キャップトゥの里帰り

こんにちは、ばしです。

 

すっかり春めいてきましたね。

暖かな陽射しと桜の便りと花粉による目の痒みに春の到来を感じる今日この頃、皆さんいかがお過ごしでしょうか。春分の日を含む三連休となった先週末。麗らかな陽気となった中日(なかび)の土曜日に名古屋へ行ってきました。

近鉄特急「ひのとり」で2時間弱。

クルマでも3~4時間と大阪から結構近いのですが、なかなか訪ねる機会に恵まれずにいた名古屋。今回で三度目か四度目くらいの訪問です。これまでは仕事でばかりでしたので観光も何もなく日帰り。まあ、今回も旅行ではありませんで観光はなしで日帰りでした。

目的は何かといいますと、

高いところから失礼します。

双眼鏡片手に高層ビルから名古屋のリユースショップを調査してみよう、というわけではありません。実は、娘が結婚することとなりまして、世に言う「両家の顔合わせ」というやつです。若い二人の新居は大阪なのですが、先方のご実家が名古屋ということでご挨拶かたがた名古屋で食事会、とのことと相成りました。

いやはや、不思議なものです。

娘が結婚するというのもなかなか実感が湧きませんが、これまで全く見ず知らずだった人とある日突然に親戚関係になる、というのは、なんだかとても不思議な気がいたします。これこそまさにご縁というものなのでしょう。先方もおそらく同じお気持ちかと思うのですが、顔合わせに際しては、

大阪の新しい親戚は変なヤツだなぁ

などとは万にひとつも思われてはなりませぬ。娘に叱られます。猫をかぶろう。とりあえず親父ギャグは封印です。で、長いお付き合いのスタートにあたりましてはやはり第一印象が大切です。となりますと、どんな格好で何を履くか、と言う話になる。顔合わせの食事会につき畏まることはなかろう、との事前の打ち合わせもあり、スーツではなくいつも通りジャケパンにネクタイを締めていくことにしました。

ネクタイはビンテージなピエールカルダン。

も少し明るいもしくは派手めのネクタイのつもりだったのですが、娘から「落ち着いた色柄が良い」とのリクエストがありこいつにしてみた。ポリエステル製なので万一食事中に汚しても丸洗いできるやつです。まあ、そのような粗相がないことを祈ろう。

で、ワタクシ的に最も重要なことは「どの靴を履いていくか」ということ。畏まらないとはいえ初めてお会いするわけなので、きちんとした身なりでなければ。となれば、足元はフォーマルな感じが良い。ということで、今回はキャップトゥで伺うことにしました。

 

黒のキャップトゥは10足持ってます。

上段左から順に、

Eduard Meier / 銀座ワシントン / 長嶋正樹
Scott McHale / ONLY / UA / POULSEN SKONE 
SANDERS / Florsheim Penfield / マドラス

 

どれもこれもお気に入りなやつらなのですが、さてさて、どれを履いていこうか。外羽根よりは内羽根が良いかな。モンクはやめて紐靴にしよう。飾り穴はない方が良かろう。会食は座敷で靴を脱ぐことになるのでソックシートも重要だ、などと絞り込んでいきまして、最終的に白羽の矢が立ったのはこいつ。

 

 

madras EXTRA 

先程のマス目写真の右下。
マドラスの旧いやつです。
なぜこいつなのかというと。

マドラスが名古屋発祥だから。

1921 年(大正10年)に亜細亜製靴株式会社として誕生した現・マドラス。当初はグッドイヤー製法で製造されていたようですが、1966年のイタリア・マドラス社との提携を機にマッケイ方式が主力に。1983年に現在のマドラス株式会社に社名変更。1994年にはイタリアのバレンチノ・マドラス社より「madras」の全世界での商標権を譲受。2021年に創業百年を迎え、現在に至る。

そんな長い歴史を誇るマドラスの本社は名古屋駅から車で十数分のところにあるらしい。今回は足を運べませんでしたが、まあね、マドラスの靴履いて行ったからと言って中に入れてもらえるわけでもなし。そんなこと言いだしたら名古屋に来る度ごとにマドラス履かないといけなくなる。それはそれで困る。ですが、そもそも今回の行き先が名古屋でなく別の場所だったとしてもこいつを履いて来たかもしれません。

なぜなら、

とてもとても美しいから。

上質なアッパー。丸みを帯びたトゥ。絞り込まれたマッケイの土踏まず。一文字は切替しではなくステッチのみのイミテーションと手が込んでます。世の中に数多存在する内羽根の黒のキャップトゥの中でも相当に美しく秀でた一足、といえるのではなかろうか。今回のハレの場に相応しい選択であったと自負するところです。

顔合わせの食事会は名古屋駅前。
日本料理の老舗「京都 つる家」さん。

ホテルの上階とは思えぬ風情ある店構え。廊下を進み部屋へと案内頂き座敷へ上がる。中居さんが靴を片付けてくれたのですが、どうでしょう、マドラスの靴だと分かったかな。そんなこといちいち気にして見てないでしょうかね。気づいてくれてたら嬉しいな。

 

旨い食事と歓談の後は、お招き頂き先方のご実家へ。車での道中、名古屋のご両親に市内を様々ご案内頂きました。高層ビルがたくさん、なのに旧い歴史ある建物もたくさん。都会なのに市内だけでも観る所もかなり多そうですね。思いがけず名古屋との深い縁ができましたので、これからは大阪から電車でクルマでと足を延ばす機会が増えそうです。

 

足を延ばすと言えば、

帰りがけに名古屋駅前で足の長いやつに遭遇。

足だけでなく腕も首も長いこのマネキンは「ナナちゃん人形」というらしい。有名らしいですね。家内は知ってたみたいですが私はまったく疎くて。で、こいつ、季節ごとに様々に衣替えするらしい。この日は小学生の出で立ちでした。あ、いや、あの、気持ちはわかるけど小学一年生にしては少しばかりでかすぎやしませんかね。

そんな名古屋ショートトリップ。締めは名古屋のご両親おススメの「うな富士」にて。家内と二人ひつまぶしに舌鼓。いやあ、抜群に美味かったです。満足満足。そして大阪へと帰路についたのでした。

 

娘の結婚を機に一気に距離が近くなった名古屋。

次回はどこに行こう。
何を食べよう。
何を履いて来よう。

そうそう、マドラスの靴はあと2足持ってます。

真ん中は同じくmadras EXTRA。ミントコンディションで拾ってきた個性的なエプロンフロント。左はAdult madras。スリッポンですがドレス顔なところがお気に入りです。不公平にならぬよう、ほかの2足も一度は里帰りさせてやらねばなりません。次にふるさと名古屋の地を踏むのはどっちだ。夏ならばスリッポンか。茶色はやはり秋かな。どっちにせよ、

しばし出番を待て。

 

【お知らせ】

3/29(日)31(火)はお休み頂きます。
次回は4/3(金)の更新となります。
1週間後にお目にかかります。

 

(おしまい)

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