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GUCCI Horsebit Boots のリシェイプ

こんにちは、ばしです。

 

今回は2月の2足目のご紹介です。

2月の1足目は記事にもしてないし手入れも未だ。順番が前後するのですが、前々から欲しい欲しいと思ってたやつの安いやつに遭遇しました。一目散にレジに直行、で、嬉しくて三連休中にメンテ&履き下しました。

こいつ。

 

 

GUCCI Horsebit Boots

グッチのホースビット。

乗馬の世界にインスピレーションを得たGUCCIのアイコンなわけですが、今回のはブーツ?チャッカ?ハイカット?です。正式名称分かりませんが今回ここでは「ブーツ」ということにさせて頂きます。

グッチのホースビットはローファーを2足持っております。2足目の黒を昨年ユーズドで購入。1足目は茶色で、1997年に新婚旅行の旅先で買った記念のペアです。長年の大のお気に入りで大切に履いている愛用品なわけですが、ブーツがあるとは。知りませんでした。

これで知りました。

「服と賢一  滝藤賢一の『私服』着こなし218」

娘が数年前に買ってきたこの本。芸能界イチの“オシャレ俳優”と言われる滝藤賢一氏の毎日の私服姿の写真集なのですが、その中に足元がホースビットブーツのスナップを発見しまして、おお、こんなのがあるんだ、欲しい、と。滝藤さんのようにオシャレには履きこなせないだろうけど、靴は欲しい。

以来ずっと探してきたわけですが、ローファーよりも球数が少ないからでしょうか、リユースショップで見かけることは稀で、見かけても安くはない。ならばとメルカリを漁るも同様に安いやつは見当たらない。何より、マイサイズなのがほとんどない。なのに今回は、

読めますでしょうか?

なんと税別2300円!!安い!ありがたい!ありがたいけど安過ぎないか? まあなんか理由があるのでしょうが、見た限りアッパーにはそれほどダメージもない。どれどれ、と眺めてみますと、

かかと内側。サイズは「42E」。やや大きめですが厚手の靴下履いてちょうどな感じ。そんなことよりもカウンターライニング、破けてはいないもののかなり皺が寄ってます。皺くちゃ。

ソールは結構消耗してます。ヒール部分はビブラムの凹凸が相当にすり減ってます。前の持ち主のお気に入りだったのでしょう、登板回数も多かったんでしょうね。まあ、それは大変良いことです。良いことなのですが、

真後ろから見ると外側がかなり片減りしてるのが分かります。このままでも履けなくはないでしょうけど、バランスが悪そう。歩きづらいかも。で、その上部のヒールライン、ヒールパッチも歪んでしまっているようです。残念ながらシューツリー入れてこまめに手入れ、という風には扱われていなかったのかもしれない。

履いてみるとどうなんだろう。見た目ほど酷くはないかも、いや、見た目以上に酷いかも。まあ、どっちでもいいです、不具合があれば修理して履こう。修理代をかけてもたぶん安い部類のホースビット・ブーツであるように思える。

てなことで、早速儀式です。
いつも通りまずは左から。

 

 

ステインリムーバー

ワックス落とし、汚れ落とし。

ワックスはほとんどなしでした。

 

 

LEXOL

コバ周りをハブラシで入念に。

アッパーも歯ブラシで、と思ったら、

ヒールパッチの糸がほどけてます。直ぐにどうこう、ということはなさそうなんで、まあ、そのうち手当しよう。

 

 

デリケートクリームもどき

いつも百均のヒト用クリーム投入。まずは踵内側にたっぷりと塗り込む。次いで、アッパー全体に・・・、と思ったけど、やめた。その前にワンステップ踏もう。

 

 

リシェイプ

踵はもちろん甲の周りも少し伸びた感じですっきりしてません。リシェイプです。形を整えましょう。濡れた状態から乾く過程で革は若干縮みますので、履き古されて型崩れしたアッパーの再生にこの作業は結構効果的です。

ぬるま湯に「どぼん」と浸けても良いのですが、今回はそこまでは面倒なので割愛です。霧吹きで水分をガンガンに吹きかけることにしました。

グリセリン水にしようかと思ったのですが、生憎グリセリンを切らしてしまってまして、単なる水(ぬるま湯)にしました。

それなりに乾いていたようで、降りかけてもすぐに染み込んで元通りになっちゃいます。ボトル半分ちょっと降りかけてようやく表面に水が浮いてきました。

やっとこさ全体的に湿ったようです。
で、こいつを乾燥させるわけですが、

念のため栄養補給。

先ほどのヒト用クリームを全体的にしっかりと塗り込みました。指で触ってもすっかりしなやか&柔らかくなりました。よし、乾燥させましょう。

シューツリーを入れた状態でオイルヒーターの上へ。自然乾燥でも若干は縮みますが、熱をかけたほうがより縮む印象です。何より、この季節は自然乾燥だと時間もかかります。早く履きたいし、ここはオイルヒーター一択です。オイルヒーターがなければコタツの中でも浴室乾燥でもよろしいかと。

一晩放置。
翌日の朝。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おおっ!すっきり整いました。

良い感じではないでしょうか。伸び気味だった履き口は少し小さくなったように思えます。ライナーに皺が入り、のたくっていた踵周りもすっきりしました。甲もすっきり細めに整ったような。まあ、履けばまた崩れるでしょうが、都度シューツリーを入れておけば当初ほどには型崩れしないでしょう。

さて、通常通り仕上げて行こう。

 

 

デリケートクリームもどき

甲も、

踵付近も、潮が吹いたみたくうっすら白い箇所があります。こいつを消す意味でも再度ヒト用クリーム投入。

良い感じ。

 

リッチモイスチャー

もちもちになるやつ投入。

 

TAPIR レダークリーム

油分補給&保革。

 

コバインク

コバが締まれば全体も引き締まる、

はず。

 

さて、仕上げ。

 

コロニル1909ニュートラル

いつものクリームで。

良い感じですかね。

さて、右足も同じ手順で仕上げたらメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、朝日に映えますね。

 

【BEFORE】

【AFTER】

ツリーが入ってることを差し引いても、見た目はすっかりすっきりしたようです。さて、あとは履き心地です。早速履き下してみました。

おお、見た目は大変グッドです。
ローファーと比べて大げさというか、かなり派手ではないか、どんなふうに履けばよいかと思案してましたが、そうでもなかった。何も気にする必要はなさそうです。むしろローファーより気兼ねなく気楽に履けそうな印象です。

ただ、踵の片減りはやはり気になります。

歩きづらいし、靴にもあまりよろしくなさそう。 自分でDIYで応急処置とも思いますが、折角なんでこの機会にプロに任せてしっかりリペアしてもらうことにしよう。

このラバーソール、ヒールまで一体型になってるのですが、ヒール部分だけ切り取って交換とかできますかね? まあ、プロにお願いすればうまくやってくれるでしょう。

よし、それまで君はしばらく休憩な。
と、その前に、

 

記念撮影。

ローファー2足と集合写真。
3足ともビブラムのラバーソールです、

ハイカットとローカット。
全く異なるはずなのに、どちらのスタイルでも素敵です。そんな靴、あまりないように思えます。

さすがグッチ、

というべきなのでしょうね。こいつ、ブーツだけれど季節問わず活躍しそうです。なんなら短パンにでもこいつならおかしくないかも。まあ、それはやらないとしても、ラバーソールだし、梅雨時までは使い勝手良く活躍してくれそうなペアです。早めにリペアに出そう。

修理完了したらまたご報告します。

 

(おしまい)

 

 

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