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マイファースト ROBLEE(前編)

こんにちは、ばしです。

 

売り買いの収支改善のため、お値段高めの靴はスルー中な私。

「二千円でお釣り」といった安いお買い得な靴を探し求める今日この頃です。そうしますと、リユースショップが主戦場となるわけですが、メルカリなんかでも数は多くはないですが、楽しめそうなやつらがちらほらおります。

9月の1足目はそんなやつにしてみました。

 

 

ROBLEE ロブリー

ロブリー。初見のアメリカンビンテージです。これまでなかなか機会に恵まれせんでしたが、ようやく縁あって初登場です。

こんなブランドらしい。

 

ロブリーは1878年に創業した【Hamilton Brown Shoe Company】の1ブランド。ブラウンシューカンパニーは2015年に【CALERES】となり、2016年12月には【Allen Edmonds】を買収しています。かつては【REGAL】 や【AMERICAN GENTLEMAN】【PEDWIN】などもこのブラウンシューカンパニーの1ブランドでした。

 

古着屋ガレージセールさんのブログより引用させて頂きました。

「PEDWIN」が大衆ライン、「ROBLEE」がアッパーライン、との位置づけらしいです。マイファースト・ロブリーは送料込で3000円でお釣り。メルカリはこういう品が転がってるのが嬉しい、楽しいです。

 

もう少し詳しいことを知りたいとネットサーフィンするのですが、流通している個体はそれほど多くないみたいで詳しいことはあまりワカラナイ。ただ、古い広告は沢山たくさんヒットいたします。

″ROBLEE″ ″AD”でググってみますとこんな感じ。

凄いです。ebayで検索しても同様にかなりの種類と量の広告が売りに出されてます。

個別に見てみますと、年代は1940sのものが非常に多いようです。この頃にローンチされたのでしょうか。様々なブランドを抱えるブラウン社ですから、広告費もそれなりに潤沢だったのでしょう。

1950s以降はかなり少なくなっていくようなので、ROBLEEブランドは市場でしっかり浸透してその必要性が低くなったのかも。あるいは、広告費を投下する対象が他のブランドに移ったのかもしれません。勝手な想像ですが、まあ、当たらずも遠からずなのかなと。

他に調べてみましたところ、SUPER8SHOESさんの扱いのROBLEEのペアも1950-60sのものが大半です。流通量がその年代が最も多かった、ということなのでしょう。そういう意味では、1950-60sがピークのブランドなのかもしれません。

 

 

前置きが長くながくなりました。
ディテール、ご紹介です。

 

まずはアッパーのスタイル。

低く構えたアーリーアメリカンな「エプロンフロントダービー」。

要は「Uチップ」なわけですが、今回のペアのように旧い米国ビンテージで見かけるものは、切り返しのラインの位置が低く、甲部分の面積が大きいものが多いです。この手のスタイルって、実はあまり好みではないんですよね。

ただ、今回のペアは爪先からのラインがそのまま羽根の切り返しへとつながるフォルムが独特です。サイドから見たこのデザインがシャープでカッコイイと思えて購入を決めました。

タン裏にはレザーパッチ。あまり見たことのない意匠です。

ソックシートも綺麗です。あまり履きこまれていなさそうです。

サイズ表記は「9 1/2B」。安かった原因はおそらくこのサイズ表記です。細長過ぎるように思えて皆スルーしたのではないかと。US8Dがベストサイズな私も、普段ならスルーするところですが、このペアはなんとなく行けそうな気がしてぽちってみた次第です。

なぜそう思った方言いますと。

最大の要因はこのトップリフト。この網目模様、フローシャイムなら1960sとなるところです。メイカーは違いますが、年代ごとの流行りがあるようです。恐らく同じくらいの年代ではないかと。

因みにこのペア、セラーさん曰く「1980s」とのことだったのですが、なぜ、セラーさんは1980sと思ったのかな。

調べてみましたところ、そもそもこのペアが売りに出されていたWEBサイトを発見しました。そこに「1980s」と紹介されていたようで、セラーさんもそのように認識されて購入されたのだと思われます。

ただ、出品時の写真からはもう少し古いように思ってたんですよね。先ほどの古着屋ガレージセールさん扱いの1980sのロブリーのペア、トップリフトはこんなだそう。

全く異なるデザインです。

その他、ebayの出品物やSUPER8SHOESさん扱いのROBLEEのペアのディテールなど拝見しましたが、やはり今回の網目模様のペアはどうやら1960sと見立てて間違いなさそうです。

1960s頃の旧いペアは、サイズが表記よりも小さめなことが多い。今回のペアは9.5B ですが、9Bか8.5Cくらいのサイズ感なのではないか。それなら私にも履けます。万一サイズが合わなくても、1960sのビンテージは貴重ですし、1960sの割には状態も悪くない。

 

さて、そんな1960sのROBLEE。

ロゴはそれなりに残っているのですが、なぜだか右足にしかないんですよね。このあたり、どういう理由なのかよくわからないところです。コストダウンが目的なのでしょうか?

一方、コバの出し縫い糸は前半分は縦ドブの中に埋め込まれてます。アッパーラインというだけあって、それなりに手もかかっている、といっていいのかな。

ただ、アッパーラインという割には、アッパーの質は、うーん、どうなんでしょう。少なくとも上質には思えない。

加えて、縫い目の高さの低いエプロンフロント的なスタイルに共通する課題がこれ。

両サイド(親指の付け根&小指の指先あたり)の履き皺が、ちょうど切り返し部分にかかってしまい、草臥れた感が結構強くなるように感じます。

特に、内側の親指側。切り替えしのラインが三次元に蛇行してしまい、実際よりも履きこまれた感が割増しされるように思えます。

シャープなラインだからこそカッコいいわけで、そうでないならいっそのこと何も無い方が良い。実際、プレーントゥの両サイドの皺はなんとも思いませんし、そもそもあまり目立たない。が、この手の靴の場合、このラインが、良くも悪くも目立ってしまって、どうしても気になってしまう。

履きこまれた靴の皺は、時にいい味をだしてくれてカッコイイと思うことも多いのですが、このスタイルはそのように感じられない。ああ、以上は個人的な見解?好み?なのですが、そんな風に思えてこれまであまり積極的に手を出さなかった次第です。

 

なんだけれども、

今回のエプロンフロントは一味違う。カッコよいです。折角なんでカッコよく履きたい。

さて、メンテです。

エプロンフロントの切り返し部分はシャープなラインに蘇るのか。9.5Bは私の足サイズにフィットするのか。いや、蘇らせて見せる、フィットさせてやると、意気込んで先週末に着手いたしました。

 

で、すみません、まだ途中です。

昨日午後から続きの作業予定だったのですが・・・、昼寝したら思いのほか眠り込んでしまって。三十分のつもりが三時間。で、目が覚めたら夕方です涙。

 

「メンテは屋外でやる派」の私。

メンテ作業だけでなく、ブログ用の写真撮影も行いますので、薄暗い中での作業はNGです。記事は「一話完結」を是としてきた私ですが、作業できないことには記事は書けません。メンテも記事も昨日中に完了させるつもりでしたが、嗚呼、間に合わず。まあ、そんなときもありますよね。いつもと違うことを恐れずたのしみましょう。

そんなこんなで本日、続きをやります。手入れの状況などは明後日の火曜日に報告予定です。しばしお待ちください。

ただ、台風が近づいてます。空模様が気になりますが、今朝の大阪は朝日も顔を覗かせてます。今日のところは大丈夫そうです。明日の方が影響大きいようです。明日は明日で他に予定ありますので、意地でも今日中にやらねば。突風などに気を付けて作業しよう。

 

皆さんも台風に気を付けつつ、素敵な休日をお過ごしください(お仕事の方はがんばってください)。

 

(後編につづく)

 

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