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リザードの長財布

こんにちは、ばしです。

 

リユースショップ巡りを欠かさない私。

休日だけでなく平日も、特に近所の店はしょっちゅうパトロールしてます。きっと、店員さんに「あ、あの人、また来てる」なんて風に思われてるんだろうな。けれども、主婦(主夫)が毎日買い物に行けばお店の人と顔なじみにもなるわけで、その点私はそこまでの馴染みにはなっていません。通う頻度がまだまだ足りないのかも。

そんなパトロールの目当ては主に「靴」「ネクタイ」「ジャケット」なわけですが、ここ最近は「革の長財布」も物色しております。財布は新品買った方がいいよ、なんて声が聞こえてきそうですが、別に財布を新調したいわけではない。その予定もありません。ではなぜ中古の長財布なのか。

 

目当ては「使用感のある薄手の革」です。

革のハギレなんかも売ってはいるのですが、結構分厚かったりします。その点、財布の革は薄い。で、長財布だと革の面積も大きいです。そんなやつが中古ですと数百円で売ってたりします。

以前、黒い長財布を買いました。

税別200円。

これだと気兼ねなく潰せます。厳密には革に第二の人生を与えることになりますので、いいことした気分にもなれる。ちなみに、何故長財布かといいますと、お尻のポケットに入れられることの多い二つ折りのものは状態がよくないモノが多い。それに比べると、ジャケットの内ポケット等に収まることの多いこの手の長財布は中古でも革の状態はそれほどひどくはない。

 

この黒の200円は、

切り出して、切れ目を入れて、

タッセルを自作してみた。

(過去記事「Fratelli Borgioli のメンテ」より)

事前のイメージよりごつくてイマイチで、数度履いて外してしまいましたが、安上がりだしDIY向きだし、何より、中古の革靴に使用する場合は革も中古のものを切り出して来た方が違和感が少ないように思えます。

で、最近の一番の目的は、

リペア用の革をゲットすること。

今現在、DIYでリペアにチャレンジしようと企んでいる靴が何足かあります。チャールズパッチなど施す予定でして、そんなこいつらに見合う革を探して、中古の安財布を日々物色している、というわけです。これは、というやつにはなかなか出会えてないんですけどね。

 

 

☆★☆

 

 

さて、そんな中、先日面白いのを見かけまして、思わず持ち帰ってきました。

今風ではない。

浪速のおっちゃん、おばちゃんが持ってそうな、色柄ともに昭和なレトロな雰囲気漂うこいつ。うーむ、リペアには使えません。そもそもこんなアッパーの靴なんて持ってないし。とはいえ、冒頭にも述べました通り、今のところ財布を新調する予定もない。なのになぜこいつを拾ってきたのかといいますと、

税別900万円也。安かった笑。

加えて、ちょうど毎月のヘソクリ貯金用の財布が欲しいと思ってたところなのでした。去年から毎月数万円ずつを箪笥預金してます。定期預金です。素敵な値の張る靴に出会ってしまうなどで定期的に引き出されるという・・・。

この色柄、なんか金運上がりそうな雰囲気です。こいつなら減らずに貯まる一方になるのではないか。とはいえ、中古の財布ってどうよ??靴や服はOKですが財布は他人のお古は持ちたくない私です。

その点、こいつは、

古そうですがユーズドではない。おそらく新品です。というか、旧い時代の未使用品ではないか。なぜそう判断したかと言いますと、使用した形跡が全くなく傷なども皆無なこと。そして何より、

中に新聞紙が入ってます。

店先に並んでたときのまま、購入後使わずにそのまま、と思われます。で、この新聞がまた面白い。

かなり旧そうです。

いつの時代の新聞なのでしょう?これはビンテージ、かつ、デッドなやつです。そんなやつは年代判定せねばなりません。税別900円と幸いにも遊び相手としては許容範囲な価格です。てなことで、一体いつ頃の品物なのか、調べてみることにしました。というか、調べてみたさに負けて持ち帰ってきたのでした。

今回もくだらん話ですみませんが、しばしお付き合いください。

 

 

ビンテージ長財布の年代判定

新聞の年代判別は上部の「日付」を見れば一発なわけですが、こいつは真ん中から下の方を横に細長く切り取られていて、日付部分は含まれておりません。記事等の内容から年月を割り出していくしかなさそうです。

手掛かりになりそうな個所とワードを拾ってみました。

 

千代田区 東京の顔、1割が幽霊人口

へえ、そうなんですか。
今はどうなのでしょう?
それっていつのことでしょう?

 

来年(タツ年)はよろしく

ということは、タツ年の1年前ウサギ年ですね。
1951、1963、1975、1987、1999、2011年のいずれかの年の新聞紙、ということのようです。おお、古靴ブログっぽくなってきた。

 

三木さん24時

三木さんて誰?

私が知ってる有名人の三木さんは2人だけ。一人は脚本家のジェームス三木さん。この方は誕生日が私と同じ6月10日ということで記憶してます。ただ、新聞にその日の行動は載らないだろうな。

となると残りはもう一人。そう、三木・元総理大臣。この日は何月かの10日。予定がなくて公邸でのんびりされていたそうな。新聞は翌日11日のもののようです。

うん、こちらで間違いないでしょう。ということは、「三木氏が総理大臣だった期間のうさぎ年とは西暦何年か」を調べれば良いわけです。おお、簡単そう。ですが、もっとシンプルなのを発見。

 

広島の町と市民が燃えた日々
広島東洋カープ26年目の初優勝

アサヒグラフ10月31日号本日発売定価280円。アサヒグラフの定価が280円だった頃の卯年はいつか。いや、そうではなく、広島東洋カープが26年目の初優勝を果たした直後のようです。何年かは書いてないけど、これなら調べたらすぐわかる!

調べました。

古葉監督、おめでとう!

この胴上げの写真は1975年10月15日とのこと。すなわち、この新聞は今から約半世紀前の1975年10月11日のもの・・・、いや、それだと優勝決定前だな。同年10月の異なる日付の2紙面が混在してるのかも。

ああ、確定させたいけど、もう捨てちゃったし。まあ、いいか。

いずれにせよ、ということは、

この財布は1975年以降に作られたモノ、ということになる。

この手の長財布、最近は店頭では薄いスポンジなどを入れて膨らませているわけですが、その昔は替わりに新聞紙が入れられたようです。で、問題は、その際に使用する新聞紙はいつ頃のモノか?

5年も10年も前の新聞紙を入れたりはしないでしょう。むしろそんなのを保管しておく方が面倒です。恐らく、せいぜい1、2年。場合によっては3年前?プラスアルファ? いずれにせよ、今回のこの財布は、概ね1970年代後半の品と考えて良さそうです。

私が小学生だったころの品です。結構古いね。ただ、ちょっと待てよ。あの頃のお札って、一万円札は聖徳太子で今よりデカかったよね。今のサイズに切り替わったのが1984年からとのこと。昔の一万円札も入るのかな・・・。

いや、もう、面倒なんでいつのでもいいや。サクッとメンテしとこう。

コロニル1909ニュートラルで栄養補給。

見た目ほぼ変化なし。
まあ、こんなもんで。

 

ところでこいつ、何の革なのでしょう。牛革に型押しかな。ただ、この変な丸の模様はなんなのでしょう。調べてみたところ、同じような模様のリザード革があるらしい。

水辺で黄昏るトカゲの背には見たような模様が。
こちらから写真等拝借しました。

鞣すとこんな感じらしい。この輪っか模様はその名もずばり、「リングマーク」というらしい。先ほどのトカゲは「リングマークトカゲ」という種類のトカゲなのだそう。

あらためて今回の長財布。

表面の凹凸の感じは似てます。

色目はやや黒みが強いかも。何より、斑紋は今回の財布の方がかなり大きくかつ鮮明です。こいつはリアル・リザード革?そうであるならその中でも上等な部類のやつかも。

あるいは牛革にプリント&型押しなのでしょうか。判別つきませんが、こんな変な模様の革をわざわざ作らんでしょう。そんなの売れなさそうだし。ということはおそらく、こいつは「リングマークつきのリアル・リザードレザー」のように思えます。もうね、そういうことにしとこう。

 

 

最後に、

あらためて調べてみましたところ、ヘビと同様にトカゲの革も風水的に金運を招くらしい。おおそうか、そりゃいい。最近また靴を買い過ぎなんですよね。靴代ゲットできれば嬉しいぞ。諭吉を何枚か入れておくから増やしといてくれ。2倍か3倍か。すぐにバイバイbyebye、は無しね。

夏以降に増殖する分は渋沢栄一に切り替わるのだろうか。いずれにせよ、

健闘を祈る。

 

(おしまい)

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