こんにちは、ばしです。
円安ですね。戻らないですね。
靴本体だけでなく送料も割高で、海外からはなかなかに買いづらい、そんな今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。いやあ、ほんとなかなか手が出しづらいです。私はといいますと、夏に1足ぽちったきりで、以後は海外モノは手を出さずにおります。
とはいえ、来月11月はブログを開始して7年目となるアニバーサリーな月でもあり、記念の品を買うに当たっては海外も視野に入れておきたい。まあ、別に国内でもいいのですが、ここ数か月国内外をウォッチしている中で記念の品に相応しいスペシャルなやつとなるとそう多くはない。
円安が是正するまで待つべきなのでしょうが、さらにもう一段安くなる、なんてこともあり得ないわけではない。ということで、思い立ったが吉日。記念ですし、海外いっとくか。今注文しとけば来月初め頃には届くだろう。
そんなセルフトークののち、久々に海外サイトでぽちったのが先週土曜日の午前。で、その日の午後、まるで計ったかのようなタイミングで夏にぽちったやつが届きました。いつものカナダのセラーから船便で2ヶ月。
こいつ。
John McHale Caravan Collection
分厚いソールにごつごつしたアッパー。
いかにもカナダ靴といった雰囲気のこいつ。
左右でソックシートのロゴが異なります。
屋外でみてみよう。
お、見知った風景です。
今回はJohn McHale。1909年にカナダのオンタリオ州で創業したマクヘイルのペアには「ジョン」名義のものと「スコット」名義のものがあります。今回はより流通量の多いジョン名義のマクヘイルです。
で、反対のソックシートには異なるロゴが。
「Caravan Collection」というラインのペアのようです。セラー情報によりますとこの「キャラバンコレクション」とは、ゾウ・アザラシ・ラクダ・ウォーターバイソンなどのエキゾチック・レザーを用いたラインなのだそう。今回のこのペアは1970s前半ころのウォーターバイソンのペア、とのこと。
うん、確かにウォーターバイソンですね。このアッパーのペアは他にも何足か持ってますが、分厚くて丈夫で、ややカジュアルな感じで、多少のキズなどはあまり気にならないところがチャームポイントかと。
ソールも厚めのダブルソール。
このくらい分厚いのはカナダ靴以外にはあまりないのではないかな。多少背も伸びるかな笑。
サイズ表記は「D8」。
米国靴表記では「8D」ですが、カナダ靴は数字とアルファベットの順番が異なります。サイズは私にちょうどなはず、きっと。ところで、
ソックシートの端にパイピングが施されてます。見たことのない仕様です。裏側に何か仕込んであるのかな。剥がそうとしてみたけどがっつり接着されてます。無理はやめとこう。
カナダの高級靴メイカーの一角をなすマクヘイルですが、送料込みで1万円ほどとお安くゲットできました。米国靴よりも廉価なのも魅力の一つですが、造りは本格派です。メンテし甲斐ありそうなこいつを、届いた翌日日曜日、さっそくメンテいたしました。
いつも通り、まずは左足から。
ステインリムーバー
ありゃりゃ、結構赤いですね。
もとはこんな赤くないのでしょう。
ええ、そんな予感してたし。
LEXOL
コバ回りを歯ブラシでしっかりとかき出す。
布にとってアッパーもごしごし、なんだけどあまり落ちない。
RenoMatt
こういう時は強力リムーバー。
力を入れるのは禁物です。
入れなくてもこの通り。
泣くべきか笑うべきか。
皺にも入り込んでるみたいです。
歯ブラシで軽くゴシゴシ。
おお、溶けだしてピンクに変身です。
そんなこんなで、だいぶ落ちたのではないかな。
まあ、こんなもんで、次。
デリケートクリームもどき
百均のヒト用クリームをたっぷりと。
あまり変化なし。
リッチモイスチャー
もちもちになるやつ投入。
おお、一気に趣が変わってきました。
いい感じです。
TAPIR レダーオイル
油分補給&保革。で、余分な汚れも除去してくれるわけですが、この工程で何がどのくらいどう落ちるのか。
おお、意外と落ちてるのね。
さて、しばし浸透です。ソール周りを綺麗にしてる間に10分ほど経過したらアッパーの仕上げです。
コロニル1909(ムショク)
いつものクリームで仕上げ。
凸凹してますので皺の間にクリームが残るかも。
いつもより入念にブラッシングしときました。
うん、いい艶感です。
赤みも減って、本来の色目に近づいたかな。
えーと、ここまでで31分経過です。
いつもより時間かかってます。
右も同様の手順で約30分。
ああ、しんど。
どんっ。
おお、素敵なシボです。
【BEFORE】
【AFTER】
艶やかになりました。
【BEFORE】
【AFTER】
この迫力のアッパーにはこのくらい分厚いソールが似合います。
羽根からつながる履き口の切り返しがアクセントなわけですが、
このステッチ。
超絶細かい!です!
いやはや、ここまでピッチの小さなのはあまり記憶がありません。素晴らしい技かと思います。
ステッチはグラマラスなお尻の上をぐるりと回って内側まで。
うぉお。堪らん。いい感じです。
粗雑さと繊細さが入り混じったかのような佇まいです。この手の雰囲気はカナダ靴の専売特許ですね。いやあ、これだからカナダ靴はやめられない私です。
よし、足を入れてみよう。
スクエアなトゥということもあって、爪先はかなり余裕があります。足指が十分動くくらい。靴下履いても余裕ありそうです。
方や、土踏まずから甲にかけてが結構タイトです。外羽根なんで着用に問題はありませんが、羽根はわりと開き気味になりそう。甲と土踏まずを4穴で締めあげてのタイト目なフィッティングです。
歩きやすそうです。
ジャケパンに似合いそうです。
履き下ろすのが楽しみです。
出番は近いな。
(おしまい)