ラバーソールにドライヤー、爪先にWクリップ(剥がれたソールのリペア)

こんにちは、ばしです。

 

鬼はーそとぉ、靴はーうちぃ。

いやいや、古靴漁りは自粛中の私です。日曜の記事でもご報告の通り、先月はお陰様で無事に1足も買わぬまま過ごすことができました。おおっ、こんなことって十年ぶりくらいかも。グッジョブっ、俺。ちなみに売れたのは1足だけだったのですが、新規出品準備中につきやむなし。これから少しずつ売れていく、はず。

これから順次出品していくわけですが、優先順位はまずは「革靴以外」次いで「ビンテージではない革靴」との順番です。早速売りに出そうと2足ほど準備を始めたところ、2足揃って若干のダメージが。ええ、知ってます。それもあって出番は少ない奴らです。今回しっかりとリペアして旅立たせよう。ちょうど試したいこともあるし。そう、今回は修理・リペアの話であります。

 

主役はこの2足。

まずはコールハーンのチェルシーブーツ。ナイキ傘下時代のエアクッションが仕込まれたサイドゴアなやつです。クッション性も良くかなり歩きやすいのですが、ブーツは冬場しか出番がない。その割には履きたいブーツも多い。なんだけれどこいつは仕事では履けないから出番はさらに少ない。転がそう。

2足目は「くるくるスペクタス(2号)」。踵のダイヤルをくるくる回してワイヤーを締め上げるハイブリッドなやつです。息子にと買ったけど好みでないらしい。私にはややサイズ大きめで出番が滅多にないので誰かに履いてもらうことにします。

早速写真撮影してメルカリに出品だ。なんだけれども、まずはダメージへの対処です。まあ、ダメージといってもリペアすれば全く問題ない程度のものなのですが、これまで面倒くさくて放置しておりました。今回しっかりと手当の上送り出そうと思う。

まずはコールハーンから。

 

 

COLE HAAN COUNTRY

レザーアッパーにラバーソール。この手の組み合わせの靴は結構好きです。見た目にも好みですが、ほんと、このタイプって歩きやすいんですよね。メレルのジャングルモックもこのカテゴリーかと思います。

歩きやすさの最大の理由はこのアウトソールなわけですが、

剥がれてます。

力を加えたらさらにここまで剥がれた。

で、ご覧の通り、アッパーから剥がれているわけではありません。どうやらこのラバーソール、二層構造になっているようです。グリップ性を担保する凹凸部分がすり減ったらこの薄い面だけを交換すればよい、との仕様のようです。元から交換が可能なこの表層部分が糊の劣化か何かでかかと部分がペロンと剥がれた。それも右足だけ。貼り直せば良いだけですのでしっかりと接着して送り出そうと思う。やることはシンプルなのですが、再度剥がれることのなきよう【ひと工夫】してみようと思う。

さて、早速始めましょう。
外は寒いので今回は屋内で作業します。

使うのはダイアボンド。プロの修理屋さんも使っているらしい。接着方法は、接着する面の両方に塗布し、半渇きに乾かした上で貼り合わせる、というのが基本手順となります。

チューブからボンドを押し出す。

塗り広げる。

ここで注意点です。塗り広げる作業は専用のブラシや使い古した歯ブラシで行うのがベターです。今回指で塗り広げましたが、指先がいつまでも糊の残骸が取れず難儀しました。まあ、よくくっつく、ということではありますが。

チューブ入りのボンドとブラシがセットになってるのですが、前回使用時の残骸が残ったままで使い物にならず。ブラシは使わず、柄の部分でつっかいぼうをしてしばし乾燥させます。半渇きになったら接着、とのことなのですが、さらに時間を置いたうえでこいつを投入してみた。

【ひと工夫】の内容、それは、

Panasonicのドライヤーです。

いや、メイカー・ブランドは重要ではないのですが、ご覧の通りドライヤーを使います。糊が少しばかり渇きが進んだ状態に熱風をあてて戻し、その上で貼り合わせるとより強力に接着する、らしい。プロはそのような手順を踏んでいる。と、何かの記事で読んだことがありまして、いつか試してみたいと思ってたんですよね。ちなみにこれはラバーソールにということではなく、レザーソールも同様。というか、読んだ記事ではレザーソールのリペアの際にそのように行っていたと記憶しております。

では早速やってみよう。

ゴォーーー。の後、

貼り合わせる。このあと足を入れて体重をかける。その後再度縁周り指で再度押さえて丸1日乾燥させたらリペア完了です。

おお、って、横から見てもなんともかんとも。

バックシャン。

あ、糊が少しはみ出て黄色くなってます。あとで除去するか黒いクリーム入れましょう。

おお、いい感じです。

履いてみた。

問題ないか、確認のためであります。

ばっしちくっついてます。問題なさそう。そんなこんなで出品中です。売れるなら早く売れてくれ。でないと、また出品停止して自分で履こう、となる。そんな履き心地歩き心地のよいやつであります。

 

 

続いて、

 

SPECTUS SHOE CO.

竹ヶ原敏之介氏率いるスペクタスのペア。

踵のダイヤルをくるくると廻して甲部分のワイヤーを締めるBOAシステム搭載のペア。この仕様はこいつで2足目です。素敵なペアなのですが、1足目もすでに旅立たせた(過去記事「ゆく靴くる靴(2020年7月)」)。二匹目のドジョウと行きたい。

見た目には何の問題もないこいつ。何が不具合かと申しますと、

爪先です。右は問題ないのですが、左のトゥ、

少しばかり口が開いています。

ぶっちゃけ、買った時点からこの状態だったんですよね。使用には何ら問題ないためそのままでおりましたが、他の人に履いてもらう上ではこのままはよろしくない。見た目にダメージがあると当然のことながら販売価格に影響があるわけですが、それよりも何よりも、扱われ方がぞんざいになりがちです。大切に扱ってもらうためにも整えておいた方がよい。

これも貼り合わせ易いよう力を入れて開くだけ開けてみる、ここに先ほどのコールハーンと同様にボンドを流し込んでドライヤー攻撃の予定です。

歯ブラシで糊を入れよう、と思ったけど、入らない笑。

前日スーパーで買ったパックの寿司のプラの蓋を切り出して半分に折って強度を上げたモノを刷毛代わりにして奥まで糊を押し込んでみる。

乾いたかな?見えないし触れないのでなんとも。頃合いを見計らって隙間から情熱熱風セレナーデを送る。

指で押さえる。

のだけれども、少し時間が経つとまたうっすらと口が空きそうになる。しっかりと圧着させた状態で完全に乾燥させる必要があります。ここは秘密兵器を投入。

ダブルクリップです。DAISOで8個入り百円。挟み口が大きめなやつを調達してきました。こいつで糊を仕込んだ部分をがっちりと挟み込む。

こんな感じ。

3か所に3つ並べてみた。

ゴジラの背中のようです。このアイデアですが、最近レザークラフトのブログや動画をちょこちょこと見ているのですがその中でこのダブルクリップを使われてる方がおられましてね。

これは靴にも使えるのではないか。
と思い真似してみた。

かなり強く締めあげてくれています。

このまま1週間寝かせたらがっつりと貼りつくのではなかろうか。懸念としましては、レザークラフトの記事ではクリップの跡がつかないようクリップを直接ではなく、レザーを1枚クッション替わりに挟んだ上からクリップ、だったのですが、幅の狭いコバを挟むう上ではクッションはない方が良さそう。てなことで、このまま放置してみる。問題が生じたら事後的に対処しようと思う。

 

・・・と、ここまでが先々週の日曜日の作業です。

このあと、このままの状態で1週間ほど乾燥させます。コールハーンほど簡単なリペア内容ではありません。まあ、やることはシンプルなのですが。コールハーンのソールはラバーとラバーの接着でしたので丸1日で十分に貼りつきましたが、今回はコールハンほど容易ではなさそう。

はがれやすい箇所であることに加え、「ラバーとレザー」の接着です。慎重さが必要です。具体的には、重要なことは、急がないこと、きっと。しっかり念入りに時間をかける。非効率極まりないわけですが、ビジネスではない。趣味ですので時間はコストではない。それこそが素人の強みです。生かさぬ手はない。

 

てなことで、丸1週間経過した一昨日の日曜日。

3つあったクリップが二つに。これ、玄関に運ぶまで間に爪先のが外れてしまったのですが、丸1週間しっかりがっちり挟んだ状態で乾燥させました。

黄色いのははみ出した状態で乾いた余分なノリです。これを綺麗に除去して、接着具合を確認して、一気に仕上げます。

クリップを外す。

隙間はしっかりと埋まっているように思える。よし、作業開始。

サンドペーパーで擦り落とす。

おお、隙間はまったくなし。しっかりと貼りついてくれたようです。

TAPIR レダーオイルで油分補給。

コバ回りにコバインク。

アッパーにコロニル1909(ムショク)を入れ、

トゥとコバにサフィールクレム(黒)を入れたらメンテ完了です。

 

【BEFORE】

【AFTER】

 

お、ちゃんとくっついたようです。レザーソールにサンドペーパー掛ける時よりも仕上がりがガタガタしてます。レザーとラバーの二層なので手作業では均一になりづらい。プロが使う電動の道具とかあったらもっときれいに仕上がるんでしょうね。

けどまあ、整ったな。

よろしいのではないでしょうか。

 

記念撮影。

おお、いいですね。レザーとラバーのハイブリッド。そのような仕様がゆえの今回のトラブルであったのでしょうが、

すっきり整いました。

ミシンで縫うことができない、道具立てに乏しい素人が行うDIYリペアにおいては「貼る」という作業ができることのほぼ全て、と言えなくもない。この上では、

「ドライヤー」
「ダブルクリップ」
「惜しみない時間の投入」

この3つこそが、作業をより効果的なものにするための三種の神器である、というのはお大袈裟か。ですが、やってみての感想は、結構効果あったかも。ほかのペアでも試してみようと思います。

とりあえずこの2足が早々に旅立つことを祈りつつ、今回はこの辺で。

 

(おしまい)

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