こんにちは、ばしです。
私がこのビンテージ靴の世界に足を踏み入れることとなったきっかけはアレン・エドモンズでした。
1922年創業の現存の米国靴メーカー。ヴィンテージシューズの一角をなすブランドありながら、今も尚、昔の製法にこだわり、米国内で生産されている稀有なブランド。
昔ながらの製法で、米国内で生産している米国靴は、今ではアレンとオールデンの2社だけになってしまったそう。
近所のリユースショップでマイファーストアレンを見染めて以来、アレンの靴を見かけるとついつい欲しくなってしまいます。私にとって特別な靴メーカー。2月に持ち帰った7足中の7足目は、嬉しいことに久々のアレンでした。
こいつ。
ALLEN EDMONDS , BAYFIELD
・SIZE:8 1/2
・クロムエクセル
・4穴+3フック
・Made in USA
ベイフィールドという2011年頃のモデルのようです。黒はカーフ、で茶色はホーウィン社のクロムエクセル。
2月の北河内方面への遠征時、前回記事のサービスシューズと同じ店に鎮座してました。ですが、その日はその時点ですでに3足を購入済。さすがに4足は買いすぎ、との判断で一旦は買わずにスルー。
ですが、帰宅してから数日、気になって仕方がない。
どうしよう、またあの店に行くのは、遠いし骨が折れる。
と、思っていたら、便利な世の中になりました。
セカストのサービスで、他店の商品を近所のお店に取り寄せることができるとのこと。取り寄せ後、必ずしも買わなくてもいいとのことで、早速お取り寄せ。結局、目出度くマイサイズということで、持ち帰ってきました。
クロムエクセル
シェルコードバンで有名なホーウィン社のオイルレザー、クロムエクセル。
100年以上も変わらない製法で生産されるこの革は、すぐに足に馴染んで、長年使い込んだような風合いが出る一方で、傷やつき易く色抜けも早いらしい。
「皮」は鞣す(なめす)ことによって「革」へと変化するわけですが、なめし方には、植物の樹皮から抽出したタンニン(渋)に漬け込む「タンニンなめし」と、クロム加工物でなめす「クロムなめし」があるらしい。
タンニンなめしは、伝統的ななめし方で、時間がかかり効率が悪い反面、酸化や紫外線により色が変化する。「エイジング」はこのタンニンの作用。
一方、クロムなめしは、クロム化合物と化学的に反応させてなめす工業的なやり方で、時間がかからない半面、タンニンを含まないのでエイジングしない。
で、クロムなめし後にさらにタンニンなめしを施す「コンビなめし」なる方法で鞣し、さらに特製オイルを浸透させたのがクロムエクセル、とのこと。
まあ、作るにも、そのあと使うにも手のかかる革だ、ということらしい。
早速手入れです。
クロムエクセルの手入れ
オイルレザーであるクロムエクセル。オイルレザーにはオイル、との手入れ法が一般的だと思っていたら、普通にクリームを入れた方が綺麗な艶が出る、らしい。
小綺麗に履きたい。あまりにオイリーなのは好みではありません。油分多めのクリームが良いらしい、とのことで、今回は、
(1)ステインリムーバーで汚れ落とし
(2)エムモゥブレイプレステージ・クリームナチュラーレ(無色)
(3)ブラッシング
こんな手順で手入れしてみました。
まずは右から。
(1)ステインリムーバー
ぼろ布が結構茶色くなりました。前の持ち主が茶色のクリームを使っていたのか、単に色落ちしやすいクロムエクセルの特徴なのか。どちらかは分かりません。次いで、
(2)クリームナチュラーレ
良い感じで艶が出ます。2度塗りしました。
良い感じの艶感です。
(3)ブラッシング
しっかりと何度もブラッシング。
右も仕上げて完了です。
どーーん。
う、美しい。カッコいいです。
別の角度から。
ビフォーアフター。
【BEFORE】
【AFTER】
履き心地を確かめるべく、近所のコンビニまで歩いてみました。
サイズは8.5。少し大きいかと思ってましたが、トゥが思いのほか細めでちょうど良い。足首周りはこなれた感じ。柔らかくて良い感じです。
ただ、土踏まず~甲周りにもう少しタイトさが欲しい。見た目にも少しぽっこりと膨らんだ印象です。とりあえず買った時のままの紐なので、近々交換予定です。太めの平紐でギリギリと締めたらちょうど良さそう。
釘を1本も使わない製法のアレン。見た目の印象とは違って、履き心地は柔らかです。
丸っこいフォルムのパンチドキャップトゥ。米国靴と言うよりは、サンダースなど英国靴の爪先っぽい雰囲気。
私好みです。
左右で若干色目が違いますが、どんな感じに育つんでしょう。
こいつは当面、我が家でステイです。
息子と二人で、履き倒してやろう。