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アンノウン・ミリタリーブーツ

こんにちは、ばしです。

 

今日から師走。

いやあ、早いですね。今年も残すところあと1ヶ月だなんて、信じられない感じですね。って、毎年言ってるし。で、今月はどんな古靴との出会いがあるのでしょう、ワクワク。これは毎月は言ってない。

ですが、毎月ではないものの、先月はほんと良かった。11月は月初から結構な当たり🎯を引く予感がしておりましたが、実際そんな実り多き1ヶ月でした。

先週の勤労感謝の日も、そんな予感を胸に午後から久々にリユースショップを巡ってきました。クルマでまずは大阪市内南部へ、その後、堺東部~南河内へとリユースショップ5軒を巡ってきまして、無事拾い物を1足&ネクタイを数本ゲットしたわけでありますが、その話はいずれ近いうちに。

 

今回は別件です。

実は、クルマで出かける前、近所のうどん屋で昼飯を食べた帰り道、自転車でたまにしか覗かない店の前を通りかかりました。11月とは思えぬ穏やかな陽気に誘われて、よし、まあ念のため、と、パトロールすることにしたのでした。

 

 

その名は「オールドプラス八尾店」。

ここでは靴も服も買ったことないんだけれど、2~3か月に一度くらいは念のためにと覗くお店です。外観は「これぞリサイクルショップ」という店構えですが、品揃えも同様にリサイクルなやつばかりです。

家具や電化製品、雑貨などのリサイクル品を大変お安くお買い求め頂けるわけですが、服や靴も一応置いてあります。一応、といいますのは、「オシャレ」とか「ブランド」などとは疎遠な中古品ばかり。いやまあそれよくぞ捨てずに持ち込まれたな、なんて感じのエコなやつが数百円で売られたりします。

そんな、これまで一度も掘り出し物に出会ったことがないどころか買ったこともないこの店で出会ってしまう私、当たりにでくわす引きの良い11月なのでありました。

 

獲物はこれ。

チャリで持ち帰るの図。

3500円+TAX。

のところ、「阪神タイガース優勝おめでとうセール」中につき店内全品3割引きとのこと。お陰でさらにお安くなっての2450円+TAX。

いやあ、ありがとうタイガース、ありがとうオールドプラス。何がそんなありがたいかといいますと、

かなり本格的と思しき面構えです。

ブーツはあまり詳しくはないのですが、

このぽてっとした爪先の形状は、

これって「ミリタリーブーツ」とか「マンソンブーツ」などと呼ばれるものではないのかな。がちなビンテージなのか、最近のモノなのかは知りませんが、こんなの1足欲しいと思ってたスタイルのやつです。お安くゲットできてラッキー♫

真っ赤なライナーが印象的なのですが、文字の類が一切ないんですよね。

あ、いや、ソックシートの奥の方に「GENUINE LEATHER」の文字が。ええ、そうですね、書かなくても分かります。まあ、「英語」で書いてあるということが情報としての価値でしょうか。

内側を上から見ますとこんな感じ。
ソックシートもライナーも真っ赤。
で、踵付近にスポンジが入ってます。
この仕様ってオールデンのそれみたいですね。

形も5穴4フック。羽根から切り返して踵へと流れるステッチワーク。どちらもオールデンのブーツで見たことのある仕様です。

ほかに何か文字の類はないのか。と思ったら、

お!?うっすらと文字が。

インスタにアップしたところ「ENGLANDって書いてるのではないか」とのコメントを頂戴しました。おおそういえばそのように見える。で、そういえば確かALDENのロゴの下には「NEW ENGLAND」って書いてあったな。

おお、これってALDEN?!ラッキー!!

と思ったけど、ただ、「NEW ENGLAND」の「NEW」は見えないし、その上のブランド名と思しきロゴも、擦れて読みづらいとはいえ「A」で始まってる風には見えない。「B」か「K」か「R」の筆記体のように思える。うーん、ようわからん。ただまあ、オールデンではないような気もする。

なぜかといいますと、

ソールには釘が。

木釘ではなく金属の釘です。

真鍮の頭のように見えます。オールデンは詳しくはないものの、この仕様のものは見たことがありません。オールデンではなさそう。ペグといえば思いつくのが「COPEG」=「SCHOLL’S」なわけですが、そうしますと先ほどの「ENGLAND」はなんなのか、ということになる。

やはり英国靴なのか。英国製でペグのあるミリタリーブーツといえばサンダース、なのでしょうが、どう見てもサンダースとは異なる趣です。

英国製?米国製?

サイズ表記かと思われる「8」の刻印が頼りの綱でしょうかね。あとで足を入れてみてサイズ感からUKサイズかUSサイズか確認してみましょう。

 

よし、謎解きは後回し。
先にメンテ完了しちゃいましょう。
いつも通りまずは左足から。

 

 

 

ステインリムーバー

ワックスの類はなし。

革質はかなり良いです。
キッドスキン(ヤギ)もしくはカンガルーのように思えます。

 

LEXOL

コバ回りをガシガシと。

もちろんアッパーもしっかりと。

 

デリケートクリームもどき
&リッチモイスチャー

いつもの2ステップで保湿。

潤って白っぽい感じはなくなりました。

 

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

まあ、いつもの感じで。

 

さて、オイルのあとはソール周り、というのがいつもの手順なわけですが、

ハーフラバー&トップリフト交換済です。
革の部分だけクリーム入れました。

 

さて、仕上げ。

 

コロニル1909(ムショク)

おお、いつもの艶やかさ。

ワックスはなしで行きましょう。
右も同様の手順でメンテ完了です。

 

どんっ。

おお、かっけーです。

 

【BEFORE】

【AFTER】

傷もダメージもなし。

バックシャン。

左足の内側のフックが1本折れてます。
紐はスニーカー用なような気もするな。オールデンのタンカーなんかについてる高級そうな平紐を調達してこよう。

さて、サイズ感の確認です。
足を入れてみました。

おお、ちょうどいい感じです。

ブーツはハーフサイズダウンがちょうどなことが多い私。この点を考慮しますと、サイズは「US8」のように思えます。ただ、爪先に結構ゆとりがあるので、カジュアルな少し厚手なソックスでちょうどいい感じということもあり、USかUKか、確証は得られない。

謎解きにあたっては、米国と英国のいずれか、だけではなく、ヨーロッパのほかの国や日本も含めて、予断を持たず調べてみよう。

 

さて、思えば最近はブーツも少しずつ増えてきました。

右はルーディックライター。

ぼろいのを拾ってきてBONTAさんにリペアしてもらいました(BONTA de 靴修理(その10)参照)。同じミリタリーブーツとはいえ、雰囲気は随分異なりますね。どちらが良い、ということはない。どちらも良い。

 

さて、もう1足最近のやつ。

Allen Edmonds Taunton

ODDMENT STORE さんでおまけで頂いたやつです。先ほどのルーディックライター含め、3足とも仕事でも履けそう。ブーツはほかに2足あるし、この冬は「仕事でブーツWEEK」が出来そうです。

よし、それまでにこいつがどこの何者か分かれば嬉しいな。ということで、

日曜午後にオッドメントストアへ。

足元はもちろん先ほどのチェルシーブーツ。
キレイになったので里帰り&オーナーの谷口さんにお礼方々報告もできました。で、今回の訪問の目的は、どこの何者か、谷口さんのご意見を頂きに。

軽いですねえ。キッドっぽいですねえ。

とのこと。やはりアッパーに関しては私の見立ては間違いなさそうです。で、谷口さんの第一印象も同様に「ALDEN」とのことでしたが、細かく見ていくとどうやら違うぽいとのご感想。

ソールの釘と真っ赤なライナー、これが特徴的なブーツメイカーで心当たりを尋ねるもののそんなのもなさそう。やはり情報が少なすぎて、どこの何者かは分かりませんでした。まあね、どちらの特徴も必ずしもデフォルトの仕様とは限らないし。

ただ、過去にブーツのリペアを沢山手掛けた谷口さん曰く、ソールは見たところリソールされてる可能性は低そう、とのこと。ひょっとしたらオーダーなんかの可能性もあるかも。そうなると余計分からないですね。

ですが、よし、とりあえず現状の2点の特徴をもとに継続して調べてみることにしよう。まあ、逃げるものでもないですし、あわてずじっくり取り組みましょう。

 

 

どこの何者か。

謎解きが楽しい。履いても楽しい。一足で二度美味しい笑。アンノウンな中古靴のお手本みたいなやつです。

ただ、ブーツはあまり詳しくない私です。もし何かお気づきのことなどありましたらお助け下さい。コメント欄より情報などお寄せくださいますと幸いです。

どしどしお待ちしております。

 

(おしまい)

 

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