Breather Wright をスペシャルケア(その3)

こんにちは、ばしです。

 

3回シリーズの今回が3回目、完結編です。
前の2記事をまだな方はぜひ先にご覧ください。

Breather Wright をスペシャルケア(その1)
Breather Wright をスペシャルケア(その2)

さて、続きです。

前回のその2では、クリストフポーニー・レザーセラムその後同じくクリストフポーニー・レザークリームを塗り込んだところまで、でした。

ギトギトです。
1週間寝かせました。

 

☆★☆★☆★☆

 

1週間後の先週土曜日。

だいぶ浸透した、っぽい。

ギトギトはほぼゼロ。

かなり落ち着いてます。

あんなに塗り込んだのに、1週間放置すればこんなにも馴染むもんですね。これまでせいぜい丸1日程度、せっかちに進めてきましたが、じっくりのんびり取り組むのも悪くないな。

さて、馴染んだ、とはいえ、ところどころヌメッとした手触りも残っています。100%完全に染み込みきったわけではない。

 

 

LEXOL

余分な油分をこいつで除去です。

どうでしょう。

しっとりしたっぽい。

さて、仕上げです。かなり綺麗になりましたが、若干の色ムラも残ってます。今回は補色もかねて、ブラウンのクリームを入れることにしました。

 

 

コロニル1909(ミディアムブラウン)

濃茶にするか悩んだのですが、新たな色ムラが発生しかねない。ということで、同系色のこいつをたっぷりと。

ブラシで塗り込む。

左足完了。

かなり厚めに塗ってます。

両足に塗布完了。

さて、折角なんで少し馴染ませましょう。少しくらいは浸透するかも。ここまでが先週土曜日のお昼前。両足に厚く塗り終えたのがちょうど10:30amです。夜まで半日ほど放置プレイです。

 

さて、それまでの間にひと仕事。

げっ。王蟲(オウム) の目が赤くなっているっ。

いえ、ハンディアイロンであります。

石鹸で手洗いしておきました靴紐。ただ、結構ヨレヨレです。アイロンをかけてシャキッとさせてみました。

おおっ。

いい感じ。

 

そうこうしてる間に夜がやってきました。

19:30頃の写真です。

半日も経ってませんが、それなりに馴染んだみたい。次の日まで放置しても良いのですが、まあ、もう十分でしょう。せっかちな私です。

左足、ウエスで拭きとりました。

うん、いい感じに光ってます。

すっきり綺麗になったな。

右足も拭き取りました。

少しばかり色ムラが残ってますが、

まあ、いい色艶だし、許容範囲ということで。
さて、細かな部分も手を入れましょう。

 

コバ周り

コバはサンドペーパーをかけて、

今回はダークブラウンのコバインクを投入。

お、新聞にピントが合ってるな。ご愛敬。

サンドペーパーをかけ、コバインクを塗り、乾燥したらウエスで磨いて、最後にニュートラルのワックス入れてまた磨きました。

うーむ、ピントが合いませんね。
お次。

 

履き口パイピング

ところどころ割れてます。

黒いコバインクで着色しましょう。

目立たなく、

なった。

まあ、履けば見えないんですけどね。

最後に、

 

アウトソール

コロンブスのソールトニックをたっぷりと塗り込み、一晩しっかりと乾燥させました。

翌朝。ニュートラルのワックスで仕上げ。自分でハーフラバーしようかと思ったりもしてたのですが、直ぐに必要なほどにはヘタリもしておらず。これ以上手を入れるのはやめてきます。最後に全体的にブラッシングして、紐を通したらメンテ完了です。

 

どんっ。

おお、すっきりしました。
ビフォーアフターで確認です。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

お。なかなかいいですね。

 

【BEFORE】

【AFTER】

別の靴みたい。
というか、最初がひどすぎた笑。

もういっちょ。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、見違えました。

 

ただ、
近くでじっくり見ますと、

シミは完全には取れていない。

色ムラが結構あります。

色ムラといいますか、

皺の奥の旧いワックスかクリーム、完全に取り切れていない。

いつもなら「屋外でメンテ」な私ですが、8月はこの暑さのせいでクーラー効いた部屋で作業したわけなんですが、これもまたよし悪しです。

屋内だと結構綺麗になったように見えるわけですが、

太陽光の下だとこの通り。
うーむ、お天道様の目は誤魔化せないですね。

うーむ、やはり作業は屋内がよさそうですね。

けどまあ、今回はこれでオーケーとしましょう。私にはサイズが小さくて履けませんので、こいつは近々出品予定です。気になる汚れは次の持ち主になんとかしてもらいましょう。

黒ずみは残ってはいるものの、革質は大変素晴らしいです。強力リムーバーをあれだけたくさん投入したのに、傷み・ダメージは皆無。きめ細かで柔らかなで、これぞアメリカン・ビンテージ靴、といったクオリティではないか。

恐らく、履き心地も申し分ないかと思われます。

色も秋色でこれからの季節に活躍しよう。スーツに履くには少しばかり綺麗さが足りませんが、ジャケパンや休日のデニムスタイルであれば色ムラもさほど気にならないのではないかな。

「これからビンテージ靴デビュー」なんて人に履いてもらって、旧いビン靴クオリティを体感してもらうのにちょうど良いペアかも。で、がっつり沼に引きずり込んでくれそうな気もします。

そうでなくとも、すでに沼に嵌ってる人でもいいや。さらにキレイにしてくれそうです。いずれにせよ、大事にしてくれる方の足元へ届くとよいね。

で、ほんとはこのメンテ作業こそがビン靴好きの一番大きな楽しみでもあるわけですが、すみません、今回も美味しいとこ頂いちゃいました。

ご馳走様。

 

2024/9/4追記:追加施術しました。
Breather Wright をスペシャルケア(その4・完結編)

 

(おしまい)

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