こんにちは、ばしです。
前回からの続き、後編です。
修理箇所に革のパッチを差し込んだ状態です。
これを、糊貼り&縫い留め、履ける状態にまで機能回復を果たす。で、できることなら美しく仕上げたい。どうなりますでしょう。早速やってみましょう。
①糊で貼る(パッチの下半分)
まずはボンドで貼り合わせます。貼りつける面をサンドペーパー掛けするわけですが、百均で電動の爪磨きを買ってみた。
力が弱いのですが、まあ、気持ち、気持ちが大事です。
差し込んで隠れる部分にボンドを塗る。
ボンドと言っても、調達したプロ仕様の糊です。
貼り合わせる面にも塗布。で、少しばかり乾燥させた上で、
差し込む。
こんな感じでよいでしょうか。
シューツリーを入れて圧をかける。縫わなくても、貼りだけで済むのならそれが一番なのでしょうが、歩く際に負荷がかかる個所ですのでそういうわけには行かないな。
②手縫い(モカとの境目)
まずは赤い線の部分を縫います。
糸は地元のスーパー「ライフ」で調達。ナイロン素材の#20という番手のやつにしてみた。それが正しい選択なのかどうかはわからない。
針は百均で6本入りのを調達してきました。以前プロギヤショップで針を買ったのですが、今回の作業では少し太すぎる気がして、普通の家庭用の縫い針でやってみます。
この針、糸を目に通さなくても図のように糸をかけて下に下げたらいいらしい。縫ってる最中に抜ける可能性が高そうなので、簡易に糸を通せるこいつは何かと便利で助かりそうです。
元の縫い目があるのですが、針が通りづらそう。ということで、マップピンを縫い目に刺して気持ちばかり針が通りやすくしておきましたが、振り返ってみればなくても良かったような気もする。
なぜなら、
かなり硬くて指だけではさせない。針をラジオペンチでしっかり挟んで、ひと穴ごと突き刺していく。
こんな感じ。
甲のアッパーはここでは触らない、底からつながる側面のモカの切り返し部分に革のパッチを縫い留める。
突き刺したら反対側からペンチで引き抜く。なんだが手術中のお医者さんみたいだな。この状態の針を手では抜けません。ペンチは必須のような気がする。
縫えた!
③糊で貼る(パッチの上半分)
今度は青い線の部分を縫い留めるわけですが、その前に補強も兼ねて糊付けしました。
もう面倒なんで、サンドぺーパーで削る工程は割愛。
接着面の両方に塗って、
少し乾かしたら貼り合わせる。今回はサンドペーパーさぼった所為でうまく接着できませんでした。次は手を抜かずにやろう。って、次っていつよ??
で、いきなりだと針が通らないかも。
今度は文具の「コンパス」で穴を開けてみた。シューツリーを入れてあるので、ツリーまでしっかりと突き刺す。
まあ、これも振り返ってみればなくても良かったかも。いきなり針で良いかも。きちんと狙い通りの箇所に刺すことは容易でなはないので、結果的に穴が空いてても無くても同じ、と言った感じでした。
何か思い通りに刺すための道具など必要かもしれない。そんなのある?なければ自作しよう。なんか考えよう。
またまたペンチで突き刺していくのですが、刺したはいいけれど、反対側となる内側に引き抜くのがなかなか難しい。で、もっと難儀なのが、
今度は内から外に針と糸を通す必要があります。狙い通りに針が刺せない。3度、4度と突き刺してようやく狙いにほど近い場所を探り当てる。
狙い通りにはいかない、ので、
このような有様になる。
めげずに縫い進めた。
とりあえず、縫えた汗。
遠目でも分かる醜さ。
誤魔化そう。
ブラシでスミを入れる。
どうかな?
黒くはなりましたが、糸が浮いたりはみ出したりしてます。
炙っとこう。
どうよっ?
近くだと雑だけど、
遠目には分かり・・・づらい。
まあね、機能的に改善が履かれたらそれでよい。
美しくないのは分かってます。
内側なんて目も当てられない。
縫い目の雑さに目をつぶれば、他は大変よろしい。パッチの大きさも適度に主張しながらも出しゃばり過ぎてはいない。可愛くていいんでないかな。あとは、履いて問題なければそれでよい。
あらためて、履き下ろしてみた。
朝、職場近くの神社にてお参り。夕方まで剥がれることなく無事に過ごせますように。
自宅からここまですでに結構歩きましたが、パッチはびくともしない。おおっ、いい感じ。
と、思ったら。
!?
ひ、ひ、ひ、左足がっっ。
右足みたいになった。
こ、これは。夏場も蒸れなくていいかも。ひょっとして、新しい時代のベンチレイテッドのカタチ、であるはずはない涙・・・。
11時間後の夕方
外側の白いアクセントだけでなく、
内側にもダメージが。
ええ、私の胸の内側にもダメージが・・・。
☆
★
☆
いやもう参りました。
丸1日履いて歩いて、今回リペア個所は何も問題なかったのですが、予想外の展開であります。このペアは寿命なのでしょうか。それとも、再度チャレンジすべきなのか。あるいは、今後のための実験台・練習台とすべきなのでしょうか。
いや、
再掲。
チャールズ皇太子(時代)のジョンロブは3か所のパッチがついてました。私のもちょうど3か所。というか、私のは左右で3か所。左だけなら2か所のダメージです。まだまだ履ける、まだあきらめるには早い。
なんだけど、
しばし休憩、しばし検討です。折角リペアしたのにこの有様。分厚い革に突き刺しても百均の針は折れなかったですが、僕の心が折れそうです。まあこの程度で折れはしないですけどね。なんせ、他に修理待ちのやつらはまだまだあります。
そして何より、そもそも、我が家では登板頻度の多いやつでも月に1回程度です。順当に行っても次の出番は2ヵ月以上先です。他のリペアが済むまで、こいつはそのままステイさせます。秋頃に訪れるであろう次回の登板機会までに、次はもう少し見た目にも美しく仕上げたい。
策を練りましょう。
(おしまい)
おはようございます!
なんとなく、コメントがネタバレ的になってします今日この頃です。
すみません(笑)
穴をあける道具→ヒシギリ マルギリ(千枚通しでも可)
ステッチルレットの代わりに、コンパス(ディバイダー)で縫穴の印を付ける方法もあります。
モカ部分は、丸ギリで穴を広げてあげると縫いやすいと思います。
甲に近い部分は、レザークラフト用の曲がり針(カーブ針)と言うのがあり、狭い靴の中だと刺しやすいと思います。
SEIKOの工業用のミシンと工業用腕ミシンを持っていますが、靴の修理屋さんは小回り・狭い範囲を縫う『八方ミシン』を使う方が多いです。
と、言う感じです。
何事も、予防が大切だと思います。
ネタバレ癖は、ホントごめんなさい(笑)
としさん
おはようございます。ネタバレというよりはまさに未来をトレースするようでほんとすごいです。
全然オーケーです。今後もガンガンお願いします(笑)。ところで、本格的とは伺ってましたが、
ミシンを2台も、腕ミシンまでお持ちなんですね、うらやましい。私もいつかチャレンジしてみたいんですいよね。
そのまえに、も少し手縫いで頑張ります。カーブのついた針は5月に購入したのですが曲がり方が足らなかったみたいです。
相当に湾曲したものもあるんですね。ほかの道具もいくつか調達してリベンジ果たしたいと思います笑。
引き続きアドバイスお願いします。
なんというオチ…今度は左足ですか(苦笑)
これは心折れますわ。考えてみれば左右同じ時に作られていますもんね靴って…
でもパッチは形になってて大したものです!革の手縫いは本当に力仕事ですよね。革細工用の道具が色々あるのも頷けます。穴あけ用のポンチとか。
いつかリベンジ期待しています!
三十郎さん
いやまあほんとに、笑っちゃいますね。追加でリペアしても、また次のダメージに見舞われかねないと危惧してますが、まあ、乗りかけた船、とことんまで行ってみます笑。