1986年製のサンダース・キャップトゥ

こんにちは、ばしです。

 

今回は2月の1足目なやつです。

毎度毎度のセカストです。

「US8」「5900円+TAX」。べらぼうに安くはない。かといって高いわけでもない。お買い得なのかどうなのか、は、モノによる、という感じです。

モノはといいますと、

ごくごくオーソドックスなキャップトゥ。

旧そうですがダメージはなさそう。

お、奥の右足内側に何か書いてあります。
確認してみましょう。

22D  SIZE8/L
8430-99-975-918
S&S   1986
AP※※※※※03

とあります。
ちなみに、右足はこんな感じ。

書いてある内容は同じ。

サイズは「8/L」とのことですが「L」って何?「S」「M」「L」の「L(LARGE)」の意味でしょうか。ウイズがでかめ、EもしくはEEウイズ、ということですかね。

その下のほうに「1986」とある。これはおそらく製造年でしょう。印字が擦れてますが、「AP※※※※03」はひょっとしたら「APRIL03」=4月3日かもしれない。まあいずれにせよ、39年前のペアです。十分にビンテージです。

 

こいつ、どこの何者かといいますと、

SANDERS

サンダースであります。1873年にウィリアムとトーマスのサンダース兄弟によって靴の聖地ノーサンプトンはラシュデンで産声を上げたサンダース。先ほどの印字「S&S」は、同社の正式社名 Sanders & Sanders Ltd. の略、ということのようです。

英国靴ですので、「US8」ではなく「UK8」ですね。私には少し大きい。おそらく息子の足にちょうどと思われます。

この年代のサンダースは積み上げ&釘ダクのヒールが多いようです。このトップリフトはリペアされたものと思われます。

ソールは少し減りが見受けられる。ハーフラバー貼っといたほうがよさそうです。久々にBONTAさんに持ち込もうかな。

踵の処理はドッグテール。

8L
SANDERS&SANDERES
RUSHDEN
1986※※※※

 

ソックシートにも印字あり。
わかりやすくてこういうのありがたいです。

内羽根のサンダースって珍しいような。

私自身はこれまでほとんど見たことがありません。旧い仕様、なのでしょうか? ぱっと見に旧そうなこいつ、アッパーもそれなりに使用感ありますがダメージはなさそうです。来年で40歳。あと40年バリバリ頑張ってもらえるようしっかりメンテしておきましょう。

いつも通りまずは左足から。

 

 

LEXOL

汚れ落とし。写真ないですが内側も拭いときました。

汚れ、ワックス、渇き、どれもそれほどではない。

 

RenoMatt リムーバー

強力リムーバー投入。

トゥキャップがマット調に変化した。LEXOLで落ちなかったワックスの残りがきれいに除去できたようです。

 

 

デリケートクリームもどき

いつものDAISOのヒト用クリームで保湿。

乾いた感じはなかったのですが、それなりに吸い込んだ。

傷やクラックはそれほどでもないのですが甲の皺がやや気になる。しっかりと手入れしておこう。ということで、

 

 

クリストフポーニーレザーセラム

高級なオイルを投入。

スポイトでぺちょり。

指で塗り込む。

ギラギラと、

黒光りしました。

右足も同じ手順でレザーセラム。

先に塗り込んだ左足はすっかり浸透したみたい。

折角なんで、左右ともに二度塗りしました。少しくたびれたアッパー、元気によみがえってくれたら嬉しいな。オイル入れましたので翌日まで放置です。

ここまでこないだの日曜の作業です。

 

 



 

 

48時間後。

すっかり浸透しました。

24時間後でない理由は、月曜はあれこれ用事がありまして作業できず、昨日の夜に続きを行った次第です。

十分に行き渡ったと思われます。サクッと仕上げよう。

 

 

コバインク(黒)

コバメンテ、拒めんて。

引き締まった。ような気がする。
私、暗示にかかりやすい性質です。

 

 

コロニル1909(ニュートラル)

いつもの仕上げクリームを指で塗り込む。

おおっ。

しっとり光りました。
右足にも塗り込む。

まあ、いいんではないでしょうか。
で、他に気になることが。

羽根。わかります?
閉じるどころか重なってます。シューツリーの甲が低いのか。いや、特段低いわけではありません。甲が通常よりかなり高いみたいです。サイズがどうなのか気になりますが、その前に。

少しだけ光らせよう。

 

 

ハイシャインプライマー
& ビーズワックス

右足がイマイチ。厚く塗り過ぎたのかも。腕はイマイチですが、伸びしろは結構凄い私です。平紐に変更して、メンテ完了であります。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

レザーセラムのお陰か、アッパーはしっとりと落ち着いたようです。よかった。

 

【BEFORE】

【AFTER】

まずまずいい感じではないでしょうか。
あとはソール、ですね。近々ハーフラバーしよう。

 

 

これまで、息子の黒い靴はといいますと、

普段履きのマーチンと、
スーツ用にレッドウイング。
今までは主にこの2足。
まあ、この2足もいいのですが、

御蔭様で息子もこの春で大学院を卒業、4月からいよいよ社会人デビューです。普段の仕事着はスーツでなくてもいいらしいのですが、まあ、スーツが必要な場面は当然あるし、これからは友人の結婚式などもあるでしょうから、冠婚葬祭用を兼ねて内羽根のキャップトゥは1足は必要です。

 

あとはサイズだな。
大丈夫でしょうか。確認してみた。

なんと!

結構でかいぞ、サンダース。マーチンよりもゆとりがあります。特に甲の高さが特長的です。「UK8L」なこいつ、「甲高なUS8.5EE」といったサイズ感です。このままでは息子にもでかいかも。アウトソールがややヘタリ気味なことも考慮しまして、百均のしっかり厚手の「カップインソール」を入れたらいい塩梅になるのではないか。

黒いレースアップシューズが3足。

とりあえずこの3足があればどんなシチュエーションでも対応は問題なさそうです。息子の靴はこれ以外にもありますしね。なんだけれども、そう、全てユーズドだったりします。

一応吟味はしてるつもりですので、モノは結構いいやつばかりなのですが、親父が買うものは大体いつも中古かビンテージ、という我が家であります。

 

うーむ。いいんだか悪いんだか。

 

(おしまい)

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