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J&Mコオロギ2号のメイク落とし

こんにちは、ばしです。

 

先週金曜日。

久々にこいつを履きました。

J&M ARISTOCRAFT
TUNNNEL STRAP SLIP-ON

ジョンマーの「コオロギ2号」です。以前このスタイルのペアを持っていたのですが、少し大きくて転がしました。で、その後大変後悔をしまして、2年ほど前にマイサイズを買いなおしたものです。1号はきれいな茶色(1号記事こちら)だったのですが、2号は焦げ茶、というか、まだら模様です。

これが本来の状態なのかと思っていた、いや、そう思いたいと思っていたのですが、いやあ、ねえ、そんなわけないよね。

確信したのはこのときです。

マイファースト TECNIC

今は亡き英国シューメイカーのペア。こいつも焦げ茶というか、濃いめのボルドーかと思っていたのですが、メンテしたらこのあり様です。

レノマット・リムーバーを歯ブラシに浸けてゴシゴシやったら落ちるわ落ちる。ワックスはあまり使わない私ですので、どうすればこんな風にまで色を変えられるのかと感心したものでした。

で、今回のジョンマー。

到着後のメンテナンスでは、これでもレノマット投入してこの状態だったんですよね。まあ、歯ブラシ使ったわけではなく、なんとなく予感めいたものもあって、薄く開けた目をさらに逸らしながら、優しく「なでなで」した程度で済ませたのでした。

ただ、それでもムラ感が強まり、結局、茶色でも黒でもないこの中途半端な色目の所為でたまにしか履かない。このままではこの先もずっと登板機会は僅かなままでしょう。うーんそれはまずいです。なぜって、仕事で履く用のジョンマーは今はこの1足しか持ってません。

よし、ここは。

と、覚悟を決めて、さっそくメイク落としを決行することにしたのでした。

まあ、これはこれで綺麗ではあるんですけどね。

遠目には、ね。

どんな色のワックスがどの程度塗られていたのか、を確認する目的でこの綺麗なウエスを使ってみることにしました。

まずはいつも通りで行きましょう。

 

 

ステインリムーバー

ウエスにつけて爪先をなでなで。

うーん、ワックスは落ちてはいるのでしょうが、トゥの変化は僅かです。

こいつで頑張っても労多くしてなんとやら、な気がします。

 

LEXOL

コバ回り、いつもの要領で。

しっかりと拭う。

奥に入り込んだのをブラシで散らす。

まあ、ルーティンということで。

さて、頑固なまでに黒く染みついたこいつを、

強力リムーバー、見参。
実は二度目なんですけどね。ですが、今回は歯ブラシで優しく、しかし、しっかりとやります!

 

いざ、投入!!

ぐぉーーっ。

う、ウソだろ。

これはもう、ねえ、なんともかんとも。

【赤茶】 ✕ 【黒】= 【焦げ茶】

見た目には焦げ茶っぽかったのですが、黒いワックスが塗られていたようですね。永らくそのままの状態でおりましたので、しわの奥に入り込んでます。上下左右、くるくると360度、しっかりとブラッシング。

 

どうだっ!

うーむ。

どうすればこの赤を焦げ茶に変身させることができるのだろう。

で、ほんとに細かな部分まで、感心するほどにまで黒が入ってます。

お陰でなかなか落ちません。

ストラップの隠れて見えない部分までも真っ黒。いやあ、なぜそこまでやる必要があったのでしょうか。やった本人に聞いてみたい。

 

さて、ようやく八合目あたりでしょうか。強烈リムーバーですので、あまり強くこするのはまずいのですが、これ以上はブラシだと埒が明かないので布にとって指でもそのままこすりました。

さて、この日は土曜日の午後だったのですが、あっという間に時計の針が進んでいきます。

90分頑張りました。

だいぶ落ちたかな。細かな部分は目を瞑ってやってください。これが限界。

塗りも塗ったり。

落としも落としたり。
結局3枚くらいダメにしました。

 

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このあとさらに90分。
右足のワックスを落として、左右ともにデリケートクリームもどき&リッチモイスチャーで保湿しました。

結構吸い込みました。

2年ほど前の前回のメンテ時もいろいろとクリーム入れたのですが、ワックスの上からで実際はそんなに入ってなかったのかもしれない。

さて、次いで油分補給です。

 

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

だけでなく、取り切れない汚れも落としてくれる奴です。

まあ、ワックスのこれ以上の除去は難しいでしょうが、油ギッシュかつ艶やかな感じです。パーフォレーション部分の黒がワックスなのか、水分油分が染みて黒くなっているだけなのか。気になるところですが乾くまでどうしようもありません。すでに夕方17時を回りました。とりあえずこの日はここまで。

 

☆★☆★☆

 

翌日。

だいぶ落ち着いように見えます。

爪先のシミはもうどうにもなりません。
隠すには全体を濃くするしかない。それはもう勘弁です。しゃあないですが、このままでいきましょう。

パーフォレーション部分、ワックスが残っていたわけではないみたいです。完全に乾ききってないみたいですが、仕上げていきましょう。

 

コロニル1909(ムショク)

いつものクリーム。
その後しっかりブラッシングしました。
メンテ、完了!

 

【BEFORE】

【AFTER】

もう、別人です。
いや、別靴です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

色ムラはまだありますし、落ち切ってないところも少なくない。
気になるところも少なくないですが、

まあね、皆、他人の足元なんてそんな気にしてません。皆が気づいていないその間に、メンテして、するごとに徐々に均一になっていくことを期待しましょう。

 

しかし、なんでまたこんな赤茶を黒く塗り替えようとしたんでしょうかね。何かそうせねばならない理由でもあったのか。それとも、

人は赤い靴をみると黒く塗りたくなるのでしょうか。僕はやりません。いや、スキル不足でできない。

せっかくなんで、記念撮影してみた。

ジョンマーの方がべったり塗られていたのに、そして、その状態でかなり永らく放置されていたのに、アッパーの艶感はジョンマーに軍配が上がります。油分がまだ完全に馴染み切っていないのかもしれません。次に履くときまでにも少し変化するかも。どうなっているか、楽しみです。

黒いワックスの残骸はありますが、もちもち感もすごいです。

「素顔のままで」だとか「ナチュラルメイクが好み」だなんていう気はさらさらありません。メイクが薄かろうが厚かろうが、綺麗なものはキレイなのです。靴も女性もキレイなのは素敵ですし大好きです。

ですが、

ソックシートのロゴに「USA」表記がないこいつ。こう見えて結構古め、1960s~70sの後半のペアなのです。やはり、1960s当時のモノは革質も素晴らしかった。であるならば、そんなやつはその素晴らしさを生かした方が良いのではないかな。なんて風に思う次第です。

なもんで、焦げ茶のままでも素敵でしたが、こいつに関してはメイクを落としてよかったな、なんて風に思う次第です。

 

 

ただ、一つ問題があります。

 

もうコオロギとは呼ばせない。
と、申しております。

ああ、もうコオロギとは呼べない。
それこそ、真っ赤な嘘、であります。

 

新たなニックネームを考えねばなりません。

 

(おしまい)

 

 

 

 

 

 

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