Freek2Freek

アンノウン・ウイングチップスリッポン(前編)

こんにちは、ばしです。

 

今年のお盆休み。

旧い友人と昼間から難波で鱧(はも)を食いにいきまして、その帰り道、久しぶりにアメ村のビンテージショップに立ち寄りました。

FLAG USED CLOTHING

コロナ以前に数度足を運んだことあり。1足だけ買ったことあります。おそらくそれ以来、5年ぶりか、それ以上ぶりくらいの訪問でした。

店内は服と靴でびっしり。

ビンテージ靴は数もサイズも豊富。で、状態はどれも良好なものばかり。普段私がセカストなんかで拾ってくるようなぼろいやつはありません。それでいながら、価格帯は良心的で、モノにもよるのでしょうが、メルカリの出品物やビン靴専門店の価格と比べてお買い得と思われるものも多数。

オーナーの内藤さんご自身がビンテージ靴好きでいらっしゃるとのことで、それゆえに商品として扱ってはおられるものの、ビンテージショップとしての取り扱い商品のメインは「古着」、なのでしょうね。そんなこともあって良心的価格、なのかなと思ったり。

以前買った1足はピール名義のエドワードグリーンだったのですが、その際は内藤さんはたまたまご不在だったこともあってじっくりとお話したのは今回が初めてでした。あれやこれやとアドバイスなど頂きながら気づけば1時間ほど古靴談義。いつもの「リユースショップ巡り」は、靴と自分自身との対話のみで若干の寂しさが伴いますので、やはりこの点、ビンテージショップは楽しいですね。

これまでもしばしば足を運んでいる鴫野のビンテージショップ「ODDMENTSTORE」のオーナー・谷口さんと内藤さんのお二人は旧知の中なのだそう。そういえばオッドメントさんの靴も同様に良心的価格なわけですが、兄貴分的存在のFLAGさんがそうだから、なのかもしれないな。

FLAG USED CLOTHING ブログ
ODDMENT STORE ホームページ

 

 

で、この際に初体験。

足サイズを測っていただきました。

お見苦しくてすみません。で、長らく「8.0がマイサイズ」と思っておりましたが、アメリカ式の採寸方法によると正しくは「8.5」なのだそうです。まあ確かに、8.0なのに窮屈なことは過去に多々経験しております。なもんで、ネットで靴を漁る際は8.0もしくは8.5で検索かけることがほとんどです。メイカーによっての差異や、履きこまれた程度によって、あるいは個体差による違いもあるでしょうしね。

ただ、そういう話ではなく、ボールジョイント=「親指(&小指)の付け根のでっぱり部分」が採寸の際の肝なのだそう。つまり、同じ全長でも踵~ボールジョイントまでの長さが違えば最適なサイズも異なるのだそう。同じ全長でも足指の長い人の方がボールジョイントの位置は低くなる、という理屈。おお、なるほどそうかも。ただ、内藤さん曰く、8.0がNGというわけではないので「今までの靴は今まで通りでいいと思いますよ」とのこと。

 

そんなやり取りのあと、試着して持ち帰ったのがこれ。

米国製のウイングチップスリッポン。シューメイカーは不詳なわけですが、この日もっとも「びびっ」と来たのがこいつでした。

サイズ表記は8.5D。

さきほどの「8.5」の話は関係なく、気に入ったのがこいつでそれがたまたま8.5だった、との経緯です。ボールジョイントを合せればサイズはちょうど、ただし、甲に隙間が空くかもしれない、との見立て。スリッポンゆえ調整が効きません。

こんなとき、いつもの私なら「厚手の中敷きで調整」なわけですが、「今回はタンパッドでの調整がよいかも」とのアドバイスを頂きました。ということで、今回はメンテ&タンパッドでサイズ調整などしてみました。

いつも通りまずは左足から。

 

 

ステインリムーバー

アッパーはなかなかにきめ細やかです。

若干の傷と皺あり。
まあ、このくらいはあまり気にならない性質です。

 

 

RenoMat リムーバー

いつもならLEXOL、なのですが、行方不明です。

薄くもなく、厚くもなく、普通に黒いワックスが塗られてました。すっぴんになった、と思われます。

 

 

デリケートクリームもどき

百均のヒト用クリームをたっぷりと。
水分&栄養補給です。

これで終了、でもいいくらいですが、いつも通りで。

 

 

コロニル1909(ムショク)

おお、いい艶感です。

左も同じ手順で仕上げてアッパーは終了。

 

さて、ソール、なわけですが、一癖あります。

レザーソール、楔型トップリフト。
のように見えますが、出し縫い糸が見えません。

ヒドゥンか?

と思いきや、縫い目のようなものは全く見えず、削れた革の下の黒い層はラバーのようにも思われる。

横から見てもラバーソールのように見える。

ヒール。一番上の層は間違いなくレザーなわけですが、その下はソールからヒールまで、一体化しているように思えます。

土踏まず付近。
丸い線とその周りに文字が。
うーむ。これに似た光景を以前に見たような。

 

ええっと、どのペアだったかな。

 

(続く)

モバイルバージョンを終了