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LWB by WEYENBERG

こんにちは、ばしです。

 

2年前にウエインバーグのペアを買いました。

そうそう、これ。

雑誌の広告であります。セラー曰く、私が生まれる1年前、1968年のモノだそう。アメリカから届いたのはちょうど2年前の今頃でその後ずっと放置したまま。

だったのですが、この度目出度く額縁を調達してまいりました。いや、この度といってもそれも半年以上前で、良いのが買えたことに満足してしまいその後ずっと放置したまま。

だったのですが、先月部屋の片づけの際に忘れていた各々の存在に気付いた私。ほったらかしにしていて申し訳ない心持でようやくセットいたしまして、遂に陽の目を見ることになったのでした。

 

で、はたと気づきました。

ウエインバーグの靴がない。広告ではなくリアルな奴のほう。靴棚にもクローゼットにも、1足もありません。おかしいな、これまで4、5足買ったと思うのですが。確認しましたところ、大きかったり小さかったりで全て転がしてしまっているようです。そうしますと、

 

ほ、欲しい、ウエインバーグ。

と、なる。いわゆるないモノねだり。なんだけれども、実際これまで手に入れたウエインバーグのペアはどれもなかなかに素敵でした。特に、1960sとか旧い奴はクオリティが大変良い印象です。そう、まさに雑誌の広告の頃のやつ。

積極的に探そう、というほどではないのですが、1足くらいは持ってないといけないかも。出物がないか気にかけておかねばなるまい。そんなことを思い始めた矢先、額縁にセットしてからちょうど1週間後、出会ってしまいました。

 

 

 

WEYENBERG Long Wingtip Blucher

ウエインバーグのロングウイング。

ちょうどこのくらいの色めの茶のウイングチップが欲しいと思っていたタイミングでもありました。写真は大阪鴫野にあるoddment storeさんの店内、試着したときのものです。最近もろもろ入荷しているらしい。と聞いて十月の最後の日曜日に久々にオッドメントさんへ伺ったのでした。

前月の9月にアメリカ仕入れに行かれた際のペアが順次届いているとのこと。なのですが、今回のペアはその前のアメリカ仕入れの際のモノらしい。どうやら私が前回お邪魔したのは前の冬~春頃か。相当に久々だったみたいです。

どおりで見慣れぬペアが沢山ある、そんな中でたまたま目に留まったのがこいつ。で、それがたまたまウエインバーグだという偶然。ただ、サイズ表記は8.5Cということで、履けなくはないけれどジャストではない。どんな感じかと試着して歩いてみましたところ、

思いのほかいい感じ。

長さは確かにUS8.5。私には気持ち大きめ。というか、気持ち長い。今回も指先に空間が若干ありますがデカいというほどでない。「いい感じ」の理由は甲周り。土踏まず~甲周りは確かにCウイズ。ジャストにタイトに固定されるので靴の中で足が前後に遊ぶことは無さそう。爪先の方もそれほど狭くはない。

普段「US8.0D」の私は、シューメイカーにもよりますが「7.0EE」「7.5E」「8.5C」「9.0B」サイズは爪先の余裕の有無はあれど割とすんなり履けてしまいます。そういえば、以前持っていたウエインバーグ

1960sのこいつのサイズは「670」=US7.0EEでしたが、すんなり履けてしまってびっくりしたのでした。

今回は気持ち大きめですが多分問題ないでしょう。とにかく土踏まずあたりが心地よい。

この「Added Comfort」。ハノーバーなどでもよく見かけるアーチサポートなのですが、サイズがちょうどなのかなんのか知りませんが、吸いつくようにフィットします。

反対側には印字が。

「8 1/2C」
「550121」
「7」
「322」

サイズ以外は意味はよくわかりません。で、「55~」の下、「322」の左の丸いイラスト。

握手型のUNION STAMPです。

UNION STAMPとは労働組合に加盟している組合員の手による製品、との証です。労働組合の力が強かったアメリカらしいマークです。

このマークからも年代判別ができるわけですが、この「握手」しているマークは1980s。ほんとは1960sあたり、さきほどの「670=7.0EE」同様のハウス型(家のマーク)のを物色するつもりだったのですが、年代若めのこいつがえらく気に入ってしまいまして持ち帰ることにしたのでした。

適度に草臥れてますがキズやダメージの類はありません。

ライナーは前側がファブリック。後ろ側はレザー。タン裏もレザー。フットプリントがついてますが、それほどきつくはない。

ソックシートのロゴはかろうじて残ってます。
冒頭の雑誌ADと同様「MASSAGIC」の仕様です。

ヒールは釘だく。

オリジナルか否かは分かりませんが、嬉しくなるやつです。1980sだけどこのヒールは加点評価です。ラッキー。早く履き下したいな。さて、早速メンテ行きましょう。

いつも通りまずは左足から。

 

 

ステインリムーバー

このくらいシボのきついLWBは持ってないな。

まあ、だから買ったんですけどね。

 

LEXOL

いつも通りコバ周りをしっかりと。

キズ?色抜け?があります。
今回は補色予定です。うまく隠れますように。

 

RenoMatt

強力リムーバーの協力をお願いしました。

アッパーはそれほど変化はなし。なのですが、

タンの紐の跡。

優しくシャカシャカ。

すっきり~。

 

デリケートクリームもどき

予想に反しまして、

思いのほか吸い込みます。

 

リッチモイスチャー

もちもちになるやつも投入。

いつもよりサラッとした仕上がり。
なぜそうなのかは不明です。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

キズはまだ目立ちます。

 

コロニル1909(濃茶)

アッパーよりも濃いめの茶色を入れてみました。

結構、

入った。

右足も同様の手順で仕上がたらメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

ほんの少し色が濃くなりました。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

ソールもヒールもいい感じ。

ストームウエルトは踵までぐるりと360度。

アメリカンなロングウイング、ってなバックシャンです。

アッパーの革質はやや硬め。
1960sのクオリティには遠く及びませんが、

迫力は満点です。

昨日履き下しました。
サイズはまずまず問題なさそう。

ジャケパンでもいけますし、
週末にデニムにでもいけます。
アメリカンなロングウイングは守備範囲が広いのが良い。

 

あらためて、全景。

しゅっとしてます。

Cウイズがいい感じに細身で見た目にも良い感じです。紐はやや草臥れてますが、折角なんでこのまま交換せずにいくことにしました。

思えばここ最近、英国靴や安い日本製やばかり買ってたような気がする。今回は久々のMade in USA。やはり米国ビン靴はいいなあとあらためて思った次第です。

 

なんかこう、落ち着く。

 

(おしまい)

 

 

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