シューケア用品

 

本ページでは私が愛用しているシューケア用品をご紹介します。

 

最近は日本人シューシャイナーが世界大会で優勝するなど、シューシャインの世界も活気づいていて、趣味で靴磨きを楽しむ方も増える一方のようです。シューケア用品は様々なメイカーから多様なアイテムが発売されていてどれを手に取るべきが悩む向きも多いと思いますが、ここでは革靴の中でも「ビンテージ靴のメンテナンス」において私が愛用しているシューケア用品をご紹介します。

新品の革靴とは違い、一般的に流通している1960年代~1980年代ビンテージ靴は、年代モノであるがゆえに経年によるアッパーの乾燥や、残存した旧いクリームによる劣化の恐れなどが多数見受けられます。ビンテージであるがゆえに必要な対応があるわけですが、私の場合はそのメンテナンスは下記手順を基本としています。

STEP①汚れ落とし
STEP②水分補給・保湿
STEP③油分補給
STEP④栄養補給・艶出し

STEP⑤磨き

ビンテージ靴愛好家により使用するアイテムも様々のようですが、私が普段使いしているアイテムは、他の方同様に革靴専用のモノもあれば、百円ショップで手に入る廉価な「代替品」まで様々です。そんなアイテムをステップごとに順番にご紹介します。

ビンテージ靴メンテ、といいながらも、定期的な保湿と油分補給はビンテージでなくとも必要・有効な手順と思います。実際の使用方法・場面等はブログの各記事をご覧いただけますと幸いです。また、使用に当たってはメイカーの説明に沿ってお使いください。

ネット購入できるものはリンクも貼っておりますが、個々の商品の紹介はアフィリエイト広告(amazonアソシエイト含む)となっております。得られた収益は貴重なビンテージ靴の保護活動等に役立たせて頂く所存です。

 

 

 


STEP①汚れ落とし


RenoMat レノマット リムーバー 100ml

ビンテージ靴にこびりついた頑固なワックスや汚れやを除去する強力リムーバー。水分&油分を浸透させるうえでは旧いワックスの確実な除去は重要で、この上で間違いのないリムーバーです。ただし、強力過ぎてアッパーそのもの地色まで落としかねないため、ごしごし強く擦るのは厳禁です。また、有機溶剤系の匂いがきついため、屋外で使用するか、もしくは屋内での作業の場合は十分な換気が必要です。そうしませんと奥さんに叱られるやつです。

 

M.モゥブレィ ステインリムーバー
LEXOLレザークリーナー

どちらも日常使い向きです。ステインリムーバー(左)はさらさらした液体、LEXOLはややとろみがあります。乾燥したアッパーにさらさらリキッドだと吸い込んでしまうので、私はビンテージ靴には粘土のあるLEXOL(中)を使用することが多いです。歯ブラシにとってコバ周りを擦るとすっきりキレイになります。残念ながら最近はやや入手しづらくなっているみたいで、現行品(右)はパッケージデザインも一新されているようです。

 

 


STEP②水分補給・保湿


M.モウブレイ リッチデリケートクリーム 

ロウ分を含まず自然な仕上がりで潤いを与えてくれるのがデリケートクリーム。アボカドオイルを含む「リッチデリケートクリーム」は「通常のデリケートクリーム」ものよりもシミ・ムラになりづらいらしいとのことで、私は「リッチ~」のみ購入・使用しています。アッパーはもちろんレザーのライニングにも使用。もちろんカバンなどの革製品にも使用可能です。

 

DAISOヒト用クリーム

私が「デリケートクリームもどき」と呼んでいるDAISOさんのヒト用のクリーム。水分とグリセリンが主原料で、人肌に使用して良いのであれば靴にも良いだろう、との考えでデリケートクリームの代替品として使用しています。アッパーラインのペアにはモウブレイ、レギュラーラインやブーツなどの革の面積の大きなものには「もどき」との使い訳です。ご近所のDAISOさんではもちろん、同社のネットショップではまとめ買いも可能です。

 

グリセリン

保湿効果の高い成分として広く知られるグリセリンは、化粧品やスキンケア製品に配合されることで、肌の水分を保持し、乾燥を防ぐ役割を果たします。毎回必ず実施する手順ではなく、特に渇きの程度が酷い際にのみ行います。手順としては、水で30%濃度に薄めたグリセリン水をコットンパフなどに浸してアッパーに貼り付け保湿するというもので、カラカラで干からびたようなアッパーがもちもちに蘇ります。

 

 


STEP③油分補給


TAPIR レーダーオイル

天然素材だけで作られたドイツ製の皮革用オイル。油分補給はもちろんなのですが、汚れ落としの効果もある優れものです。心地よい柑橘系の香りも特長です。3千円前後と廉価ではありませんが、1本あれば週末ごとに使用する私でも1年近くもちます。オイルは色目が濃くなりますので、塗り過ぎには注意が必要です。

 

クリストフポーニー・レザークリーム(左)
クリストフポーニー・レザーセラム(右)

ビンテージの家具のリペア職人が自ら調合して作ったオイルクリーム。レザークリームを日常使い、状態の悪いアッパーの再生を試みる際にレザーセラムを使っています。どちらも日本国内での入手先が限られているようで、amazon等では売り切れ状態となり久しいです。見かけたら入手したいやや希少なオイルです。

 

 


STEP④栄養補給・艶出し


コロニル1909シュプリームクリームデラックス

コロニル最高峰の乳化性の皮革用のクリーム。一般的な革だけでなくコードバンや爬虫類系のエキゾチックレザーにも使用可能らしい。栄養補給と同時に適度な艶出しにも効果があり、革靴好きなら持っておきたい万能クリーム。プレゼントにも最適です。ムショクだけでなく様々なカリーバリエーションがあり、補色にも効果的です。

 

サフィール・クレム1925

フランスのアベル社が製造する高級靴クリーム。最高級の天然素材を配合し、靴に深い光沢と栄養を与える油性クリームです。コロニル同様にカラーバリエーションも多数あります。乳化性のコロニルよりも強いツヤ感に仕上がります。コードバン用のクリームもあります(右下)。ニートフットオイルのせいで大変ケモノ臭いですが、その分効いているような気もする。

 

 


STEP⑤磨き


磨きはあまり得意ではありませんで、簡単に顔ぶれだけご紹介。

サフィール・ビーズワックス
サフィール・ミラーグロス 

 

M.モウブレイ トラディショナルワックス

 

KIWIパレードグロス

 

 


その他グッズ


サフィール・コバインク 

アッパーが綺麗に整っていてもコバ周りがそうでないと台無しです。ペンタイプのこのアイテムは塗りやすく使い勝手の良い優れものと思います。黒・濃茶・ムショクの3色あり。私は黒と濃茶の2色を愛用しています。

 

コロニル・ソールトニック(左)
コロンブス・レザーソールリキッド(右)

どちらも革底に防水効果を与えヒビ割れ等を防ぐローションです。さほど高価なものでもありません。靴を長持ちさせるためにひと手間かけると愛着もひとしおです。

 

シューツリー(木製)

革靴の型崩れや皺によるひび割れ等を防ぐシューツリー。1日履いた靴にはシューツリーを入れて最低1日は休ませる。大切な靴を長持ちさせる上ではマストなアイテムです。靴と同じ数は不要です。お持ちでなければまずは1足買い求められることをお勧めします。我が家には複数足分ありますが、特段劣化しないようで長く使えます。右上は最古参、二十歳のときに買ったモノですが今も現役です。

 

ベネトレイトブラシ 

靴クリーム塗布用のブラシ。布や指では届かないコバ周りや穴飾りなど細部にまで万遍なく塗布が可能となります。値の張るモノでもなく長く使えるモノでもありますので、黒、濃茶、薄茶などよく使用するクリームの色目と同じ数準備しておけば困ることなしです。

 



 

最後に、

・シューケアグッズは様々なメイカーから新製品もリリースされているようです。私も様々使ってみて、愛用したいと思えるものは順次追加ご紹介していきます。

・使用にあたりましてはメイカーの使用説明等を参考に。また、靴専用でないものを靴に使用する場合は自己責任にてお願いします。

・本記事は2025年7月20日にアップしたもので、紹介しているアイテムも同日時点でリリース・販売されているものとなります。今後廃盤等などにより入手できなくなることもあります。

 

(おしまい)