こんにちは、ばしです。
おおそうだ。
去年の暮に、転がすつもりで拾ってきたペアがあったな。早々にメンテナンスして旅立たせよう。少しくらい儲かるはずウヒヒ。今回はそんなペアをご紹介。
MAXVERRE マックスヴェッレ
ど派手なダブルモンク。
ど派手なその理由は、
赤いオーストリッチ、だからでしょう。
いやはや、今どきオーストリッチって、なかなか見けけません。オーストリッチとはダチョウなわけですが、鳥肌であることを彷彿とさせるこのプチプチ=クイルマークが苦手という方もおられるそうな。私は、好きでも嫌いでもないかな。ただ、1970s~80sに流行ったオッサンぽいイメージではある。
けどまあ、オール・オーストリッチでないだけでグロテスク感は軽減しているようにも思える。で、ようよう見れば赤というよりは「紫とピンク」のコンビかな。エキゾチックな風合いと色のバランスは良い、似合ってる、と思う。履く自信はないけれど。ですが、好きか嫌い以前の話として、オーストリッチはそもそも高級素材であります。こいつもきっとそれなりの価格のモノなのでしょう。
こいつ、どこの何者かといいますと、
MAXVERRE
マックスヴェッレ、というそうな。2001年創業のイタリアのシューズブランドだそうです。初見のメイカーですが、なんでも、イヴサンローランやトムフォードの靴のデザインも手掛けているのだそう。新進気鋭のイタ靴メイカー、ということですかね。
通りで、アッパーが派手なだけでなく、アウトソールも気合入ってます。
相当に絞り込まれてます。サイズは「8」。真鍮の釘が効いてます。しっかりと作りこまれている。
内側には縫い目が。マッケイのヒドゥンのようです。
グラマラスかつ個性的なヒールカップ。個性的なのはアッパーの素材の所為が大きいわけですが、
分かります?
こう見えてきちんとドッグテールです。
ダチョウなのにね。
使用に伴い爪先が反りあがってます。
シューツリー入れてもらえてなかったせいですね。
言わんこっちゃない。
ダブルモンクのストラップはオールレザー。ゴムは仕込まれておりません。履き口のステッチもストラップのそれも丁寧なつくりです。
そんなやつが税込み1430円。
うーむ、こんなド派手は靴よう履きませんが、きっとこの手の靴が好きな人がいるでしょう。調べてみたら結構いいお値段の靴のようです。新品で7~10万円。中古で1~2万円。メルカリでもそれなりに出品物ありましてそれなりに売れてるみたい。欲しい人、一定数はいそうです。そんなどなたかの足元に届けようと思う。
いつも通りまずは左足から。
LEXOL
水分を吸い込んで色が濃くなった。
イタ靴らしい綺麗な色目です。
リッチデリケートクリーム
アボカドオイル入りのやつで保湿。
グングン吸い込みます。
相当に乾いていたのかもしれない。
TAPIR レダーオイル
油分補給。
オーストリッチってエキゾチックレザーなわけですが、何か手入れ時に留意すべきことなどあるのでしょうか?だなんて、今頃言うなって感じなわけですが。ただまあ、これまでのところは良い感じであります。
さて、オイル入れましたのでしばし浸透させるべく、その間にアウトソール周りを整えるわけですが、整えながら考えるわけです。
この色ムラはこのままで良いのだろうか?
コロニル1909バーガンディ
いや、良くないよね。見た目に相当に派手なデザインですので、色は薄いよりも濃い方が派手さは軽減されるのではないか。何なら真っ黒にしたいくらいですが、それだと折角のイタ靴らしさを損なってしまいます。濃い赤紫にしよう。それなら仕事でも履けるでしょう。
布にしっかりととって、塗り込む。
どうでしょう?
ムラは完全にはなくなりませんが、全体的に色濃くなって引き締まりました。あと、シューツリー入れてると見た目にしゃきっとしますよね。右足、別に草臥れてるわけではありません。甲のスムーズレザーがとても柔らかくしなやかなので、履いた後にツリー入れないとこうなる。だから、何度も申しますが、ツリーは入れましょうね。
などと宣いながら、右足も同様の手順でメンテ完了です。
【BEFORE】
【AFTER】
おお、いいですね。
【BEFORE】
【AFTER】
率直に美しいと思う。
外側土踏まず付近の絞り込みが相当にやばいです。
踵のホールド感もよさそうに見えますね。
コバも整えました。で、全体的に補色したわけですが、正解であったと思う。ただ、一点だけ。ストラップのベルトループを補色し忘れたかも。少しばかりピンクが目立つ鴨。いや、ダチョウです。
正面からだとピンクは見えないな。
まあ、仮に見えたとして、
他人の足元のそんな細かな部分まで誰も見てません。仮に目が行ったとしても、バックルに注意が向く前にこのブツブツのキャップトゥに釘付けになるのではなかろうか。いや、それ以前に、「変わった靴履いてますね」などと気づく人はいるのであろうか。
試してみた。
先週火曜日に履き下ろしてみました。甲部分、右足の赤紫の色目が薄いのが気になりますが、周囲はそんなことどころかダチョウであることすら気づかないようです。
ネクタイは靴に合わせて赤紫にしてみた。
赤の強い靴を履くとネクタイをついつい同系色にしてしまいます。進歩がないと思いながらも、以前は「黒のジャケットには靴も黒」なことが多かったので、その点では少しばかり進歩したかも。
しかしまあ、思ったほどではないけれど、派手ですね。なのに周囲の誰も何も言わない。他人の足元になんて誰も興味ない・・・、わけですが、私の場合普通なら仕事では履かないようなモノを身に着けることがしょっちゅうなもんで、「ああ、また・・・」なんて思われてるだけかも。職場によってはイエローカードを飛び越えて一発レッドかもね。赤いだけに。
まあいずれにせよ、
思った以上にいい靴です。屈曲部分だけ柔らかなスムーズレザーというのも理に適っている。紐靴ではなくシングルモンクでもなくダブルモンクと言うチョイスがナイスです。オーストリッチであることを適切に主張しつつも出しゃばり過ぎていない。とてもバランスが良いと思う。
このUK8は私にはほんの少し大きめで薄手の中敷き足したのですが、ちょうど良いフィット感で歩き心地もグッド。見た目だけでなく履いてみてもかなり出来の良いペアとの印象でありました。
うーむ、困ったな。転がすつもりでおりましたが、転がしたらそれなりに儲かりそうなのですが、かなり気に入ってしまったわ。まあ実際、今年は古靴漁り小休止中につき靴代稼ぐ必要もない。今後MAXVERRE人気が高まって、中古の相場も今よりも高騰するかも、それまでは寝かして良いかも。前言撤回。お主にはしばしの間我が家への逗留を許すこととしよう。
なんならずっといても構わん。
(おしまい)




































