こんにちは、ばしです。
6月も明日で終わり。
今月は私にしては珍しく、これまで1足しか買ってません。この反動がいつ来るのかと、やや心配な今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
洋上には2足あります。1足はアメリカから、早くて7月上旬着。もう1足はいつものカナダから船便で6週間、恐らく8月到着になります。
これまでは少なくとも10日に1足以上は届いたり拾って来たりしてまして、それをその週末にメンテ、というのがここ数年の常でした。ですが、今月はそんな靴もなく、いつになく物静か。ここぞとばかりに手持ちの靴をまとめて手入れする、そんな週末を過ごしてます。
6月最終週はこの6足。
Cordovan Shoes
手持ちのコードバンシューズ6足。左上から時計回りに、
Allen Edmonds Cordovan MacNeil
Florsheim Imperial 92621
Hanover L.B.Sheppard Signature
FootJoy Saddle Shoes
Regal V-TIP Cordovan
Allen Edmonds Cambridge
この1年で2足増えました。
あと1足でコードバン・ウイークができます。嬉しい。それはさておき、写真左上のアレン・マクニールは、前週に「ロングウイング」の括りでメンテして久々に履いたばかりです(「ロングウイングをメンテ」)。
で、毎度のことながら、他の5足はいつ履いたのか、いつメンテしたのか、記憶が定かではない。梅雨明けには出番も増えそうということで、まとめてメンテしました。
先に説明させて頂きますと、
今回も手順はこれまで通りです。違いといえば「ブートブラック・リッチモイスチャー」を投入したことと、「コードバンクリーム」を使わなかったこと、くらい。仕上がりもいつも通り、スキル不足は否めない。ワンランク上の磨きを目指す上では一皮むけないといけない状況ですが、それも含めての記録です。
てなことで、まずは左から。
ステインリムーバー
マクニールは触ってません。下段中央のリーガルは、履き下ろす前にメンテししましたので今回はさくっと。なもんで、靴紐もつけたまま。蛇足ですが、リムーバー投入前に一通りブラッシングは済ませてます。
コバ周りにLEXOL
歯ブラシでガシガシとやって、布で拭き取る。アッパーは触りません。コードバンなんで。コバ周りはいつも綺麗でいたい。それだけで引き締まります。せっかくオーダーメイドの高級スーツを身に着けていても、シャツの襟首や袖口に汗シミや汚れがあったら台無しです。そんなイメージ。
ブートブラック・リッチモイスチャー
今回の目玉です。前週にマクニールに使ってみて凄く良かったで、他のコードバンにも早速投入です。トロっとしたクリームがなかなか出づらいので、写真のビンくちのプラスチックのは使用時には外して使ってます。で、ドバっと指にとって、乗せて広げる。
ハノーバーに、ドバっ。
おお、コントラストが素晴らしい。
ヒトの肌も、革靴のアッパーも、皮革は乾燥すると白っぽくなります。なので、水分と油分を補給することで、乾燥とかさつきを防ぐ、という理屈と理解しているのですが、合ってますかね。ただ、コードバンには水気は大敵、との話もあります。が、それは表面ががさついてしまうといったことであって、何もないと干からびてしまうのではないか。てなことで水分もいつも通りで。
指で塗り広げます。水分補給にもいろんなクリームがあるのでしょうが、リッチモイスチャーは凄くいい。浸透して定着していくような。「もっちり」で、ほんの少しだけ「ねちゃっ」とします。そんな使い心地。ああ、うまく言えません笑。
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ケンムール。
黒がより黒くなるような・・・、気がするのですが、どう仕上がるかな。
うーん、この時点ではあまりよくワカラナイ。
フットジョイ。
色が暗くなったように思えます。いい感じです。あ、雨粒が・・・。
再度、ハノーバー。
こいつ、以前脱皮させたんですよね。やり方がまずかったかな、ひどいマダラです。
ケンブリッジ。
おお、なんかよさげですね。先に進みましょう。
TAPIR レダーオイル
水よりも油の方が乾きづらい。実際、このグレーの布はTAPIR専用で、毎回この布を使用しているので、今ではオイルがすっかり染み込んでます。毎週末に使用するわけですが、いつも乾燥しきっておらずオイリーなままなため、このままでも何もつけずに使用しても、アッパーが油分でヌラリと光ります。
TAPIRを入れると艶感がなくなりマット調になります。色は深まりました。油ですので、あまりたくさん入れすぎるのは良くない。少しだけ、をこまめに都度、で十分かと。そんな程度でも、茶色は変化が明瞭に感じられてメンテし甲斐があります。
フットジョイ。
ハノーバー。
うん、まあ、悪くない。ですが、やはりこいつはムラがひどい。カッサ棒投入です。
本来は専用のスティックを使用するのですが、高いので代用品で、毛羽立ちを抑えます。
タンは焦げ茶。おお、元はこんな色だったのでしょうか。私のところに来た時点で随分明るくなってました。
水分と油分により、色目は少し濃く変化しました。さてさて、どう仕上がることやら。
コロニル1909シュプリームクリームデラックス
いつもならここでSAPHIRのコードバンクリームなのですが、「ニートフットオイル」の獣臭いニオイが苦手です。なもんで、今回はコロニル投入です。右上のハノーバーだけ「ライトブラウン」を投入。他はニュートラル(無色)で仕上げます。
フットジョイ。
まあ、色目は良いのですが、輝きが足りない・・・。
爪先にだけリンカーン・ワックス入れてみました。
同様にフローシャイム。
こいつにも爪先にだけワックス投入です。
あんまり変わらない。。。
ハノーバー。
再度フローシャイム。
再度フットジョイ。
ケンブリッジ。
こいつだけワックス入れてません。
ま、とりあえずこんな感じで左、完了です。
右も同様の手順で仕上げて、メンテ完了!
【BEFORE】
【AFTER】
まあ、それなりに、ですかね。
個別に見てみますと、、、。
【BEFORE】
【AFTER】
手をかけた分は綺麗になりましたが、右のトゥのくすみが気になる。
【BEFORE】
【AFTER】
まあまあ、まあまあ。
【BEFORE】
【AFTER】
おお、いいですね。
【BEFORE】
【AFTER】
劇的な変化はありませんが、少しだけ深い黒になったような。
リーガルとマクニールはもう追加施術はなしです。雨、降ってきたし。
今日はここまで。
やはり茶色は変化があってメンテし甲斐がありますね。
あと、角度や明るさ加減でも随分見え方は異なります。
じゃーん。
男前角度のハノーバー。
実際、この写真も実物よりも綺麗です。
まあそもそもコードバンって、写真映りいいんですよね。
ですが、インスタなんかでよく見かける他人様のコードバンはもっと綺麗に輝いてます。皆さん、どんな風にメンテされてるんですかね。もう少し勉強せねば。
さておき、水分も油分も、それなりには入ったように思います。古いコードバンの場合、結構な頻度で鳩目や履き口が「崩壊」しているのに遭遇します。そうなってしまってはもうどうしようもありません。どうあっても避けねば。
今回もリーガル以外はどれもビンテージです。ビン靴のメンテでは、今のアッパーのコンディションを維持することが大きな目的のひとつです。その点では、まあ、ギリギリ及第点、でしょうか? まあ、それはあと20年くらい経たないとわからんね。
やはり、維持だけでなく、もう少しは磨きの腕を上げていけるよう頑張らねば。でないと、次のコードバンを迎えられない・・・。
そんなことを考えながらこの記事を書いておりました昨日月曜日のこと。
「類は友を呼ぶ」
とはよくいったもんです。
なんと! 7足目のコードバンに相応しいペアに出会ってしまいました!
で、もちろん、ぽちっと。ありゃりゃ、しばらくは大人しくしているつもりだったのに、またやってしまった汗。
ですが、こういう時に限ってド・ストライクというか、まさに自分好みなやつに巡り合ってしまう、皆さんもそういった経験ありませんか?まさにそんなやつです。
これで洋上に3足。いや、まだ発送されてません。ですが、7月中頃には届く見込みです。今回はフランスからアメリカ靴。果たして、その正体と状態は・・・?
届いてからのお楽しみ。笑。
(おしまい)