こんにちは、ばしです。
今日から10月。
衣替えの季節ですね。けれども今年は例年より残暑が厳しい。ネクタイにジャケットほか、秋物の出番は半月ほど先かな。
とはいえ、段取り八分、といいます。何事も事前準備が肝要です。今回は靴は休憩、服のお話。先月セカストで古靴を持ち帰った際、こんなの一緒に拾ってきました。
ツイードベスト
昔は仕事でスリーピースをよく着ました。
ここ数年はジャケパンのジャケットの下に「かぶり」のニットベストを着ます。ですが、この手の前空きのベストというか、ジレというか、は、あまり着たことがない。
ちなみに、「ジレ」「ベスト」「チョッキ」と呼び名は色々ありますが、どれも同じものを指すようです。表現する上でどれがベストということはない。あ、いや、だからどれも同じ、どれもがベストだって。。。
で、いつものことで恐縮ですが、
ユーズドです。安かった笑。
セカストでアンノウンなチロリアンシューズを見つけた際、一緒に持ち帰ってきたのでした。靴が500円、ベストが1900円。いやあ、あらためて中古って安いね。で、なんでこいつを持ち帰ってきたかといいますと、
理由その①
背中までハリスツイード 。
ベストの場合見えない背中側はぺらっとした生地違いのモノもよく見かけます。仕事でジャケットの下に着る分には問題ないのでしょうが、休日にそんなのはなんか仕事の匂いがしてイヤです。
これは腰になんか飾りみたいなのもついていて、シャツにこいつだけでも映えそう。まあ、そんな恰好したこと、これまで一度もないんですけどね。
で、
理由その②
ハリスツイードです。で、ビンテージです。
ご存じの通り、ハリスツイードはスコットランドで手織りされた高級ウールの生地です。古着でも沢山のハリスツイードが流通していますが、年代によってタグが異なるのだそう。
HANDWOVEN
100%PURE
SCOTTISH WOOL
TAILORED IN THE U.S.A.
スコットランドで手織りされて、アメリカで仕立てられたことが分かるこのタグは、1980-90sのものなのだそうです。「タグによって年代が違う」なんて聞くと、やはりうずうずしてしまうってもんです。
で、旧いけれど、状態は比較的良好かと。
背裏は黒。
で、表も裏も虫食いやひっかけや目立つ汚れもなし。
ポケットもイミテーションではなくちゃんとしたやつです。
結構深いし内側に穴もなし。
まあ、たぶん何も入れないだろうけど。
ボタンは黒。
ボタンの色って、皆さん気にします? 私は結構気になります。今回は背裏が黒ですので、ボタンもボタンホールの篝も黒で正解かな。ですが、もしこの上にジャケットやコートを羽織るなら黒。他の色の場合は、そいつのボタンは必ず黒がいいな。で、靴も黒。
若い頃に「靴とベルトと鞄は同じ色に統一するのが良い」てな話を聞いて以来できるだけそのように心がけてますが、上着のボタンも時に気になることもある。グレーのスーツに黒の靴、で、ボタンが明るい茶色だったりするとなんだか落ち着かない。
色を合わせるのが大事、というよりは、不必要な沢山の色遣いは落ち着かないしあまり美しくない。意図があるなら別ですが、物事には必ず理由が必要です。なので、小物なんかには意図せぬ目立ち方はしてほしくない。
上着のボタンを意図的に目立たせたいなんてことはまずないので、ボタンはできるだけ地味で存在に気付かないくらいが好みです。
違和感を感じる場合は他の色のボタンに付け替えるところですが、今回はこのままで問題ないでしょう。それよりも、この手のジレをオフでどうのように(それもじじ臭くならないように)着るのが良いか、シーズンが過ぎるまでに考えねば。
まあ、ベストはなかなか難しいです。
その点、ジャケットの方が簡単に合わせやすい。
なもんで、ちょこちょこ色んなのを買ってしまう。
昨シーズンはこいつ。
こいつはビンテージではない。
裏地はなし。
なんか高級そうな仕立てです。
左の内ポケットの中にタグ発見。
Magee Of Donegal
「マギーオブドニゴール」もしくは「~ドネガル」と読むらしいですが、「ドネガルツイード」の名称が通りがいいらしいです。「Magee Of Donegal」は1866年にアイルランドの北端に位置するドニゴールで創業した、ドネガルツイードを代表する世界的な織物ブランドなのだそう。へえ、そうなのね。勉強不足ですみません。
そんなドネガルツイードはホームスパンが有名なのだそうですが、今回のは遠目では緑がかったホームスパンです。右内側に別のタグが。
Luca Verdicchio NAPOLI
とあります。ルカ・ヴェルディッキオと呼ぶらしい。なんでも、イタリアはナポリの若手テイラーなのだそう。ジャストサイズの1万円弱。いつも安いのばかり漁る私としては結構思い切った額のを拾ってきたのですが、ここの仕立てのジャケットなどはどえらい高級なお値段(数十万円とか)なんだそう。
ドネガルツイードを知らずとも、ルカなんちゃらを知らずとも、モノが素晴らしいのは私でもひと目で分かるくらいでしたので良いモノだとは思いましたが、まさかそこまでとはね。おお、こわ。
今年1月に拾ってきて一度も着てません。
ボタンは黒でなくこの色でよろしいかと思いますが、理由はそうではなく、この袖、少し長いんですよね。肩幅も身幅も着丈も誂えたようにジャストサイズなのですが、袖は2~3センチ詰めないと私には長すぎて。
リフォームに出して詰めるか、いっそのことこのまま転がすか、逡巡しているうちに春が来て、夏が来て、そして秋が来る。
秋に着よう。
よし、袖、詰めよう。転がしたら儲かるでしょうけど、二度と手にすることもないでしょう。これも何かのご縁です。自分で着ることにします。
さて、そんな歴史あるハリスツイードやドネガルツイードも素敵なわけですが、見た目それ風のツイードもどきでも十分素敵です。
例えば、こんなやつ。
たぶん6〜7年着てます。
セカストで二千円くらいだったかな。別にハリスがどうしたドネガルがこうした、なんて凄い話ではない。
コムサイムズというらしい。笑。
Mサイズですがやや大きめの作り。
ウール60%。まあ、全然問題ない。生地もブランドも高級ではないけれど、チャームポイントがいくつかあります。
チャームポイントその①
ノーフォークジャケット風なポケット。
ノーフォークジャケットとは、イギリスの貴族風な人がライフルで狩猟に出掛ける時に着てる少しスポーティなツイードのアレです。ツイードジャケットのルーツとも言われるみたいですが、このジャケットもヘリンボーン地で、ノーフォークジャケットにインスパイアされたデザインなんだと思われます。
チャームポイントその②
ラペルをこのようにクシュっとしますと、
おお!ぐにゃっとなった!
裾もクシュっ。
わおっ!
そう、このジャケット、前立て部分の端に針金が仕込まれているのです!それって要るの!?と言いそうになりますが、まあ、カジュアルに着るジャケットですし、よれた感じを演出するにはあってもいいかも。
誰も気付かないでしょうけど。
高級かそうでないか、も重要でしょうが、それよりも何よりも大切なのはサイズ感です。デカいのや小さいのはNG。折角の高級ブランドも泣くってもんです。今回は3着ともジャストサイズです。あとはそれぞれの上着にどの靴を合せるか、ですな。我が家では常に靴が主役なのです。
さて、このままだと靴がまったく登場しないままとなりますので、次回予告をちらりと。
Made in England sirica 1990
昨日メンテしました。
9月は「千円まで」縛りだったんですけどね。
月末間際になって禁を破ってしまいました。
ま、理由を知れば皆さんにもご理解いただけるものと。
(おしまい)
こんにちは!
いよいよ、ファッションの秋ですね〜
革靴の時は、私もトラッドなスタイルです。
90年代のラルフローレンのコーデュロイジャケットを集めていて、ハンティングスタイル好きなので、外付けポケット、エルボーパッチ、チンストラップ付きを色違いで持っています。
秋はあっという間に終わるので、頑張って着ないとです(笑)
としさん
こんばんは。コーデュロイは秋冬外せないですよね。
で、ほんと、秋は一瞬で過ぎ去ってすぐ冬になってしまうので、
登板機会しっかり意識しときませんと結局着ないままとなっちゃいます。
今年は仕事もカジュアルダウンさせて、いろんな奴を登板させるつもりです。
しっかり計画練らねばです笑。
ばしさん
こんにちは。僕もツイード、そしてコーデュロイも好きです。
最初のベストはなかなか珍しい柄ですね。ばしさんらしい、洒落者な感じ。
ツイードは、古くなるとアジ出ますよね。素敵だと思います
しんのすけさん
お疲れ様です。ツイードとコーデュロイは秋冬外せないですよね。
実はコーデュロイもちょちょろ拾ってきてるしまってます笑。
セカストでいろんなモノ拾ってきてはまたセカストに売っ払うのですが、
ツイードとコーデュロイだけはいつまでもクローゼットに残ったままです。
寒いのは昔から苦手ですが、お気に入りにいよいよ出番がやってくると思うと、
どうせなら早く寒くなってくれ、なんて思っちゃいますね笑。
いよいよツイードの季節が来ますね♪
ベストも、ジャケットもいいお品でうらやましい〜
ちなみに米国ではベスト、英国ではウエストコート、仏国ではジレというそうです。次の会のポールセンスコーンを履く時にはウエストコートといった具合に、靴の国に合わせて呼び方を変えるのもありかもですね(笑)
ばたさん
お疲れ様です。いい季節になりますよね。
ところで、英国ではウエストコート、というのは知りませんでした。
ところ変われば、ですね。足元はリーガルのイーストコースト・・・、
あ、すみません笑。