Allen Edmonds 4507 “Hardwick”

こんにちは、ばしです。

 

米国製ビンテージ靴に原点回帰中な私。

その意味はすなわち、それ以外にも無節操に古靴を漁り過ぎていたかもしれないということであります。まあね、英国靴にカナダ靴、東欧靴にジャパンビンテージと、どれもこれも大変魅力的なわけで、それゆえのことであるわけですが、だからといって前広過ぎると収集が、もとい、収拾がつかなくなる。なってきた。

ということで、米国製ビン靴に原点回帰です。

メインとするシューメイカーは「Florsheim」と「Allen Edmonds」の2ブランドとしよう。とっくの昔に廃業した米国シューメイカーが多々ある中で、メインに挙げたこの2社が奇しくもともに今も現役のシューメイカーというのもなんだか不思議な気もします。いや、旧い時代から一流の品質であったからこそ今に続いている、というべきなのかもしれない。

とはいえ、フローシャイムはとっくの昔に米国内製造をギブアップ。1990年代以降は残念ながらインドなど米国以外に製造の拠点を移してしまった。米国製の高品質なフローシャイムを手に入れたいのなら、1960-70s年代のビンテージなやつを探すしかない。

そんなフローシャイムとは対照的なのがアレン。アレンは今も米国内製造を貫いている数少ないシューメイカーのひとつです。ただまあそれも100%ではなく、2016年末にCaleres社傘下に入って以降はインド製のモノも流通し始めているようです。ですが、フローシャイムと比較した場合、アレンの場合は現行品でも米国製が手に入る。また、品質低下後と言われる1980s以降2000sにかけた比較的年代の新しいものでもハイクオリティなものが手に入る。このことはアレンの大きな魅力の一つといえるのではないでしょうか。

まあね。アレン贔屓の私です。肩入れしてしまいがちですので話半分に聞いていただくとして、今回はそんなアレンのペアのご紹介です。4月にebayでアメリカのセラーから購入しました。

 

 

Allen Edmonds 4507 “Hardwick”

久々のアレンはあまり一般的でないスタイルのペアです。「Tunnnel Strap Slipon」と呼ばれる米国靴ではしばし見かけるスタイルです。個人的には結構お気に入りで、このスタイルのペアは今回で5足目です(2足は転がし済)。

ただし紐靴のようなサイズ調整はほぼできませんので、サイズを見誤るとどうやっても履けないとのリスクをはらんでいます。以前同じスタイルの別のペアで苦い経験があります。

Nettleton Tunnel Strap Slip-on

2年半前に購入したネトルトンのペア。US8Cサイズのデッドストックを自分用に買ったのですが、なぜだか細過ぎて足が入らない。キミほんまに8Cか、と問い質しても大きくなるはずもなく・・・。結局売りに出してますが一向に売れません。まあ、そのうち何とかなるでしょう。

そうかと思えば、

J&M, Plain Toe Tunnel Strap Slip-on

ジョンマーの同じスタイルのペア。手放してから随分経ちますが、こいつはUS8Dとジャストサイズ表記だったのですが、思いのほかゆったりとした造りでした。

 

今回はといいますと、

サイズ表記は8D。

ジャストマイサイズです。ビン靴全般に言えることとしまして、時代によって、メイカーによって、あるいはまた個体差もあって試着なしでの購入にはやや勇気が必要なわけですが、この「トンネルストラップスリッポン」は、紐靴と違い、ストラップ部分でしかサイズの調整が効きませんし、そもそも調整できる範囲も大きくはない。サイズ選びにはいつも以上に慎重さが求められるのかもしれない。

ですが、今回はアレンです。

履き慣れたアレン。木型による違いもあるのでしょうが、アレンはUS7.5D、8.0Dあたりはほぼ100%履けます。今回もおそらく大丈夫なはず。ええ、だからアメリカから高い送料かけて買ったのであります。

ただ、これがもし「8C」だったなら、絶対に手は出してません。折角届いたのに窮屈で履けない、なんて思いはもうしたくありません。流石に私も最近は少しくらいは慎重さを身につけるようになりました。少しだけなんですけどね。

で、内側ですが、ほかにもいろいろと印字されてます。「8D」の下の「4507」がモデルナンバーです。「COMB」の文字を挟んで右側にも「2610」との数字。この4桁の数字の末尾「0」が製造年を表すそうなので、こいつは「19X0年製」となる。ビンテージ靴と言えば製造年の判定が楽しみの一つです。

「X」の数字は何か。確認のためソックシートをみてみますと、

今回のペアは「Allen Edmonds」のロゴが横向きに印字されています。この印字スタイルは1980年代後半~1990年代前半のものだそうなので、こいつは「1990年製」の「Hardwick」というモデルのようです。そう、アレンのペアにはすべてモデル名が付与されています。モデル名もソックシートに印字されているのでわかりやすくて良い。

「1990s製のビンテージ靴」というと、

品質としてはどうなの? と、「?」が付くことが多いわけですが、アレンの場合は特段に品質の劣化はないように思われます。2000sの縦ロゴでもそれは同様との認識です。まあね、私は「ちょっとだけ違いの分かるオトコ」でありまして、ちょっとくらいの変化・劣化であれば気にならないし気づかなかったりもするのですが、、、。

とはいえ、メンテして弄ってみたら指先から感じる事柄もなくもない。なんだけれども、周りの人が目で見て「お、そのビン靴、品質すごくいいですね」なんて分かるわけもなく。なので、多少のことは眼を瞑ろう。私が気に入ればそれでよいのだ。

とはいえ、手入れされていない状態はいただけません。こうして上から見てもコバ周りの削れは全くもってていただけない。きちんと整えてやらねば。そして、早々に履き下ろそう。メンテです。

 

いつも通りまずは左足から。

(次回につづく)

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