Freek2Freek

Friedman サイドゴアスリッポン

こんにちは、ばしです。

 

本日よりブログ再開いたします。

父の四十九日が過ぎるまでプラスアルファの期間お休みを頂きましたので、約2ヶ月ぶりの更新です。皆さん、お変わりありませんでしょうか。

 

私はといいますと、

ブログは休んでおりましたが、古靴漁りと週末の靴メンテ作業は徐々に再開しておりまして、お蔭様で今ではすっかりとっくに通常モードです。先月5月に購入したペアも少なくない。で、もっといえば、4月下旬にも数足拾ってきたりなんかしてたりして。

記事は大体いつも、購入した順に書いてアップしていくのですが、この2ヶ月に関してはそもそもどれをいつどの順番で買ったのか、もう、よくわからん笑。加えて、メンテナンスも順不同、済んでいるものもあれば手付かずのものもあったり。ということで、当面は買った順に関わりなく気の向くまま取り上げていこうかと。

 

とはいえ今回は、そんな中でも少しばかりスペシャルなやつです。

なぜって、今回は久々の更新です。そして何より、本日「時の記念日」は、恥ずかしながら私の五十三回目の誕生日であります。もうね、五十を超えますと流石にそんなに目出度いという感じでもないのですが、思えば人生で、父のいない世界で迎える初めての誕生日です。だから何っていうわけでもないのですが、ここはやはり、少しばかりスペシャル感のあるやつがいいな。

5月に届いた1足目のペア。

 

こいつ。

 

 

Friedman サイドゴアスリッポン

「Friedman」という、日本製のペアだそうです。

「Freeman」ではありません。似てますが違います。また、米国INTERCO社のペアに「Friedman Shelby」という名称のラインがあったらしいのですが、それとも違います。今回は「アンティーク雑貨・中古革靴の通販サイトのAwesome」さんにて購入。たぶんAwesomeさんでの3足目の買い物となります。

売り出されたばかりと思しきペアに遭遇。送料別税込9900円。高いか安いか。判断は人によるのでしょうが、私には高くもなく安くもなく。ただ、唯一無二に思えるマイサイズと思しきやつ。買わずに過ごしたら、もう二度と目にすることすら無いような気がして、ソッコーでぽちってしまいました。

で、何がスペシャルかと言いますと・・・、

デッドです!! 未使用品というのはやはりいいものです。惹かれてしまいます。履き下すには勇気がいるのですけどね。ちなみに、昨年夏に買った箱付きデッドなFreemanを未だに履き下せていない小心者の私です。

アッパーは茶のスエード。スエードのペアは2足ありますが、どちらもローファーです。紐の有無に関わらず、もう少しドレス寄りのスエード靴を1足欲しいと常々思っていたのでした。

そして、

サイドゴア、です。
どうです?このデザイン笑。

なんと表現すればよいのでしょう。爪先から甲にかけてのドレス感を台無しにしかねない、この中途半端なチープさ加減。なのですが、何故だかそれが妙に気に入ってしまった次第です。

作りはグッドイヤー製法。ダブルソール、と思ったら、ケミカル素材っぽいミッドソールがサンドイッチされているみたいです。まあ、実用的でよろしいかと。

ウエルトは爪先から踵まで360度です。
ヒールカップはそれほどグラマラスではなく、普通な感じですが、パーフォレーションのデザインはなんだかチャーチっぽいです。

全体的には、とてもきちんとした造作のペア、との印象です。

足入れはまだですが、サイズも恐らく問題なさそう。日本製のこのペア、一体全体どんな会社が作ったのでしょう。調べてみました。

 

 

Friedman 

ソール中央の刻印。「Friedman」「Bencher’s made shoes」とあります。踵周りの意匠と同様に、ロゴのデザインもチャーチに瓜二つですね。

ね、かなり意識してるっぽい笑。

で、Friedmanのは楕円の下に「BRITISH・AMERICAN TRADITIONAL」。ええい、イギリスもアメリカも両方いってまえ!てな心意気の日本製。とはいえこいつは、どちらかと言えば英国寄りな雰囲気ですかね。

トップリフト。

ここにもチャーチを想起させる楕円のロゴ。そしてその下には「IMPERIAL GRADE」の文字が。おー、いーねー。何がどうインペリアルなのか分かりませんが、なんかいい感じです。

調べてみましたところ、この靴を作ったのは「ミドリインターナショナル」という会社だそうです。同社のHPは見つかりませんでしたが、どうやらこんな会社だそう。

セダークレストの製造を請け負っていた
②レッドウイングの総代理店だった
③ミドリ安全の子会社だった

すべて過去形、です。個別に見ていきましょう。

 

 

①セダークレストの製造を請け負っていた

1925年に米国テネシー州で誕生したセダークレスト。アメリカ・GENESCO社の持つワークブーツ系のブランドです。日本への上陸は1974年。2005年以降は(株)チヨダがシューズが独占販売のライセンスを取得しているとのことですが、チヨダ以前はミドリインターナショナルがライセンス製造していたようです。そういえば大学生だった1990年頃、セダークレストのデッキシューズを履いてました。懐かしい。ベージュと濃茶のコンビのあのペアはきっと、ミドリインターナショナル製だったのでしょうね。

 

②レッドウイングの総代理店だった

日本法人ができまるまで、ミドリ社はレッドウイングの総代理店だったそうです。レッドウイングの日本上陸が1970年代、日本法人であるレッドウイングジャパンの設立が2005年。日本法人ができたことでミドリ社のマージンがなくなった分だけ、レッドウイングの靴は若干定価が下がったとの話も。前述のセダークレストのブーツはレッドウイングと比較されることもあったようですが、どちらにもミドリ社が関わっていたから、とういこともあったみたいです。

 

③ミドリ安全の子会社だった

社名に「ミドリ」がある通り、「ミドリ安全」の子会社だったそうです。所在地もミドリ安全と同じ渋谷区広尾だった模様。その後の経緯などは不明ですが、2016年に「セクロテック株式会社」という六本木の企業に吸収された模様です。

ところで、あのミドリ安全が靴なんて、と以外に思ったのですが、ようよう考えてみたらミドリの安全靴、持ってました。

リユースショップで500円で拾ってきた新古品。定価は6000円だった模様。安全靴としての性能はもちろんのこと、モディファイラストっぽい、なかなかにカッコいい面構えでした。

タグには「MIDORI」と「安全靴」の文字。JISマークがプロユースな気分満載です。ミドリ安全の靴、製造はミドリインターナショナル社だったのかもしれないですね。大掃除用に買ったものですが、廻り回って今は叔父の家庭菜園時の相棒になってるみたいです。

 

 

そんなミドリインターナショナル。

時系列としては「2005年」がターニングポイントだったみたいですね。

セダークレストとレッドウイングの扱いがなくなったことが後々の売却へとつながったのか。もしくは、ミドリ社サイドに何かの事情が発生したがゆえに、セダークレストはチヨダへ移管&レッドウイングは日本法人による直販、が必要となったのか。

詳しい事情は分かりませんが、そんな「2005年」以前に存在したらしい同社のオリジナルブランドが今回の「Freidman」。グッドイヤー製法による本格的な造りとその品質には定評があったようです。

 

ところで、

「Friedman」の読み方ですが、

「フリードマン」、です。
「フライドマン」、ではない。
「揚げ人間」、ではない。

なんだけれども、素敵さ加減に気分は揚げ揚げ。いっそのこと読み方もフライドマンの方が面白かったのにね。そんなペアです。

余談ですが、「フリードマン」で検索しますと、アメリカの経済学者「ミルトン・フリードマン」にヒットします。

おおっ、となります。なりました。なぜって、「ミルトン」といえば「フローシャイム」と来るのが米国靴好きな人間の性です。まあ、だから何、っていう訳でもないんですけどね。

 

なにはともあれ、

ウエルカム!
今は亡きFRIEDMAN フリードマン!

 

 

儀式です。

とはいっても、アッパーはスエードで、なにより未使用品の、20~30年前のものと思われるデッドストックです。汚れは皆無です。が、乾燥していないか心配です。スリッポンタイプだし、履き口が裂けたら泣くに泣けない。長年にわたり一切の手入れをなされないままでいたペアでしょうから、保湿は念入りにしておきたい。

ということで、私としては初の試みですが、スエードにグリセリン保湿してみました。

 

 

グリセリン保湿

コットンパフに濃度30%のグリセリン水を十分染み込ませ、アッパーを覆い尽くします。

まずは左から。

ちなみにコットンパフは片方で26枚です。両足で約50枚。百均で80枚入り✕2箱で110円のを買ってきました。ざっと50円ですかね。

ところで、アッパーの状態ですが、爪先と踵はかっちり、他は結構柔らかな感じでした。履き口が堅くなって裂ける、といった心配はなさそうです。とはいえ、グリセリン保湿。乾燥して少し白っぽくなった雰囲気がしっとり濃い茶になれば嬉しいな。

てなことで、右も施術の上、このまましばし放置です。大体いつもは2時間程度放置するのですが、こいつ、なんだか吸い込むスピードが非常に遅い。防水スプレーでもふってあったのでしょうか。とはいえ、後戻りもできない。このまま丸1日放置してみました。

見た通り、全体的にムラなく浸透したようです。濡れた分、かなり色が濃くなりましたが、乾けばある程度は元の色に戻ってしまうのか。ま、色の変化にはそれほど拘りはありません。強いて言うなら、明るい茶色よりも濃い茶の方が好みです。まあ、それもそれほどこだわってるわけではありません。兎にも角にも、当初の白っぽさが改善されれば、色の濃淡は何でもよいかな。

コットンパフで覆い尽くしてから、約28時間経過後の状況です。内側までしっかり浸透しました。で、ライニングだけでなく、なぜだかソックシートまで湿ってます。よし、十分でしょう。これ以上は必要なさそうです。乾燥させよう。型崩れせぬようシューツリーを入れてしっかりと。

 

☆★☆★☆★☆★☆

 

翌週末。

アッパーの白っぽさは改善したように思えます。スエードにグリセリン保湿、も、それなりに効果はありそうです。ただ、サイドゴアの部分が波打っているのが少し気になる・・・。

ソールはといいますと。

一部シミになっております。まあ、履けば見えないし、気にしない、気にしない。

内側には刻印が。

「FM-1947」は品番ですかね。サイズは7.5のEE。US?UK?ワカラナイ笑。
「9012-06」はなんでしょうか。「1990年12月6日」と読めなくもない。年代的にもそのあたり、バブルの頃の製造である可能性も高そうです。というか、明確な根拠はないのですが、ちょうどその頃の品ではないか、との見立てです。

さて、戻りまして、次のステップへ。

 

スエードブラシ

ちゃんとしたのを持っていなかったので買ってきました。500円。部位によって使い道が異なるらしい。この説明書の記載された袋は捨てずに保管せねば。

中央に真鍮の見える部分で軽く撫でるように擦ってみました。

 

さて、最後のステップ。

 

防水スプレー

こいつも新たに購入。防水ならび防汚を目的に、全体的に万遍なく。

ぷしゅーー。

色が濃くなりました。

日陰に移して、三十分乾かす。

再度ブラッシングしてメンテ終了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

お、なんかスエードの肌理が整ったような。

 

【BEFORE】

【AFTER】

うん、いいですね。やはり肌理が細かく整ったように思えます。ブラッシングの成果でしょうか。

 

【BEFORE】

【AFTER】

ああ、よかった、白っぽい感じも改善しました。ただ、気になっていたサイドゴア、、、少しだらしなく伸びたような気がします。グリセリン水が良くないのかもと思いましたが、単にゴムが経年劣化しているだけのような気がします。

デッドストックですから、アッパーに痛みはありませんが、ケミカルな素材はなかなか同じようにはいかないのかもしれません。ま、不具合あるようならこの部分だけ新しいのにリペアしてもらおう。あるいはドライヤーで縮めるか。ゴムは熱で縮むらしい。

 

さて、さっそく足を入れてみました。

うん。いい感じです。色目もドレス感も、思っていたイメージ通りです。

気になるサイズ感ですが、履いた感じはUK7.5な印象です。ウイズはEEの表記通りやや幅広めか。爪先側はそれほどでもないのですが、踵周りに若干の余裕あります。素足で、ではなく、薄手のショートソックス履けばちょうど良さそうです。

 

あらためて、全景。

 

 

うん、なかなかに素敵な佇まいです。

一見すると、日本製とは思えない出来栄えのペアとの印象です。

米国ビンテージ靴の場合、1960sがメインのターゲットとなります。アメリカ経済が絶好調で、高級品がバンバン売れた時代のハイクオリティな品です。1980s~90s前半の日本も同様に絶好調でした。所謂、バブル経済。あの頃の日本製もかなり頑張ってる良い品が多いとの印象です。円安が進んだ昨今、この手のミントなお買い得なやつを国内で漁る、というのも一つの手かもしれません。

そんな風に思わせてくれる今回のペア。

スエードではありますが、そのトラッドなスタイルゆえ、春夏秋冬、季節を問わず活躍してくれそうです。

 

この夏、勇気をもって履き下ろしたいと思います。

 

(P.S.)

だいぶ休んだのでリハビリを兼ねて、
当面は火金日の週3更新でいきます。
次回の更新は明後日【6/12日】です。

日曜日は番外編的な短めなやつ、で、
ちょっとくだらない感じなやつ、で。
ま、いつもくだらないんですけどね。

(おしまい)

 

モバイルバージョンを終了