Crockett & Jones “GILLIE” for Paul Smith(後編)

こんにちは、ばしです。

 

昨日の【前編】からの続きです。

前編の最後はこんな状態でした。

オイルをがっつり入れました。
このまま1週間寝かせました。
先週土曜日の朝の時点はこう。

おお!

写真では違いがよくワカラナイ。

見た感じでは、なんとなく肌理が整ったような気がする。で、触ってみるとだいぶ浸透したようでサラッとした部分あり、浸透しきらずにベタつきが残っている箇所あり。

水分油分栄養補給系の作業はもう十二分です。
補色も含めて一気に仕上げて行きましょう。
いつも通り、まずは左足から。

 

 

LEXOL

浸透しきらずにアッパー表面に残ったクリームを除去します。必要な分は革の奥に十分浸透しているでしょうから、クリーナーで拭き取っても問題はないでしょう。

余分なクリームが除去されてマット感がなくなりました。

お次。

 

 

コロニル1909(ブラウン)

今回はニュートラルではなく茶色を入れました。

懸案のタンの色目を整えることが主たる目的ですが、タンだけでなくアッパー全体にブラシで強く塗り込みました。

どうだっ!

おおっ。

タンの色目の改善が著しい、
のではないかな。
グッジョブ、俺。

右足にも入れてみた。

改善はしたけどあまり美しくはない。
アッパーも、で、特にコバ周り。
整えましょう。

 

 

コバインク(濃茶)

ぼろいところへ、

しっかりと塗り込んで、

磨くっ。

整った?

まあ、それなりに整った、かな。
さて、アッパーにもう少し手を入れましょう。

 

 

サフィール・ビーズワックス(茶)
サフィール・ミラーグロス(無色)

少しくらい光ってた方がいいだろうと、折角なんでワックス入れてみた。

全くもってスキル不足ですが、まあ、やらないよりはマシでしょう。
メンテはここまで。

最後に、紐を新品に交換です。

おお、カミキリムシのようです。
タッセルの装着に備え、長めの紐を買いましたが、長すぎたか笑。

折角なんで「ベルルッティ結び」風にしてみた。
うまくいかない汗。

最後に、デリケートクリームもどきをしっかりと塗り込んでおいたタッセルを装着したら、これでいよいよ手入れは完全完了です。

 

どうだっ。

 

 

【BEFORE】

【AFTER】

お、だいぶ小綺麗になったかな。
これなら履けそうです。

 

【BEFORE】

【AFTER】

タッセルが開き過ぎかも。
中の結び目が大き過ぎたか。
まあそのうちに調整しましょう。

あらためて、履き口にもダメージはない。

クロケットらしいお尻も綺麗に整いました。

とりあえずアッパーについては落ち着いたのではないでしょうか。サイズ感はどうだろう。まあ、問題ないはずですが、足を入れてみた。

お、思ってたよりもゆとりがあります。ガンガンに履かれて伸びた、のかもしれない。仕事用でなく休日用の少し厚手の靴下を履いてちょうどなサイズ感です。仕事履きするときは中敷き1枚追加したほうがフィット感上がるかも。

なんか、面白いですね。

何がって、これって、内羽根?外羽根? まあ、内羽根の変形なのでしょうが、見ようによっては外羽根っぽくもあったり、独特です。で、やはりタンありにして正解です。これならオンオフどちらでも行けそうなスタイル、ではある。お陰で活躍の機会は思ったよりも多そう。

ただし、課題は残る。

消耗の激しいソールとヒール。

特にソール。ハーフラバーを装着するか。あるいは、思い切ってオールソールしてみる、というのもいいかもしれない。そもそもその前提でアウトソールには何も手を入れておりません。どちらにするか年内には結論を出そう。ですが、そうなると出番はかなり先になりますね。

その間はこちらのギリーを履いておく、という手もなくはない。

BAGATTOなるイタ靴のギリー。そういえばこんなの一足持ってました。

状態も良い。これで良い? いや、ダメです。

こいつ、箱付きデッドなやつでして、一年経ってもまだ履きおろせてません。こいつはこのままもう少し寝かせます。

であるならば、どうせリペアするのならば、

百均のグッズで応急手当して履いちゃうことにしました。

昨日の金曜日に履き下し。
まあね、めちゃくちゃ綺麗になったわけではないものの、

十分綺麗になったかな。ただ、

もろもろ、目立つ。

派手なデザインがゆえに、周囲の視線がいつもより足元に行く、かもしれない。自意識過剰かも。いずれにしても、もう少し光ってた方が良いのかもね。

 

アッパーも、アウトソールも、プロに任せた方が良いかもしれない。どうせなら、久々にオールソールしてみようかな。靴代よりも相当に高くつきそうではあるけど、そんなこと言いだしたら手持ちの靴は大概が安く買ってますのでそうなりがちではある。けどまあ、こいつは売らないやつですし、どうせ長い付き合いになるやつです。

がっつりプロ任せ。

なんてのもたまには良いかもしれない。

 

(おしまい)

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