こんにちは、ばしです。
長めの夏休み終了、今日からブログ再開です。
2週間の夏休みでさぞ記事を仕込めろうとお思いかと存じます。私もそのつもりでした。が、さにあらず。お盆休み中ずっと、雨、雨、雨。全くもって、さっぱりわやです。
「メンテは屋外でやる派」の私にとって、夏の熱い日差しもさることながら、雨はもっといただけない。玄関上に長めの庇屋根でもつけとけばよかったんでしょうが、残念ながら私も靴も濡れてしまう。
メンテしないといけない靴や、伸ばしたい&縮ませたい靴があるのですが、なかなか進まない。結局、まともに戯れたのは1足だけでした。
こいつ。
COPEG by Scholl’s
マイファーストDr.Scholl’sです。同じ八尾在住のM氏が、自分には少し小さい、とのことでお安く譲って頂きました。前々からずっと気になっていたものの、実物をみたことが無かったんですよね。
アウトソールに打たれた大量の木釘。これこそCOPEG最大の特徴です。
「アーチサポートのフィット感を高める仕様」らしいです。が、ここに木釘を打つことによって、なぜ、どのように、そうなるのか、はよくわかりません。よくわからないけれども気になる、古靴愛好家なら一度は手に入れたい&足を入れてみたい、それがCOPEG。
ウエルカム、ショール!
拙ブログでは初見のシューメイカーですので、プロフィールを簡単におさらいです。
Dr. Scholl’s
フットケア専門ブランドのドクター・ショールは、米国人医師ウィリアム・ショールにより、医学的な知識と数多くの臨床的経験をもとに1904年に創立されました。製品の第1号は、土踏まずをサポートして足の疲れを軽減する「フレキソフォーム」。その発売から100余年、フットケア専門ブランドとして製品開発を続け、現在ではヨーロッパをはじめとする世界の100カ国以上の国々で愛用されています。
(同社ホームページより引用)
そうですよね、ドクターショールといえば、靴の中敷きほかフットケアグッズのメーカーとの認識でした。東急ハンズなどでよく見かけます。で、昔は靴も作っていた。ALDENやFoot-so-portやWright同様、矯正靴メイカーだったようです。
お医者さんが関わった靴メイカー・関連メイカーって結構ありますね。ドクターマーチンもそうだし、マイナーですがロンドンのセラーから買ったSir Herbert Barker Shoe By Norvicも医者がデザインした靴だったし。「足は第二の心臓」なんていいますが、今も昔も西洋も東洋も同じ着眼だったのかもしれませんね。
ちなみに、同社の創業の地はシカゴでもともとアメリカの会社ですが、現在同ブランドを保有するレキットベンキーザー社はイギリスの会社らしい。なんかワールドワイドですね。
ともあれ、そんなCOPEGのペア。こいつを試してみたくて、2日がかりでメンテしました。
クリストフポーニー・レザークリーム
新しいメンテグッズです。アンティーク家具のレストア職人であるクリストフ氏が自ら手掛けた天然成分由来のスペシャルケアグッズ。らしい。「レザーセラム」ってのを買うつもりがどこも売り切れで、とりあえずこいつを先にゲットしときました。
使用方法に「布にとって塗り込んで10分放置した後乾拭きして、1日乾燥させる」とあります。そんなん指で直接塗りゃあいいやん、などと思ったりもするのですが、何分初見です。使用方法に従いましょう。
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今回のは油分を含むクリームのようなので、TAPIRのレダーオイルの替わりに投入してみることにしました。
まずは、いつも通りの手順で左から。
ステインリムーバー
まあ、いつも通りです。
細かな履き皺多数。
LEXOL
コバ周りを中心に歯ブラシで掻き出す。
おお、すっきり。
RenoMat
強力リムーバーで優しく撫でるように。
前の持ち主のM氏はリンカーンワックスユーザーなので、たぶんこいつにもニュートラルのが塗られていると思われます。
リッチデリケートクリーム
100均のヒト用ではなく専用のお高い方で。
あんまり変化なし。
ブートブラックリッチモイスチャー
手持のグッズ一通り入れましょう。
いつも通り。
クリストフポーニー・レザークリーム
さて、真打登場です。布にとって、しっかりめに塗り込んでみました。
甘めのメンソレータムのような香りが漂います。いい香り、気持ちいい。香りはそんなにきつくはないです。
塗り込みました。この後10分放置です。その間に右もリッチモイスチャーの手順まで進めます。10分後。
おーっ。
なんて言ってみたもののよくわからない笑。右も塗り込んで10分放置して拭き取って、翌日まで放置です。
さて、今回のクリーム、COPEGだけだと効果が良くわからないかも。ということで、もう1足試してみました。
古いアレンのペア・Boot-Skos。1960s後半~70s前半のこのペア、アッパーはペッカリーです。以前しっかり保湿等施したのですが、すぐ乾いたみたいになって、何より、硬いんですよね。実験台には持ってこいです。
左足塗り込みました。
おお、見た目に変化が凄いです。まあ、それは他のグッズでもいつもおんなじ、こんな感じなんですけどね。
右にも塗り込んで、一晩寝かせます。
★★★
翌日。分かりやすいアレンから。
見た目、昨日とほとんど変化ありません。
ですが、手触りは明らかに柔らかにしなやかになっています。このまま時間経過しても変化なければ大したものです。けどまあ、この後売りに出しましたので、この後の変化をいつまで目にすることができることやら笑。
本題にもどりまして、COPEG。
うーん、写真だとなんだかよく分かりませんかね。
手触りは少し滑らかかつしっとりと変化したような気もしなくはない。とりあえず、先に進めましょう。
コロニル1909(濃茶)
補色を兼ねて色を入れてみました。
まずは左足。
ついで右足。
うん、良い感じではないでしょうか。
で、毎度のことながら仕上げはこいつ。
コロニル1909ニュートラル
同じクリームの色あり/なし、以上の差異があるように思えるのですが、気のせいですかね。
まあ、良い感じになったかなと。さて、もう1ステップ加えましょう。
リンカーンワックス(ムショク)
トゥの先端が色が抜けていて、周囲から少し浮くので、いっそのことさらに光らせてみることにしたのでした。
これにてメンテ完了です。
どーん。
おおー、なんかよさげですね。
ビフォーアフター。
【BEFORE】
【AFTER】
おお、やはりたまには補色してやるのもいいもんですね。
細かくみてみましょう。
皺?クラックの素?濃茶のクリームがここだけ染みて当初より目立つようになりました。まあ、恐らく半世紀以上前のペアです。大目に見てよ。これもまたチャームポイント。
尻尾長めのドッグテイル。お尻はベリーグラマラス。ザ・ビンテージなお尻です。かっこいい。
分かりづらいですが、タン裏フエルト。前側は布ライナー仕様。
ソックシート。オリジナルかどうかは不明ですが、踵中央に丸い突起が。ネットで見たCOPEGの他のペアにも同じのがあるようなので、これはデフォルトのようです。理由・目的は不明。ですが、なんか足つぼっぽくて効きそうですね。
小窓です。
そそられます。
グッドです。
反対側の印字。
綺麗に残ってます。
サイズは9Cです。
どんなサイズ感かな。
足を入れてみました。
おお、なんか独特です。土踏まずあたりではなく、その4~5センチ前側が蒲鉾踏んづけてるみたいな感じで突き上げられます。9Cと大き目サイズ、というには突き上げられている箇所の位置が高い。なんか独特です。
Cなんで細め、というよりは、甲が低めのウイズです。爪先側は余裕あり。履き口あたりも余裕ありで、歩いたら足が抜けそうです。
そんな時は、一番上を2回通しです。紐も中古のですが別の長めのに交換しました。
木釘が見えます。まあ、普通は見えませんが。で、お分かりの通り、、、。
ソールはハーフラバー済み。ヒールトップはB.F.GOODRICH。COPEGにこのヒールトップはしばしば見かけるのですが、デフォルトではないのかも。なぜかといいますと、
爪先、足されてます。それなりにメンテされながら履かれてるのかも。にしては全体的に年代の割には状態はそれほど悪くはない。
まあ、このスパルタンな風景さえあれば、他には何もいらない。
というのは大袈裟かな笑。
ほんとはこいつのアッパーにはこいつを試したかったんですよね。
クリストフポーニー・レザーセラム。
盆休みの最終日、COPEGのメンテが終わった直後に届きました。スポイト仕様で、化粧品みたい。化学薬品みたい。効き目、凄いらしい。まあ、間に合わんもんはしょうがない。こいつはほかのに試しました。詳細は次回の予定。
そんなこんなで、今回の締め。
エプロンフロントダービーだし、あらためてエプロンしてお出迎え。
おー、いいねぇ。
ウエルカム、ショール!
八百万やおよろずの神々の国、日本へようこそ!
あ、この前も日本か。であれば八尾へようこそ!
あ、この前も八尾だったね。
八尾だけに、やおよろず、なんちゃって。
ま、そんな感じ。