こんにちは、ばしです。
先週末は久々にリサイクルショップの新規開拓に行ってきました。
少し遠方まで足を延ばした甲斐もあって、こんなの拾ってきました。
平成最後の年の最初のニューカマー。
こいつ。
JOHNSTON & MURPHY
CROWN ARISTOCRAFT
GEORGETOWN Ⅱ
・SIZE:10 1/2 B/D
・品番:24-5958
・茶のキャップトゥ
・MADE IN USA
昨年5月以降で4足目のアリストクラフトです。
ビンテージショップに探し求めて、ではなく、リサイクルショップでたまたま、ですから、最近アリストクラフトづいている私、と言っていいかもしれません。
で、今回は、初の「クラウン」アリストクラフト。実物を見るのは初めてです。
インソックに”CROWN”のロゴを発見して、嬉しくて、ちょっぴり興奮しつつ、自分へのお年玉、などと言い訳しながら持ち帰ってきたのでした。
CROWN ARISTOCRAFT
ジョンストンアンドマーフィーの最上級グレード、と謳われてます。喜んで買ってみたものの、ビンテージシューズに詳しい方の間では、60~70年代のアリストクラフトと同等程度、ハンドメイドの方がずっと素晴らしい、といった声も多いようです。
上級ラインであったアリストクラフトがクオリティダウンしてしまったので、屋上屋(おくじょうおく)のラインとしてラインナップされた、との経緯なのでしょう。
「クラウン~」のリリース時期は明確には分かりませんが、ネットで出回ってるペアを見る限り、1980年代前半頃のよう。
で、今回のペア、1990年前後でしょうか。
米国のビン靴愛好家DAVIDさんのブログ「V-Cleat」に、1992年のジョンマーのカタログが紹介されてます。9ページの左下の茶色のキャップトゥ”GEORGETOWN Ⅱ”と同じみたい。
インソックの色がカタログは黒、今回のペアは茶、という違いはあるものの、ほぼ同時期のものと考えて差し支えなさそうです。
この時期のクラウンアリストクラフトって、どうなのでしょうね?
ビンテージシューズは、1960-70年代がピークで、年代が後になるほどクオリティはダウンする、との認識が一般的かつ妥当な見解のようです。で、高級ラインのアリストクラフトでも、時代によってはトップリフトがゴム、なんてのが普通に出回ってます。
例えば、1971年製と思しき手書きのアリストクラフトは、こんな感じでした。
オサリバンの楔形トップリフトに釘打ち。私にはでかかったのですでに手放してしまいましたが、ビンテージ感溢れる素敵なペアでした。
次いで、1980年代頃と思しきUSA表記ありのアリストクラフトの場合はこう。
ゴムヒールです。
アメリカは1970年代後半から景気が急激に後退します。ジャパンバッシング、日本車がハンマーで壊される映像がテレビに流れたあの頃です。
その後80年代にかけて多くのシューメーカーが存亡の危機に瀕し、外資への身売りや統廃合せざるを得ない事態に。高級品が以前のように売れなくなり、既存メーカーもコストダウンを余儀なくされました。
で、そのあとの時代の今回のペア。ヒール周りはこんな感じ。
角度が異なりますが、手書き表記のアリストと同様、楔形トップリフト+釘打ちヒール、です。80年代のアリストクラフトが品質が落ちてゴムヒール、なので、90年代の屋上屋のクラウンアリストクラフトには往年(70年代?)の仕様を施した、との経緯なんでしょうかね。
で、片側にだけ、ヒール側に手書きの英数字が。シリアルナンバーか何かでしょう?初めて見るパターンです。
ソールはシングルソールの360度グッドイヤー。
アッパーは非常に柔らかです。そこそこ厚手な革ですが、柔らかい。で、ガラスレザーのよう。高級ラインのペアにガラス、って、一般的なんですかね?
この数年でいろんな靴を手に、目にしてきましたが、一目でモノの善し悪しを判別できるほどには目が肥えてません。いやはや、修行が足りません。
とりあえず、手入れしたらどう変化するのでしょう。
ビンテージと呼ぶには少々新しめのこいつですが、とりあえずこの週末にがっつり向き合ってみたいと思います。
まあ、それが最大の楽しみだったりするんですけどね笑。
また来週~!
ばしさま
お疲れ様です。
J&Mのクラウン、アリストクラフトですか。良いですねー。スワンネックが、
ハンドメイドラインと同じ雰囲気を醸し出しています。
いかにも、J&Mという感じだと思います。
僕も、実はアリストのバーガンディを持ってまして、同じガラスレザー
です(笑)。写真だとわかりにくいんですが、やはり傷が付くと修復
しにくいという、欠点が……。
http://shinnosukejedi.blog.fc2.com/blog-entry-114.html
これは、made in Italy でした。でも10年選手ですよ。
結局、ガラスレザーだと、元々の革の質感がわかりにくい
ので、経年変化の楽しみがないのは間違いないですよね。
(アメリカ人なので、実用本位なのかもしれませんが、元々
のお値段がどれくらいなのかが気になりますよね)
なので、ばしさんのも、がんがん履かれたら良いと思います。
ではでは、失礼します。
しんのすけ様
お疲れ様です。
ガンガン履きたいところなのですが、残念ながら私には大きすぎて・・・。
右から左で売りに出す予定です。
スワンネックの方もマイサイズでなくて、すでに手元にありません。
米国靴は相変わらずサイズの大きいものばかりで、買うべきか、スルーすべきか、
いつも悩んでしまいます。
ブログ拝見しました。
今回のペアは私もコードバンクリームでメンテしてみます。
で、レザーマニキュア、すごいですね!
色目が合えばメンテしたことはわからなさそうです。
私もトライしてみたい。リサイクルショップでスレのひどい中古靴探してみます笑。
アメリカの不景気が70s前半から始まり、靴業界もこのころからコストカットによる品質定価を余儀なくされてますね。フローシャイムがその典型ですが、ジョンマーもそうですね。
大雑把な言い方ですが、アメリカ経済の低迷期はどうも90sはじめくらいまで続いたようです。
メーカーに多少の差はありますが、これを抜けたあたりから品質はまた少し上がったのではないでしょうか?
フローシャイム インペリアルがロイヤルインペリアルに名前が格上げされたのもこの時期です。ジョンマーも同じかなと。特にジョンマーは低迷期から品質が上がった時にクラウンが冠されたのだと推測します。
なおけんた様
70s前半から90sはじめまで、20年の低迷期、とはあらためて長いですね。
50sのペアはなかなかお目にかかれませんから、60sをあたるのが一番なんでしょうね。
自分と同じ年月生まれ、69年6月製のフローシャイムをいつか手に入れたく思ってますが、
あらためて、自分が70sでなく60sで良かったとしみじみ思います笑。