側の印字。2行の下段に着目します。
「20662 IE」とあります。
「20662」はこのスタイルの品番・型番です。外箱にも同じ記載があります。で、その横の「IE」が年代判別の最初の手掛かりです。
「I」が製造「月」、「E」が製造年の下一桁を表します。
製造月:「A=1月」「B=2月」「C=3月」・・・「L=12月」
製造年:「A=X0年」「B=X1年」「C=X2年」・・・「J=X9年」
との対応となりますので、今回の「IE」は、19X4年9月製ということに。
あとは、「X」が何か。1954、1964、1974、1984年のいずれかの判別です。レギュラーラインの場合、判別の手掛かりは2か所。
その1:トップリフトの形状
今回の、釘穴が見えます。釘の頭がさびているのまで見えます。釘穴=概ね1960sです。ちなみに、1970sだと釘穴はありません。
1950sは網目模様となってます。
今回のトップリフト、釘穴あり=1960sと推察されます。
ついで、
その2:中敷きの形状
ソックシートの下にクッションが入っているのが分かります。で、その端の形状が「U字」型になっています。U字型=概ね1960sです。どうやら、今回のペアは1964年9月製で間違いないようです。
ほかにも、タン裏がフエルト仕様なこととか、中敷きの中央に「UNION MADE」の文字があったり(このペアのは擦れて読めませんが)と、手掛かりはほかにもあります。詳しくは、いろいろ検索してみてください。なかなかに楽しいですよ笑。
ちなみに、今回のペアはカタログでも確認ができます。
1969年のフローシャイムのカタログです。御馴染み、アメリカのビン靴蒐集家DAVIDさんのブログ「vcleat.com」よりスクショ拝借しました。
おお!64ページにちゃんと掲載されています。で、なぜだかTHE PLATEAUとのモデル名のペアが2つあります。
右のスリッポンは20071。で、左が今回の20662。黒のUチップです。茶もある模様。そちらは品番30705で「Chestnut Willow Calf」とのこと。
先程の箱。
「PLATEAU BLACK」「FRONT」とあります。Uチップは「エプロンフロントダービー」などと呼ばれることもありますが、この「FRONT」はエプロンフロントの「フロント」なのでしょうか? スリッポンのPLATEAUではないよ、ということではないか。ほかに説明がつかないのでそうではないかと思うのですが、ご存知の方おられましたらご教示ください。
さて、そんなこんなで、私と同世代の1960sのペアが箱付きでやってきてくれました。
ウエルカム!プラトー!
とりあえず儀式です。
メンテしましょう。いつも通り、まずは左から。
ステインリムーバー
黒のクリームが少しばかり塗り込まれてました。
LEXOL
コバ周りもしっかりと。
リッチデリケートクリーム
なんかこれだけで十分なくらい黒光りしてきました。
リッチモイスチャー
すみません、写真撮り忘れました。
TAPIRレダーオイル
油分補給&保革。
コロニル1909シュプリームクリームデラックス
我が家では仕上げはこいつと決まっています。
ビンテージ靴のクオリティは1960s以前のが格別、との話を常々聞いておりますが、恥ずかしながら実感したことはありませんでした。手持ちの1950sや60sは履きこまれてくたびれたやつが多い。
で、今回のこいつ。デッドではありませんが、状態が結構よいです。甲に皺はありますが、きめ細かなトゥ。レギュラーラインでこのクオリティとはまさに別格な感じ。なるほどの1960sクオリティです。
ヒールカップ。
おおー、グラマラスです。トップリフトの削れも僅かです。
爪先は少しばかり削れています。
早めの手当てが必要ですかね。BONTAさんに持ち込もう。スチールトゥつけようかな。
ソール。
ソールトニック、KIWIパレードグロス、コロニル、で磨きました。で、Cウイズゆえか、かなり細身に見えます。サイズ、大丈夫かな、と足を入れてみますしたところ、おおー、見た目と違い、ジャストマイサイズです。吸いつくようです。
って、写真撮り忘れました笑。まあ、足入れた状態での写真は、爪先補修してからあらためて撮りましょう。
箱付きのペアは今回が2度目です。
今年6月、52歳の自分への誕生日プレゼントに買ったFREEMAN。偶然ですが、どちらもサイズはUS8.5C。
FREEMANはデッドストックでした。この夏の間に履き下ろすつもりが、タイミングを逃してしまいデッドなままです。来年の夏まで、デッドなままでいさせよう。
エプロンフロントダービーって、なんとなくオッサンくさい、古臭い気がして手を出さずにきましたが、今回のペアはCウイズと少し細身なこともあって、それほどダサい感じでもないかな。
いや、やはり少しオッサンぽいな。
少なくとも、若々しい感じはしない。
けどまあ、いいや。
オッサンだし。
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記念日には靴を買います。
まあ、記念日でなくても買うのですが笑。今回は何を買おうかな。
・・・って、冒頭に書いたんですけどね、あれ、嘘です。
あいや、嘘ではなく、この記事を書き始めたときはそうだったんですけどね。5年目突入記念の1足、ゲットしてしまいました。3日前にカナダを旅立ち、いつも通りなら6週間ほどで到着の見込みです。11月中に届くか、12月となるか、微妙です。何が届くか? はは、まあ、楽しみにしましょう笑。
で、このところの「週1回更新」ですが、駄目ですね。記事を書き始めてからアップするまでの時間が長すぎて、その間に物事が進展してしまいます。
毎回この調子ですと、「嘘つき」との烙印を押されかねない。週1ではペースがスロー過ぎるようです。ただ、週2回更新に戻すにはもろもろありましてまだ無理がある。
なもんで、ペース調整のため、必要に応じて火曜日に不定期更新します。
とりあえず次回は来週11月2日(火)にお目にかかります。
それでは皆さん、素敵な週末をお過ごしください。
ごきげんよう~。
(おしまい)