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そこは薄々と感じてた(中古のリーガルその25)

こんにちは、ばしです。

 

今回はリーガルの靴です。

土曜日の昼過ぎ、セカストで拾ってきました。常々「旧い革底のリーガルは買いだ」と言ってる私です。まあ、だからと言ってなんでもかんでも拾ってきていいとは思いませんが、とりあえず持ち帰って来た次第です。

ただ、今回のはぼろいし、サイズも私にはかなり大きめだし、どうしようかとかなり悩んだのですが・・・、決めては2点。

1点め。税別700円。
安いです。不憫です。でもって、

″East Coast Collection″

 

2点め。ソックシートのこのロゴ。こいつ、リーガルの今は亡きアッパーラインである「イーストコーストコレクション」のペアなのです。

1980年代から20年以上続いた、リーガルにしては英国靴を意識した作りの高級ライン。シェトランドフォックスが一旦消え、その後復活したタイミングで完全に廃止されたのが、このイーストコーストコレクションらしい。

これまで何度か手にしてきたこのライン、質の高さは確認済です。そんなやつがぼろいとは言え税込770円。これは救出しないと男が廃ります。

 

ただね、本当に持ち帰るべきだったのか・・・。

かなり履きこまれてへたってます。

サイズ表記は「25 1/2」。ではあるのですが、デカ足に履きこまれたのか、すっかり伸びてツーサイズくらい大きい。

まあ、とりあえずメンテはしますが、誰か履ける程度に、買い手がつく程度にまで改善するのか。いくらアッパーラインのイーストコーストコレクションとはいえ、今回ばかりは無理かも。まあ、ダメでも770円です。ダメで元々。やってみましょう。

土曜の午後、早速弄ってみました。
いつも通り、まずは左から。さくっとご紹介。

 

ステインリムーバー

ワックスはほぼなし。埃や汚れあり。

見た目ほどひどい状態ではないようです。

 

LEXOL

コバ周りは歯ブラシで。

アッパーは布にとって。変化なし。

 

デリケートクリームもどき

そんな乾いた風ではなかったのですが、

かなり蘇りました。

肌理はなかなかに細かい。悪くない。

 

リッチモイスチャー

もっちりするやつ。

もっちり。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

15分ほど乾かしましょう。その間に、ソールの手入れ。

 

ソールトニック

入れたのですが、その前に・・・、

オーマイガ!
ペコペコしてます!

見た目ではそんなだとわからないんですよね。履きこまれた旧いレザーソールにはありがちなので、いつもなら触って確認するのですが、今回は「イースト~」の文字を前に怠ってしまいました。しょうがない。どうするかは後ほど検討しましょう。

さて、仕上げです。

 

コロニル(クロ)

今回は補色も兼ねて黒を入れました。

おお、引き締まりました。やはり黒い靴は黒くあらねば。

右も同じ手順仕上げてメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお!思った以上によくなったかも。

 

【BEFORE】

【AFTER】

おお、いい感じです。

ただ、

ヒラヒラしたやつ、結構広がってます。少し巻き戻して確認です。

メンテ前とメンテ後で、やはり若干異なります。水分や油分を吸って少しばかり広がったようようです。このヒラヒラしたやつは本来的にはどうあるべきなのでしょう?

とりあえず広がりを抑えてみよう。

ショートソックス履かせてみました。

一晩寝かせてみましょう。

さて、

ホットコーヒーな季節になってきました。靴を眺めながら飲むコーヒーもまた格別です。小休憩。

 

☆★☆★☆

 

翌日。

おおっ!

て、これだと何もワカラナイですな。
ぬ、脱がせてみましょう、ぐひひ。

お。

少し収まったような。

再度確認です。

 

【追加施術前】

【追加施術後】

お、やはり少しばかり収まってます。

 

【追加施術前】

【追加施術後】

改善しました。それがいいのかどうかはわかりませんが。

 

 

さてさて、このローファー、名称はなんていうのかな。

調べてみたところ、「Fringe loafers」「Kiltie tongue loafers」、2つの呼び名があるようです。ま、どっちでもいいのですが、おじん的には、もとい、個人的には、前者「Fringe loafers」の方が好みです。理由は特にありません。

ただ、昔からこのスタイルの靴にはあまり手が伸びずにおります。キルトの靴は好きです。1足持ってますし、近々届くやつもキルトシューズ。ただ、2足とも紐靴です。キルト「ローファー」って、なんとなくおっさんぽい、おじん的な印象をずっと持ってました。

なんだけれども、今回初めて足を入れてみて思ったのですが、

 

 

思っていたほどオッサンぽくはないような。どうですかね。

それなりにドレス感もあり、とはいえず堅すぎることはなくて、それでいて適度に華がある。まあ、オッサンが言ってることなので、正直あまり当にはならないんですけどね。

ただ、やはり見ると履くでは違いますね。食わず嫌いはいけませんね。とはいえ、ご覧の通り、履き口サイドには大きな隙間があります。やはり私には大き過ぎたな。

そして何より、

 

 

このソール。どうしましょう。

履けなくはないんだけど、かなり薄くなってます。小石でも踏んだら穴が開きそうです。このままでは売れない。とはいえ、後世に遺すべきペアではあるかなと。よし、やはりここはやはりリペアするしかなさそうです。770円で買った靴を数千円の修理に出すか、あるいは数百円出して自分でDIYしてみるか。しばしお時間頂戴しまして検討いたします。

そもそも、店で試着していれば持ち帰ってなかったかな。いや、それでもやはり拾って帰ったのでしょうか。今となっては自分でもわからない。いずれにせよ、足を入れてさえいれば、この「一見問題ない風に見えて実は」、というソールの状態には気づけていたんでしょうけどね。いや、そもそもの値段が値段です。

足を入れなくとも、「底は薄々」、と感じるべきでした。

 

なんちゃって。

 

(おしまい)

参考:「中古のリーガル」記事一覧

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