ジャパンビンテージ・Chest Nut INDOOR SHOES

こんにちは、ばしです。

 

最近はメルカリなどのネット経由の割合が増えましたが、そもそもは、リサイクルショップの雑多な靴コーナーが私の主戦場です。

いろんな奴やつがいて、意図せぬ出会いがあって楽しい。
で、そんな楽しみのひとつが、ごくたまに、昭和の時代の日本製のペアを見かけること。年配の方が、もう履かないものをご自身で持ち込んだのか、あるいはまた、遺品整理の品をご家族が持ち込んだのか。

箸にも棒にもかからないような安っぽい既成靴であることが大半ですが、時折、誂え靴、もしくはそれに準じるような、当時の職人の手によるものに出くわすことがあります。

そんなやつは当然持ち帰ります。
お盆中にゲットしました。

こいつ。

 

Chest Nut INDOOR SHOES

税込990円。
日本製の古いやつは、まあ大体こんな値付けですね。高くても2000円くらいまで、とかが多い。まあ、お目にかかることは稀ではありますが。

ロゴはくっきりはっきり残ています。
一瞬だけチラ見したら、「h」と「n」の一直線な斜めのラインがロイヤルインペリアルのロゴっぽく見えなくもない。狙ってる笑?

で、少し汚いです。
埃?少しカビっぽい?でしょうか。
靴棚の奥から引っ張り出され、長い眠りから目覚めたような感じです。

なぜ、チェスナットなのか? 黒はない?
なぜ、インドアシューズなのか? 外で履いたらダメ?
さっぱりわかりませんが、昭和の、恐らく高度成長期の頃のペアであろうと思われます。

お盆休み中にメンテのつもりが、結局盆明け最初の週末に戯れました。
なかなかに面白いペアです。

早速、まずは左から。

 

ステインリムーバーで汚れ落とし

ワックスの類は皆無でした。
くすみが取れてすっきりしましたね。インソックも奥まできれいにしました。

乾きもそれほどありませんが、水分を吸って色が濃く、深くなりました。

 

LEXOL

必要か否かは別にして、手順通りで。

コバ周りを歯ブラシでしっかりと。すっきりしました。

 

リッチデリケートクリーム

アボカドオイル配合の値の張るほうで。

先ほどと大きな変化はありません。

 

TAPIR レダーオイル

油分補給&保革。

気持ち色が濃くなったような、気のせいのような。

 

コロニル1909

いつものやつで仕上げ。

傷やクラックの類は皆無です。

 

コバインキ

たまには使ってみました。

コバがすっきりきれいだと引き締まりますね。

右も同様の手順で、メンテ完了です。

なんか、ノスタルジックな感じ。なんとも言えないスタイルです。

爪先にも傷一つありません。細かな肌理です。素敵な色目です。

ビフォーアフター。

 

【BEFORE】

【AFTER】

すっきりしました。

【BEFORE】

【AFTER】

おお、いいですね。
メンテの成果が目に見えます。嬉しいですね。
アップで。

甲の部分、並びに履き口はどちらもダブルステッチです。

その下側はトリプルステッチ。手がかかってます。

踵。グラマラスなヒールカップです。釣り込みの穴はなさそうです。

日本の誂え靴なんかでしばしば見かける造作です。
靴の中はといいますと、

インソック。きれいになりました。

ライナーもつま先までレザーです。多分、豚か猪系の皮です。
つま先側、奥はといいますと。。。

ハンドソーン、というには内側の釘穴が少ないような気がしますが、どうなんでしょうね。

この手の日本製ビンテージはこれで3足目です。
1足目はこんなやつでした。

布タグに「中井特製」。
中井さんの手による恐らく誂え靴(このペアの記事はこちら)。
近所の爺さんが欲しいというので、2000円で譲って、今は手元にありません。

もう1足はこれ。

こちらも布タグに「高橋」。
これは、高橋さんが誂えたジャパンビンテージ。
これは売らずに手元に置いてます(このペアの記事はこちら)。

どちらも強烈な個性のペアでした。

で、2足ともソールが

釘打ち&Vクリート複数個のヒールと、カラス仕上げのソール。
土踏まず部分には強烈なえぐれが。

今回のペアはといいますと、

ソール、ヒールトップともに普通な感じです。
既成靴なのでしょうか?

トップリフトは「SWALITE」。削れもわずかです。
「BILTLITE」をもじった広島化成製。
広島化成さんのヒールは以前にも見かけたことがあります。

ぼろい「K SHOES」(このペアの記事はこちら)のソールに後付けではりついていたゴムヒール。

「ツバメソール」です。
「SWALITE」のネーミングは「ツバメ」=「SWALLOW」によるものなのでしょう。
「広島護謨工業」から「広島化成」への社名変更が1964年とのことですので、それ以降のペア、ということかと思います。

再掲。

1960年代の米国製ビン靴ライクな釘穴仕様です。
「7 1/2」とインチ表記です。珍しい。ですが、そもそもヒールトップにサイズ表記があることが珍しい。どういう理由、経緯の品なのでしょう。ていうか、サイズに関する表記はこれだけ、ほかには皆無です。やっぱり誂え靴なのでしょうか。

で、変わってるのがソール。

なんか文字が書いてあります。
ヒエログラフ? 梵字? よおく見たら、アルファベットのようです。

同じソールで、同じような仕様の日本製ビンテージ靴を見つけました。

日本靴資料館さんの記事より写真拝借いたしました。

大阪市東区(現在の中央区)の「かわぐち靴店」さんで製造されたブラインドブローグのソールだそう(この記事はこちら)。

「KORRY BOTTOM」と書いてあるそう。特殊なやり方で鞣してあるらしい。
ちなみにこのペア、踵の仕様も今回のものと似ています。

同じシューメイカーさんなのでしょうか?よくある仕様?
このあたりの、日本の昔の靴については、全く素人でよくわかりません。
私も、日本古靴資料館さん(サイトはこちら)の記事で勉強中です。

このあたり、いろいろと探っていくと面白そうですね。

 

で、今回のペアに戻りまして、爪先。

もとは両方についてたのでしょうが、片方だけになってます。

模様?文字? 判読できません。

ソールは矢筈仕上げ。
斜めにすることで履いた時にすっきり見える職人技です。
正面からだとナマズみたいな顔です。

かつ、ヒデゥンチャネル=伏せ縫いです。
色々と手がかかってます。

時代としてはどうなんでしょう。昭和40-50年代でしょうかね。
ざっくり40-50年前のペアです。そんな古いペアが残っているのはやはり、持ち主に大切に扱われていたんだと思います。

引き継げるなら、私も大切に扱います。
サイズ合うかな。履いてみました。

おお、ドンピシャです。いい感じです。

アッパーの革質は、それほど分厚くはありません。
作りに関しても、先に紹介した黒い誂え靴2足の方ががっちりしてます。
ですが、こいつ、がっちり、質実剛健を求めるようなスタイルでもないかも。

再度、全景。

美しい。
クラシックなオープンカーみたい。
米国製でも、英国製でもない。はたまた伊製とも異なる、独特の雰囲気が醸されてます。

 

メルカリも、海外サイトも好きです。ネットはやはり効率がいい。
ですが、こういうのに出会うと、やはり、地道に足で稼ぐリユースショップ巡りは欠かせない、そんな気になりますね。

この手のラインも積極的に探してみることにします。

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