こんにちは、ばしです。
3月ですね。春めいてきました。嬉しい。
大阪の3月最初の土曜日は、花粉が飛びまくって朝から目と鼻がつらくて大変でしたが、すっきり晴れて、日差しも暖か、まさに春の陽気でした。
絶好の靴の手入れ日和。2月後半の遠征で拾ってきた4足中の2足目。
ようやく手入れしました。
今回はこいつ。
チロリアンシューズ/REGAL,EAST COAST COLLECTION
・SIZE:24.5センチ
・ビブラムソール
・黒
3足目のイーストコーストコレクションです。今回持ち帰ったのはこいつだけですが、最近頻繁に遭遇するこのライン。
1980年代にスタート。約20年後、シェトランドフォックスの復活のタイミングで姿を消したリーガルの高級ラインです。
1足目のこいつ。
タンの色目が綺麗で、もっちりして分厚いアッパー。革の質が素晴らしかった。私にはやや小さく、すでに旅立たせました。
2足目のこいつ。
かっちり、がっしりと、張りのある硬い革質。こいつのアッパーも素晴らしい。油汚れを落とすべく近々丸洗い予定です。
3足目こいつは、初めての黒です。かつ、初めての紐靴です。サイズ表記は24.5ですが、結構大き目です。最近US8Dの私が素足でややタイトな程度。US7ハーフくらいのサイズ感です。
スリッポンの1・2足目は表記通りのサイズ感なのに、こいつは今のリーガルと同様、表記より大きめの造りです。なぜなんでしょう?スリッポンは表記通りのサイズ・造り、なんでしょうか?
仮にそうだとして、それは、このラインだけのことなか、リーガルの靴全般にいえることなのか?よくよく出くわすリーガルですから、このあたりを注意してみることにしましょう。
チロリアンシューズとは
あらためて、チロリアンシューズとは。
調べてみました。
人口約67万人のチロルは、オーストリアの西部、ヨーロッパの中央に位置し、北はドイツのバイエルン州、西はスイス、南はイタリアに囲まれた、オーストリアで3番目に大きな州だそう。
地形的に傾斜の多いそんなアルプス・チロル地方の牧童が履いていたチロルブーツをその原型とするのがチロリアンシューズです。
モカシン縫いの爪先と、ラギッドなソール。粗めのステッチに、2~3穴の靴ひも。アッパーの革質もオイルレザーが多いみたい。で、本格的なチロリアンシューズは、登山靴の製法として一般的なノルウィージャン製法。
要は、ハードな環境に耐え得る、素朴でアウトドアなやつ、ですな。
間違っても仕事で履いてはいけません。冠婚葬祭でもNGです。仕事も冠婚葬祭もダメで、山歩きをするわけでもない。なのに、誰もが一度は手に(足に?)したくなる、そんなスタイル。
20歳の頃、欲しかったチロリアン。パラブーツのミカエル。高くて手が出ませんでした。
30年の時を経て、思えば、初・チロリアンです。目出度い。
さくっと手入れです。
チロリアンシューズのメンテ
履きこまれた感の薄いこいつ。アッパーに傷もほとんどありません。ビブラムのソールの減りも僅か。とりあえず、こんな感じでいってみました。
・ステインリムーバー
・馬油ハンドクリーム
・コードバンクリーム
・コバ周りに黒のクリーム
一般的にはオイルレザーが多いチロリアン。こいつのアッパーがそうなのかどうか、不明です。ドレスシューズのようにビガッと光るのも変ですし、油分多めのクリーム系をチョイスしてみました。
左から。順に、こんな感じ。
アッパーのモカのステッチですが、どうやら元々は白のステッチだったようです。それを黒く塗りかえたようですが、部分的に色抜けして斑です。あらためて、ステッチだけ黒のクリーム入れました。
コバ部分はこんな感じ。
いわゆる、ノルウィージャンではありませんが、それ風のステッチがあります。初めて見ます。どういう作りなのでしょう?
右も仕上げて、ビフォーアフター。
そもそもがノーダメージのグッドコンディションでしたので、あまり変化はありません。ただ、イーストコーストコレクション、品質は素晴らしい。流石です。
きめの細かなアッパー、丁寧なステッチ。ほんとにリーガルですか。なんて言ったら失礼ですが、そのくらい間違いのないクオリティです。
転売目的で拾ってきましたが、なかなかに素敵なやつ。
ジャストマイサイズ以外は最終的には旅立たせますが、マイファーストチロリアンです。ですが、棚は満杯、靴が溢れ出てます。
うーん、どうしよう・・・。
悩んだ結果、やっぱり、売り出すことに。
よし、それならすぐにと土曜の夜にメルカリに出品したら、翌日昼前には売れちゃいました。
さすが、人気のイーストコーストコレクションです。さすがです。
で、午後には発送。我が家での滞在期間は2週間でした。
さよーならー。
達者でなー。
そんな、麗らかで悩ましく慌ただしい、素敵な週末なのでした。
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