Alfred Sargent for REGAL

こんにちは、ばしです。

 

今回はリーガルのペアの紹介です。

先月久々に奈良のセカストをパトロールした際(「古都・奈良を巡る(2025年6月編)」)に持ち帰ったきたリーガル2足の内の1足。今週末にメンテナンスの予定なのですが、どんなふうにメンテすべきか、若干悩んでおりました。

 

悩みの理由は、その色目です。

なんといいますか、
タンカラー、よりもやや明るいというか、やや薄いというか、そんな色目です。

この手の茶色は好きではあります。

履きこんで磨きこんでいくうちにいい塩梅に育っていくのが楽しみなのですが、この手の明るい色目のスムーズレザーのアッパーってメンテナンスのクリームなどもぐんぐん吸い込みがちです。で、思った以上に色が濃くなったり、色ムラになったり。

何より、「自分オリジナル」な色目に育てようと、濃茶やらネイビーやらといろんな色目のクリームを入れてみたくなる。で、悲しいかな、うまくコントロールできずしっちゃかめっちゃかになって、最終的に結果オーライとすることが多い。

 

過去の例を挙げてみますと、

 

 

お安くゲットしたフローシャイム

あれこれ誤魔化そうとあれやこれやと入れ過ぎて色ムラがアウトオブコントロール。

 

 

先月転がしたチーニー

こいつは、まあ、結果オーライかな。

 

 

先週末弄った二コルのブラインドブローグ

これはオイルで濃くしただけなので、乾燥すれば元に戻るわけですが、乾くまで半年とか1年かかるので当面はこのままの色目です。かつ、比較的色ムラも少なくてうまくいった方かもしれない。

 

そんな風に、もうね、
挙げればきりがないわけですが、
極めつけでこんなのもありました。

REGAL CLASSICのペア。アッパーの状態が悪くて濃い色目のクリームで誤魔化すつもりが、アッパーが顔料系であったためクリームを吸い込まず、全く色の変化がなく、最終的にライターで炙って色を濃くしてみた。

てな具合に、好き勝手にやらかしております。

で、なぜこんなことを試みるに至ったかというと、その理由は、どれも「アッパーの状態が良くなかったから」であります。乾燥すると白っぽくなって艶もなくなる。また、明るい色目のアッパーは使用に伴い汚れやすく、かつ、その汚れもなかなかに落ちてくれない。なもんで、「木は森に隠せ」とばかりに、全体の色を濃くしたくなってしまう。

 

今回はといいますと、

状態は悪くない。

若干の使用感はありますが、目立つキズや汚れ、クラック等は皆無です。年代もさほど旧いわけでもないようで、乾きの程度も軽微と思われます。

リーガルさんのロゴがありますが、こいつ、アルフレッドサージェント製です。いつ頃のペアか検索して調べてみたのですがよくわかりません。ただ、かなりレアで貴重なペアであることは間違いなさそうです。

 

特に、コバ周りの仕様が秀逸です。

コバは二段になっていてステッチも二重に縫われています。この手の仕様の靴を過去にネットで見たことがありますが、それらに準じますとこいつはトリプルソールと思われます。

厚いだけでなく見た目にも熱いほどかっこいいアウトソール。

Benchmade in Englandの文字がチャーミングです。

総じて、素晴らしい靴と言えるでしょう。

渇きも傷みもないこのアッパーを変に弄り倒して、「結果オーライ」でない方の結果になんぞ至った日には目も当てられません。こいつは、色目の変化は最低減に抑えつつきちんと整えてやりたく思います。

 

 

変化の程度はこのくらいで。

かつてオーストリアにあったらしい高級靴店・ZAK WIENオリジナルのシングルモンク。すでに転がして手元にありませんが、そもそものアッパーの色目も大変似ています。

このメンテナンスの内容を振り返ってみましたところ、この時はすべてカラーレスで対応してました。茶やネイビーほか色は入れることなく、ニュートラル(無色)のクリームとオイルのみで対応したようですので、今回も同じ要領でやってみようと思います。

そもそも今回のサージェント製のリーガル、主役はアッパーではない。

この「二段&二重ステッチのコバ」がこいつの最大のチャームポイントです。アッパーが目立つ必要は全くない。むしろ脇役でよい。注力すべきはコバ周り。ガッツリ光らせよう。

そうと決まればこの週末に早速メンテです。

いつも通りまずは左足から。

 

 

(つづく)

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